赤子谷左俣+支沢2つ制覇〜生瀬道〜赤子谷東尾根


- GPS
- --:--
- 距離
- 7.6km
- 登り
- 627m
- 下り
- 625m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 5:42
天候 | 曇り時々晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2019年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
(帰り)赤子谷取り付きからまさよし橋経由で車道を歩いてJR生瀬駅へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
「赤子谷左俣」について (1) 直近の前回(2018年8月)からは、良い意味でも悪い意味でも特に大きな変化は感じなかった。滝の岩場や名所のゴルジュの通過しやすさは沢の水の量に左右されるので運次第。 (2) テープやリボンなどのマーキングは少なめで見つけづらかったりするが、支沢がある重要な分岐点はほぼ二ヶ所に限られ、基本的には一本道なのでそれでも特に困らないだろう。 (3) 「赤子滝」の巻き道と「ゴルジュ」直後の最初の滝(多段滝)の岩場の巻き道には慎重さが必要なのも変わりない。岩肌が濡れている場合は特に注意。 「道標34へ向かう支沢」について (4) 支沢であるがゆえ遡行する人がかなり少ないようで、登り始めの地点から連続して出てくる何ヶ所かの滝の通過には少々難儀する。つまりお助けロープの類がまったくないので、右岸側の斜面を無理矢理登って巻いていく形になるのだが、踏み跡はなく不安定。足元が滑って落ちないように注意。 (5) 遡行して上部に行くほど幅が広がって、踏み跡の類もまったく確認出来ない状況となるため、進路の見極めがかなり困難になる。GPSを活用して尾根へ向かうか、ところどころにポツンと現れる小さな赤リボン・テープの目印を頼りに登るほかないようだ。 (6) 最終的には「赤子谷中央尾根」の尾根道の途中に合流する形となる。中央尾根の道は以前より荒れている(倒木など)ので踏み跡をしっかり確認しながら歩く必要がありそう。 「生瀬道へ向かう支沢」について (7) 今回の山行で一番難儀したのはこの支沢の遡行。谷自体が荒れていることもあるが、何ヶ所か現れる、足掛かりのない切り立った滝の通過には相当苦労した。 (8) 最初の崖状の滝のところにだけロープの補助があるが、それもかなりしんどい。無事にそこを越えても、そのすぐ先の滝の通過では岩壁を登るのにけっこう苦労する。巻けそうな場所もなく、足掛かり・手掛かりがなく、崩れやすい岩を掴んで身体を引き上げる技術が要りそうだ。 (9) 次のオーバーハング滝は右岸から巻けるが、さらに遡行した先に出てくる次の滝では、滝の水が滴る岩にコケが生え非常に滑りやすいうえに、木の根や岩などの身体を支える手掛かりがない状態だ。危険を感じたので今回私は右手の急斜面を無理矢理登って滝を大きく回り込むようにして巻いたが、それも斜度がきつすぎるので滑落の危険があるので要注意で、踏ん張る力が必要。 (10) 滝をすべてこなすと稜線を目指して登っていくが、ところどころにテープがあるのでそれを頼るのが良いと思う。倒木で荒れているので嫌になるが、急ぎ過ぎずに目印のテープを慎重に探す方が近道だと思う。最後には「生瀬道」の下り始めから5分の2ほどの鉄塔下あたりの地点に出てくる。 「赤子谷東尾根」について (11) 比較的道幅が広くて踏み跡も明瞭で、荒れていないため、大変歩きやすい良い尾根道。途中に鉄塔があるのでもともとは巡視道だったのかもしれないが、赤子谷を取り巻く尾根道としては一番きれいでしっかりしている歩きやすい道だ。展望があるのは西尾根のほうだが、歩きやすいのは東尾根、厳しいのは中央尾根、といった印象。(あくまで個人の見解です) <参考> 2017年09月21日の「赤子谷左俣」記録はコチラ。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1263458.html 2017年11月15日の「赤子谷左俣」記録はコチラ。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1313858.html 2018年08月18日の「赤子谷左俣」記録はコチラ。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1563500.html |
