526 笠取山・唐松尾山・西御殿岩・和名倉山(雷怖いよ~)


- GPS
- 56:00
- 距離
- 38.0km
- 登り
- 2,272m
- 下り
- 2,464m
コースタイム
- 山行
- 5:00
- 休憩
- 0:46
- 合計
- 5:46
- 山行
- 8:19
- 休憩
- 1:54
- 合計
- 10:13
- 山行
- 3:27
- 休憩
- 0:48
- 合計
- 4:15
天候 | 3日快晴、4日快晴後雹・雷後曇り、5日快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス タクシー
5日 落合10:00(甲州市民バス(運行は山梨交通)・PASMO使用可1100円)11:00塩山駅 ※落合からのバスは4月21日から11月25日までの土日祝のみ運行。詳しくは甲州市HPで確認してください。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
リンの峰の巻道区間に凍結崩落箇所あり。慎重にいけば問題ないと思う。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
ゲイター
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
行動食
非常食
調理用食材
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
予備手袋
シュラフカバー
ズボン下
古新聞
|
---|---|
備考 | 予備手袋、古新聞は雨対策に有効。雹が降るほど寒かったので・・・ |
感想
3日
諸般の事情により、GW後半戦の転進を余儀なくされ、一人でも行ける雪のない所として、奥秩父の和名倉山を選んだ。
バス利用の場合、3日はかかるため今まで敬遠していた。3日あればアルプス行けるもんね。
しかし、連休後半の混雑を考えると、往路を塩山8:30発のバスで新地平に入り、そこから将監小屋のテント場を目指すと到着があまりにも遅くなり過ぎる。
ここは、タクシーを奮発して、奥秩父主脈縦走路の笠取山以東の稜線ルートを歩いてしまおうと画策。
塩山駅北口7時半にタクシーを予約して、乗り込む。車はやっぱり早い。柳沢峠からは富士山も見え、好天に恵まれた幸せをかみしめる。
作場平橋には8:17到着。9550円也。駐車場はすでに満車で、下流の待避所に止めている車もあった。
公衆トイレ(紙有り。水はあるが、飲めない。)もあって充実した登山口から8時半出発。
一休坂を経由して2時間ほどで笠取小屋に到着。小屋のすぐ下には、豊富で冷たい水が出ていた。
笠取小屋には公衆トイレ(紙有り)もあるほか、ビール、カップ麺も販売。鹿の群れが小屋の奥にたむろしていたのには驚いた。
小さな分水嶺から、防火帯を一直線に笠取山に登る。霞んではいたが、富士山や南アルプスも見える好展望。
一旦水干への道へ降り、再び稜線に上がるコースをとる。黒エンジュの頭を経て、遠くに雲取山・三ツ山・飛龍山を眺める。
「行くぜ。明後日には」と心を弾ませて、展望のない唐松尾山へ。
さらに進むと、展望の良い西御殿岩への分岐に差し掛かるが、今日はショートカットして将監小屋へと急ぐ。
将監小屋には14時過ぎに到着。しかし、テント場はすでに満杯。10時頃からどんどん人が来ていたそうだ。
あぶれた私は、小屋番さんの指示で、三ノ瀬への下山道(軽トラの通れる林道)にテントを張るように指示される。
若干傾いているが、小屋には割と近いし、トイレのにおいもない。
今日の晩御飯は、アルファ米のドライカレーと生卵入りカルボナーラペンネ。お手軽晩飯である。
日本酒を持参したものの、一人ではあまり杯が進まず、時々電波の入る携帯の天気予報によると明日は「昼過ぎから雷雨の可能性」があるという。
昼過ぎって何時だろう? まあ、15時頃かなと勝手に思い込み、出発を5時から4時に繰り上げることにして、19時頃にはさっさと休む。
4日
0時頃。寒くて目が覚める。以後うつらうつらを繰り返して、2時50分に起床。フルグラの朝食をとって、3時50分出発。
真っ暗の中を、山の神土まで進む。もう既に周りは明るくなってヘッドランプをしまう。
ここから、西御殿岩まで往復して、本日唯一の展望を楽しむことにする。しかし、この往復なければ雷に合わずにすんだんだよなぁ。計画が甘かった・・・。
山の神土から1時間ほどで西御殿岩に到着。360度の大パノラマが広がる。
いつまでも景色を眺めていたいが、今日は和名倉山を往復しなければならない。
山の神土からリンの峰手前のピークまでは笹薮がけっこうあったが、踏み跡ははっきりしており、迷うようなところはない。
リンの峰の手前で大常木山方向をみると、すでに雲が沸き立ち、山を乗り越えている。
おいおい・・・まだ8時にもならないのに・・・ちょっと雲が湧くの早いんでないかい・・・などとつぶやきながら、ぐいぐい進む。
リンの峰手前のピークの巻道は少し崩れているので注意。慎重に歩けば問題はない。
しゃくなげトンネルの西仙波を過ぎ、岩場の小ピークを乗り越すと、展望の良い東仙波に到着。
今まで歩いてきた稜線や、昨日歩いた唐松尾山などが大きい。しかし、北奥千丈か甲武信かわからないが、そちらの方に雲がかかってきている。
吹上の頭は西側を巻くが、このあたりから伐採の時に使ったと思われるワイヤーなどが放置され汚い。
八百平付近では、倒木が結構あって、迂回すると道を失ってしまう。平坦で広い尾根だけに道を見失うと厄介だが、一番高い所を外さないように歩いていく。
川又分岐、二瀬分岐と最後の登りをこなし、さらに20分以上歩いてようやく樹林の中の和名倉山山頂に到着。
延々と歩かされた割には、本当に何もない・・・。
記念写真を撮って、少し休憩をしてから帰路につく。
いつの間にか上空は青空ではなく、白い雲になっていた。
雲が湧きたつのも早かったから、何とか13時くらいには帰りたいなと思いながら、たったか歩く。
11時半。吹上を過ぎたあたりでゴロゴロと嫌な音が・・・
「ちょっと早いよ。せめて東仙波の岩場は過ぎておきたいよ・・・」
そう呟きながら、必死に東仙波に登る。北奥千丈か甲武信の方向には、真っ黒な雲がかかっている。
「ヤバい。急がなきゃ。」
さらに歩みを早め、岩場を超えて、西仙波との鞍部まで来ると、風が冷たくなってきた。ゴロゴロも鳴り出した。
そろそろかと観念して、稜線上の登山道から歩きやすい所を選んで下り、足場の良い所で雨具をつける。
すると・・・
ピカッと空が光り、バリバリという音が響き渡った。
怖い・・・本当に怖い・・・
そして、雨ではなく大粒の雹がばらばらと降り始めた。
山肌はあっという間に白く染まる・・・
ピカッ。ゴロゴロ。
ピカッ。ドド−ン。バリバリ!
