黒部の秘境・憧憬の雲ノ平@折立・西銀座ダイヤモンドコース


- GPS
- 78:30
- 距離
- 50.9km
- 登り
- 4,073m
- 下り
- 4,064m
コースタイム
(17:30)松本−(19:30)飛騨市神岡−(20:30)飛越トンネル入口・車中泊
−1日目(折立〜薬師峠CS)−
(7:10)折立−(8:50)三角点(9:00)−(10:10)五光岩ベンチ(10:20)−
(11:00)太郎平小屋(11:25)−(11:40)薬師峠CS(テント泊)
歩行時間:3時間45分
−2日目(薬師峠CS〜雲ノ平〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳CS)−
(5:20)薬師峠CS−(5:35)太郎平小屋−(6:20)左俣出合(6:30)−
(7:45)薬師沢小屋(8:00)−(9:45)アラスカ庭園(9:50)−(10:35)祖母岳−
(10:45)雲ノ平山荘(11:20)−(12:40)祖父岳(12:50)−(14:25)鷲羽岳(14:35)−
(15:40)三俣蓮華岳CS(テント泊)
歩行時間:8時間55分
−3日目(三俣蓮華岳CS〜黒部五郎岳〜北ノ俣岳〜薬師峠CS)−
(5:00)三俣蓮華岳CS−(6:15)三俣蓮華岳分岐(6:30)−(7:30)黒部五郎小舎(8:30)−
(10:30)黒部五郎の肩−(10:35)黒部五郎岳(10:40)−(12:15)中俣乗越(12:25)−
(13:00)赤木岳(13:05)−(13:40)北ノ俣岳(13:50)−(15:05)太郎平小屋−
(15:20)薬師峠CS(テント泊)
歩行時間:8時間20分
−4日目(薬師峠CS〜薬師岳〜折立)−
(5:10)薬師峠CS−(5:35)薬師平(5:40)−(6:05)薬師岳山荘(6:15)−
(6:55)薬師岳(7:20)−(7:45)薬師岳山荘(7:55)−(8:20)薬師平−
(8:45)薬師峠CS−(10:00)−(10:20)太郎平小屋−(10:55)五光岩(11:05)−
(12:00)三角点(12:10)−(13:30)折立
歩行時間:6時間45分
累積歩行距離:51km
累積標高差(登り):3,879m
累積標高差(下り):3,879m
天候 | 8/17 (夕)雷大雨 (夜)曇 8/18 (朝)晴 (昼)雷雨 (夕)晴 8/19 (朝)晴 (昼)曇 (夕)晴 8/20 (朝)晴 (昼)晴 (夕)晴 8/21 (朝)晴 (昼)晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
有峰林道(20:00〜6:00はゲート閉鎖) 通行料1,800円 無料駐車場:50台(その他、片側車線のみ路上駐車可) ■バス 富山地方鉄道・直通バス(要予約) 片道運賃3,400円 http://www.chitetsu.co.jp/bus_a/summer_busH24.html |
コース状況/ 危険箇所等 |
【トピック・登山道状況・要注意箇所】 −1日目(折立〜薬師峠CS)− ・雄大な薬師岳を望む ・太郎兵衛平の木道散策 ・危険箇所はありません −2日目(薬師峠CS〜雲ノ平〜鷲羽岳〜三俣蓮華岳CS)− ・日本最後の秘境、雲ノ平 ・薬師沢の清流、岩魚釣り、沢登り ・恐怖の薬師沢吊橋 ・鷲羽岳からの大展望 ・北アルプス裏銀座 ・薬師沢までの急下り、雲ノ平への急登が苦しい ・増水時は渡渉に注意 −3日目(三俣蓮華岳CS〜黒部五郎岳〜北ノ俣岳〜薬師峠CS)− ・静穏な黒部五郎小舎 ・黒部五郎岳カールのお花畑 ・黒部五郎岳からの大展望 ・危険箇所はありません −4日目(薬師峠CS〜薬師岳〜折立)− ・北アルプスの女王、薬師岳 ・特別天然記念物、薬師岳圏谷群 ・薬師岳からの大展望 ・薬師如来像 ・危険箇所はありません |
写真
感想
<まえがき>
雲ノ平踏破は長年の夢であり、
いつか自分の足で辿り着きたい…という強い思いがありました。
今年ついに機会に恵まれました。
長期連休を取って、今年こそ行ってやる!と決心したのです。
松本から折立まで130km…近いようで遠い。
近くに登っていない山が沢山あるじゃないか!
