雷に脅され大慌て!檜沢岳(群馬百名山)


- GPS
- 02:15
- 距離
- 3.5km
- 登り
- 530m
- 下り
- 511m
コースタイム
08:40西のコル
08:50檜沢岳山頂08:55
09:40作業道(私道)
09:45駐車場所
歩行時間2時間10分
天候 | 明け方の青空が一変、雷が鳴り、雨の降りだす劇的な天気でした |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
南牧村に入り、檜沢大橋を左折し 上野村方面を目指します 「大倉」で「湯の沢トンネル」方面に向かうヘアピンカーブを 右折せず、そのまま直進し細い道に入ります 道なりに「根草」集落を経て、大森橋に 大森橋を渡り切った道路脇に駐車余地が数台分あります 橋の近くに登山ポストがありました 先行車1台ありました |
コース状況/ 危険箇所等 |
川に沿って急坂の舗装道路を歩き 橋を渡り返して車道終点まで行くと 民家の玄関先に突き当たります 右折して細道を登ると廃屋のような一軒家の玄関があり 左に進むと登山口の小さな標識がありました この辺りは明確な標識が見当たらず、分かりにくかったです 別のルートを見落としたかもしれませんが 急坂の造林帯、雑木林を登ります 岩峰の下を巻く道は昨夜の雨で濡れており滑落に注意です 西のコルの岩場も濡れており、滑りやすくなっていました ロープが要所に貼られているので安心ですが 西のコルから山頂へ向かう岩場は 慎重に登下降した方が良いと思われます 檜沢岳山頂から作業道への下りは急坂ですが、 西のコルのような岩場はありません ザレ場には、足を滑らせないよう注意してください 踏み跡はしっかりついており、標識類はあまり見かけませんでしたが 迷うことなく歩けました 温泉は、文句なしの定番「荒船の湯」500円です 天気が悪いので、人出が少なく(ラッキー!)空いていました 雨の中、傘もささずに露天風呂を独り占め! 雨宿りも兼ね、食事とノンアルコールビールをのんびり楽しみました 荒船山帰りの登山者が大勢、食事を楽しんでいましたが 荒船山の帰りにもってこいの温泉ですね! |
写真
感想
残念ながら、連休最終日は天気予報がまたも下り坂。
昨夜のニュースで北アルプスの悪天候による遭難の多発を知り
早朝から天気が悪かったら、無理はせず
「荒船の湯」でのんびりして帰途に着こうと思っていました。
ところが、明けてみると空は晴れ渡り、見事に晴れる気配ではありませんか!
午前中だけでも、天気が持ってくれたら十分です。
ということで、檜沢岳に登る事にし、運が良ければ大桁山へも…
なんて虫の良いことを考えつつ登山口へと車を走らせます。
早朝(と言っても七時過ぎですから、早朝とは言えませんが)ですが
登山口に既に地元ナンバーの車が一台、
お二人が車から降りて支度をされていました。
群馬百名山ですが、あまり登山者はいないだろうと思っていましたので
気持ちが楽になりました。
静かな里山が好きですが、いざという時、
近くに人の居てくれる安心感は絶大です。
この辺には何軒かの民家があり、生活をしている方もいるようです。
ですが、昨日の「大屋山」と同様、
住む人の気配の全くしない家の前を通って登山道に入りました。
鶯が鳴き、新緑の緑豊かな山懐に住む人が少なくなっているのは
淋しく感じますが、交通の不便さは、生活用品や、通院などを考えると
住んでいる高齢の方には切実な問題でしょう
直登の急坂が最初から続きます。
呼吸を整える為に立ち止まると、
傍らに色々なスミレが咲いていて、心を和ませてくれます。
ひとくちにスミレと言っても多種多様、それぞれきちんと名前が付いているはず、
覚えられるかわかりませんが、これを機に調べて、名前を知るのも楽しいでしょう。
展望台まではきつい登り、大岩を巻くトラバース道がありますが
短時間で標高を稼ぎ、岩の上の見晴らしが期待できます。
ですが、周辺の山の頂を雲がみるみる覆っていきます。
やはり、天気が悪くなっていくのは確実。
突然、写真のシャッターが切れなくなりました。
しまった!バッテリーの充電を忘れていました。
今日はついていません、こうなったら早く下山した方が良いかもしれません。
西のコル周辺の岩場のロープを慎重に通過し
殆ど眺望のなくなってしまった西峰を往復して山頂に向かいます。
いやあ、やっぱり西上州の山、隠れた岩場がありましたね!