どこに落ちているのだろう? 近いのか遠いのかもさっぱりわからない。
しゃがみこんで、ぶるぶると震えていた。
20分もした頃だろうか・・・雹も弱まり、雷もおさまってきた。
今のうちと登り返して、西御殿を越え、リンノ峰方向に進むとまた、雹が強くなり、稲光が走る。
「うわぁ。まだ駄目だ。」
再び、稜線から外れ、しゃがみこんでやり過ごす。
やがて雹は氷雨に変わり、雷も落ち着いてきた。
そろりそろりと進み、最後の難関はリンノ峰と奥秩父主稜線との間の鞍部。ここは本当に周りに何にもない吹きっさらし。ここで雷が来たら、自分めがけて落ちてくるよ、という感じの所。ここも駆け抜け、往路に難儀した笹薮に突っ込む。
13時半過ぎ。ようやく山の神土に到着。ここからも尾根道だが、ひとまず安心。あと30分弱で将監小屋だ。
小屋に着くと張りっぱなしにして出かけたテントが、車を出すために移動されていた。
本来のテント場の方もだいぶ空いていたので、もっと良い場所に移動することにした。
今までテントを張っていた比較的乾いている所に移動するが、はじっこには先ほどの雹が積っている。
移動を済ませて、テントの中を整理しようとするが、どうも何かうまくいかない。
やっぱり気が動転しているようだ。何かをやりながら途中で別のことを始めてしまったり・・・。
今思うと情けないな・・・
気を落ち着けるために、ガラクタをテントの端に寄せ、缶ビールを飲むことにする。
寒いのに冷たいビールが美味しい。
ゆっくりとロング缶を半分くらい飲んだら、何となく人心地がしてきた。
お湯を沸かしてアルファ米に投入して、残りをテルモスに入れる。
そして地図を広げて、明日の行動を考えることにした。
予定では、飛龍山に登って、前飛龍、サヲラ峠を経て丹波に下山する予定であったが、この雹で山肌は真っ白。きっと標高の高い所は明日の朝は凍結しているだろうなと思われた。
持参したのはチェーンスパイク。あまり凍結がひどいと対応できない。
それに何より、「雷3日」っていう。
明日も同じ時間に来られてはたまらない。
「下りよう」
そう決断して、今度は下山コースを考える。
車道までは、小屋からまっすぐ1時間半ほど。さて、そこからどうしよう。
丹波バス停まではさらに、4時間半かかる。
一方、犬切峠を越えて落合バス停までは2時間くらいだろうか。まあ、3時間はかかりそうもない。
問題のバスの時間がはっきりしないが、確か塩山駅8時半発のバスが折り返すはずなので、9時半発より早いことはない。
とすると遅くとも小屋出発5時出発、登山口6時半通過としないとだめだなと目算を立てる。
では、3時起床、4時飯、5時出発でプラス30分の余裕を持たせて2時半起床とした。ここまで計画を立てると、何となく頭もはっきりしてきたので、ビールをこぼさないように、夕飯の準備と荷物の整理、寝床の支度をする。
今日の夕飯はマーボ春雨。
夕飯を食べてから、持参の日本酒で晩酌をしようかなと思ったが、何となく気乗りしないので、さっさと眠った。
5日
寒くて夜中に目が覚めると、ガスをつけてお茶を入れてまた寝るというのを繰り返していたが、2時過ぎ、いよいよ我慢できなくなり起床。
朝飯はフルグラを予定していたが、他のものが食べたい。
魚肉ソーセージを炒めて、レーズンパンとミルクティとチーズで朝ご飯とした。
できるだけテントの中でザックの中身を詰め込んでから、テント撤収。
思ったほど時間がかからず、4時35分に出発。最早ヘッドランプは不要だった。
車も通れる道をたったか下っていき、予定通り1時間半ほどで、三ノ瀬の登山口へ到着。
三ノ瀬集落では、桜やつつじが満開状態。お花見を楽しみながら下っていき、途中から二ノ瀬方向に入って、やがて犬切峠へと登っていく。
唐松尾山や龍喰山や大常木山、飛龍山などが木の間ごしに見える犬切峠で休憩。ここまでくれば、あと1時間半程でバス停まで行けるが、時間はまだ7時を廻ったばかり。
藤尾山や石保土山への防火帯登山道を確認してから、往路タクシーで通った道をテクテクとバス停へ下る。
落合バス停にはジュースの自販機があるぐらい。酒屋は営業していない。時間はまだ9時前。テントやそのほかの装備を乾かしながら、バスの到着を待った。
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