それがこれまで敬遠してきた理由の1つです。
(他府県からはるばる来られている方、すみません…)
登行日前日は大雨警報が出ているので、移動日に充てました。
ものすごい雷雨が轟いています…上信越道は閉鎖しました(^^ゞ
20:00までに東谷ゲートを通過するはずが、神岡市街地まで行ってしまって
時間オーバーとなってしまいました。
神岡からは県道484号・打保神岡停車場線を通過しますが、
すれ違い困難な峠道のため、この道路はオススメ出来ません。
双六川と平行している片側一車線の高山大山林道通過が安全です。
富山側から入る場合は、何ら問題ありません。
岐阜側から入る場合は、60kmほどが山道になります。
(出来る限り富山側から入った方が、運転が格段楽だと思います)
1日目は薬師峠のテン場で一泊する計画を立てていたので、
時間はたっぷりとあります。
初日なので身体を慣らす事だけに充当させ、ゆっくり歩きました。
重量は15kgほどに収まりました。軽いザックとテントのお陰です。
テントを張って直に雷雨となりました。
雷は遠くで咆哮していましたので気になりませんでしたが、
このとき、槍ヶ岳で落雷の被害があったと訊かされました。
愛知から来られたという単独行の方と熱く語らい、20時就寝。
2日目は三俣山荘までと長いので、やや早発。
計画より遅れれば雲ノ平に宿泊する予定だったので、あまり急ぎません。
「薬師沢まで500m下り、次は雲ノ平まで600m近くの急登り」
…これが本日の壁でした。そこからも先があるので、体力温存作戦です。
そういった苦労があったためか、
雲ノ平に到達した時は胸いっぱいになりました。
思い描いていた通りの台地が目の前に広がっていました。
雲ノ平に到達するためには、最低一泊が必要…。
そんな所以から、秘境と呼ばれるようになったのだろうと思います。
雲ノ平山荘スタッフの方々は、遠路歩いてきた登山者たちを労うかのように
とても暖かく出迎えてくれました。
スタッフ男性衆は木道整備に精を出されていました。
2011年に基礎工事から新装したばかりの山荘は木々の香りが心地よく、
主人・伊藤さん手作りのスピーカーからは、
心地よいサウンドを愉しませて貰えます。
ここで一泊してゆっくり過ごしたい心境でしたが、
また来る…という動機が出来たと思い、後ろ髪引かれる思いで発ちました。
祖父岳から裏銀座までのアップダウンを経て、鷲羽岳へ辿り着きます。
大展望と言われていますが、ガスのため眺望は利かず。
烏帽子小屋からやってきた学生パーティーと合流し、
最後の急坂を下り、三俣蓮華岳キャンプ場に到着。
三俣山荘からは鷲ヶ岳ドカーンの眺望が圧巻です。
鷲羽のスケールに圧倒されながら、20時就寝。
3日目は太郎平まで戻ります。長い行程ですが、頑張ります。
三俣蓮華岳は巻いての体力温存です。
今回の計画には水晶岳が入っていないので、
三俣蓮華岳はいずれ立ち寄る事になるでしょう…。
巻き道には雪田があるので、ストックを出して通過します。
早朝はやや硬くなっており、転倒に注意です。
後ろを振り返ると、北鎌尾根を従えた槍ヶ岳の眺望が良いです。
三俣蓮華岳への分岐を見送り、黒部五郎岳へと向かいます。
ここで初日のテン場でお話し相手になって頂いた方と合流し、
握手を交わしながらお互いの無事を祈りました。
黒部五郎平までの急坂を下り、静穏な黒部五郎小舎で早い昼食を摂ります。
ここからは稜線ルート、カールルートの選択が出来ますが、
小屋番の話だと、
カールルートが一般的、眺望が良いしお花畑もある…との事でした。
右に雲ノ平の台地を見送りながら、カール内を歩いていきます。
千畳敷カールと様相がとても良く似ています。
残雪時はルート間違いに注意したいと思いました。
黒部五郎岳の肩までの急登を登り終え、ザックをデポします。
テン泊装備から開放され、天使の羽根が生えました。
黒部五郎どころか、雲上まで飛んでいきそうな気分です。
スイスイ登り、黒部五郎岳からの大展望を満喫します。
一旦急坂を下りますが、そこから先は緩やかなアップダウンが続きます。
赤木岳、北ノ俣岳を通り過ぎ、のんびり木道を歩きます。
最終日は薬師岳を目指します。
当山行の最高地点から、これまでを振り返ろう…という趣です。
薬師峠キャンプ場から空荷ピストンです。
昭文社地図に記された通り、
日本海からの風が強いので防寒対策はしっかりと。
薬師岳山頂からは一望千里の大展望が広がります。
地図を片手に山座同定を楽しんでください。
剱、立山、白馬、火打、浅間、槍穂高、乗鞍、中ア、南ア、八ヶ岳、富士山
反対側は有峰湖と富山平野、日本海・富山湾まで一望出来ます。
太郎平から薬師岳まで標高差は約630m、折立までだと1600m近くあります。
標高差を念頭に置きながら、
途中、石川から来られた方と一緒に歩きながら下りました。
何でも15時到着のバスまで時間が余りすぎているとか(^^ゞ
折立では時間を潰しようがないので、ゆっくり歩くしかありませんね。
当ルートは3泊だと少し頑張る必要があるので、
4泊でゆっくり過ごせれば、さらに充実した山行になると思います。
4泊あれば水晶岳ピストンが可能になります。
高天原温泉に立ち寄るという秘湯巡りもオススメです。
帰路は上宝を抜け、福地の温泉街に立ち寄ります。
アクセスの良い新穂高や平湯に観光客が殺到しますので、
福地は比較的ひっそりとした温泉街です。
源泉かけ流しの秘湯・石動の湯でこれまでの汗を流しました。
かけ流しのため、湯温は少し熱いです。
ここは五平餅のサービスがあります。
囲炉裏を囲み談笑を交えながら湯上がりを過ごします。
私は本日最後の客人だったためか、
五目ごはんやきゅうりの漬け物を出して頂けました。
女将さん、スタッフのお姉さんと囲炉裏で談笑させてもらいました。
遅くに到着してしまい申し訳ありません。
次回は早い時間に到着して、温泉でまったり過ごしたいと思います。
石川から来られた方からは、福地山いいよー!穂高の景色が最高だよ!
と教えて頂いたので、紅葉の時節に訪れてみようと思います。
<謝辞>
たくさんの山々、たくさんの登山者、山小屋のスタッフさんに出逢え、
さらに天候にも恵まれた最高の山行となりました。
山の神様に感謝します。薬師観音菩薩様もありがとう。
愛知と石川から来られた単独行の方、
遠路和歌山から来られたパーティーの方々、
一緒の時間を過ごせてとても楽しかったです。
ありがとうございました!
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