ハラハラ、ドキドキが待っていました。
山頂には祠がありましたが、木に遮られて眺望がない稜線のような場所。
檜沢岳で素晴らしい眺望を楽しめるのはきっと西峰でしょう。
写真も撮れず山頂を後にし、
下り始めてしばらくすると巨大な岩を半分屋根にするように神社がありました。
神社からは再び急坂が続きます。落ち葉に覆われて足の置きにくい箇所も。
西のコルのような岩場はありませんが、ザレ場はちょっと滑りやすく、緊張です。
造林帯に入ると、とうとう雨が降り出しました。
林の中に雨は降り込まないので、後もう少しと、そのまま歩き続けます。
雷も鳴り始め、いよいよ気持ちが急き立てられます。
急激な天候の変化に常に臨機応変に対応できなくては
まして下山地点迄遠い場合など、先の先迄考えて行動出来ないと
安全の確保は難しいなどと思いながら歩きました。
こんな予期せぬ雷は記憶にあまりないことです。
新緑を楽しみ景色を楽しむ余裕もなく、ひたすら下山は残念でしたが
後で竜巻の大きな被害が出たことをニュースで知りました。
急激な気温の変化が竜巻の原因と伝えていました。
異常気象があちこちで起きている昨今、
今後の山歩きについてもちょっと考えさせられる山行になりました。
コメント
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カメラのバッテリーが兆しだったのでしょうね
このGWは東日本は本当に荒れましたものね
いやいや、ご無事でなによりです
コメント有難うございます
nakkangさんのレコ、毎回とても楽しく読ませていただいております
アルプスのようでアルプスでない山があったとは…
kyom4もなんだか歩いてみたくなりました
楽しく山を紹介してくださるので、行きたくなってしまいます
バッテリー切れで途中から写真が撮れなくなってしまったのは残念でしたが、おっしゃるようにその分早く下山ができ、却って良かったと思います
北アルプスの遭難、栃木県の竜巻、本当に驚きますがひとごとではないかもしれません。
安全運転、じゃない安全登山に努めましょう
私も調子に乗って使っていると後半でバッテリー切れ寸前でセーブしまくったことがありました。
2日や3日行程だと絶対無理なことが判ったのでバッテリーの予備を手に入れました。
備えあれば・・・と思って
遭難、竜巻・・・とんでもないことが続きましたね
同じことでも予測できていると対処できる、若しくは避けられる事は多いはずですね。
無理をせずに冷静な判断を心がけたいところです。
奥駈道のレコ拝見しました。
風と雨のツェルトでの宿泊、心細さが間近に伝わってきました
この心細さに耐えられる強さはやはり経験なのでしょうか、でもなかなか慣れるという訳にもいかないでしょうね?
kyom4など、怖がりの決定版ですから雷鳴一発で即撤収の有様です
カメラのバッテリー切れも、結果的にはグッドタイミングの口実になりましたし。
予備のバッテリーも持っていたのですが、実は充電し忘れており、恥ずかしい限りの間抜けなkyom4です。
まあ、そのようなことはしょっちゅうですのであまり気にしないようにしていますが…
細かなミスはさておき、結果的に重大な危険や事故につながらないように安全に下山できることが最大目標であり、その為に考えておかなくてはならないことがまだ沢山あると感じています。
でも、まだまだです
「女人結界」は山上ケ岳登山口でも見ました。
なので、稲村ケ岳に登りました。
女人禁制の山は、昭和20年代頃まで全国あちこちにあったようです。
今では山上ケ岳くらいかと思いますが、三百名山を目指す女性は登る人も居るらしいです(シーズンオフに)
奥駈道全般はどうなのでしょうか?
多分女性も平気で歩いていると思うのですが…
八経ケ岳、釈迦ケ岳では、普通に女性も登っていたような気がします
ですが、今も法螺貝を吹く修験者が闊歩しているんですね
法螺貝の音、聞いてみたかったですね
再びここで失礼します。
私が通った結界門も山上ヶ岳の山域のものでした。
山上ヶ岳は三百名山なんですね
目指す人は・・・登っちゃいますか
その区間を除けば女人禁制の区域はなかったように思いますが、あまり詳しくは・・・
私も怖がりでは負けていません
ただレコに書いたようなプロセスは私にとっては非常に効果のある対処法ではあります。
ソロで動く以上は心細さとは付き合っていくものだと思っています。
不安や心配を抱えるシーンは多いので、それをプラスに転換するのも大事な作業になりますね
登山をするまでは、まして遠くの山に目が行くようになるまでは、女人禁制なんてずっとずっと昔の慣習だと思っていたのですが、未だにその慣習が厳然と生きている世界があるようですね
本当に驚きですし、それを無視してまでのこだわりというのも、難しい判断ですね。時々ふと考えてしまいます
「老いの才覚」の最後の方で、孤独ときちんと向き合わなければならないと書かれていて、山も老いていくことと同じだと考えることが多くなりました。
その大切さは山での単独行動だけでなく充実した日常を過ごすヒントにもなると思います。
monsieurさんのレコを読むと、何か言い得なかった言葉をいつも発見させてくれるように感じます。
深く掘り下げて思考していらっしゃることに敬服です。
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