写真
装備
個人装備 |
通常のトレッキング靴のみ
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感想
今回も単独行。前回6月18日は「赤子谷右俣」を歩いたが、こちらも長らくご無沙汰だった「赤子谷左俣」を歩いてみることにした。それだけでは面白くないので、今回は赤子谷周辺の未踏ルートを一気にクリアすることを計画した。
つまりは、左俣から明確に分岐している支沢が2つあるのだが、これらをいっぺんに遡行してみることを主目的とした上で、さらには「赤子谷東尾根」の下りをもルートに組み入れることにした。
ということで、今回の全体の行程は、「西宝橋」→「赤子谷左俣の遡行」→「中央尾根経由で道標34へ向かう支沢の遡行」→「東六甲縦走路の鉄塔展望地」→「赤子谷左俣の下り」→「ゴルジュ出口」→「生瀬道へ向かう支沢の遡行」→「生瀬道」→「赤子谷東尾根の下り」→「西宝橋」、となった。
「赤子谷左俣」は名所であるゴルジュの再訪が楽しみだった。運よく沢の水量が少なめだったので、ゴルジュの通過はその圧倒的な景観を十二分に堪能する余裕のある遡行となった。やっぱりここは見事だ。六甲の谷でも五本の指に入る景観ではないかなあと思う。
今回の2つの支沢は、人が殆ど通らないので荒れた様相のままだし、ロープなどの補助もほぼないので危ない箇所もある。ところどころに有志によるテープやリボンは残っているものの、結構見つけづらいので、あんまり適当に歩いてしまうと迷ってしまうと思う。気軽に歩くにはしんどいし、今の状況のままだと廃路に近くなりそうな雰囲気もあるので、そうなってしまうと残念でならない。熟練マニアによる度重なる踏破に期待、といったところだろうか。
まず前半の支沢は、左俣から「中央尾根」の上部に到達するルート。多段滝の岩壁ロープ場を越えて数分ほど進んだ2分岐地点から、右への分岐を遡行するルートだ。頑張って中央尾根の道に合流してからは、南へ向かうと数分で「東六甲縦走路」の道標34地点へ出る。道標34へ通じる支沢と認識しておけば分かりやすいかも。
後半の支沢は、ゴルジュの出口の河原から分岐していて、入口に赤ペンキで印のしてある大岩があるところだ。パッと見でいかにも登れそうな急な谷筋だが、その通り、ここは登れる。ただこの支沢の滝は垂直に落ちているものが多く、手掛かりや足場が少なくて乗り越えるのに相当苦労する滝もあるので、そういう意味では大変かも。岩登りに慣れた人なら楽しいことこの上ないのだろうが、私のような岩登りが上手じゃない怖がりには大変、ということだ。
いづれの支沢も倒木でふさがっている場所も時々出てくるし、踏み跡は皆無だし、上へ行けばいくほど幅が広くなってくるので、自分が向かっている方向が正しい進路なのかどうかが分からなくなってくる。そういう意味でルート探しが出来る人だけにしたほうが良いのかも。
「赤子谷東尾根」も今回初めて利用してみたのだが、実際に歩いてみると、びっくりするぐらいしっかりした尾根道だった。急斜面のところもあるが、全体に幅も広めだし、全く荒れていないし、踏み跡明瞭、快適な尾根道だった。これは使える。使えるといってもあまり展望もないし、山行ルートに組み入れるにしても「赤子谷」と「生瀬道」にしか通じていないので、そこは考慮・工夫が必要かも。でも良い道だ。
山行帰りは今回もJR「生瀬」駅から「宝塚」駅へ出て「宝塚ナチュールスパ」で汗を流して金宝泉・銀宝泉ゆったり。滑落もせず怪我もなく、無事に帰宅出来て何よりだった。
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