小山田桜〜鳴沢峰〜菅名岳。下越五泉の名桜と名峰へ


- GPS
- 06:17
- 距離
- 8.6km
- 登り
- 942m
- 下り
- 1,032m
コースタイム
天候 | 高曇り、薄日 |
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過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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コース状況/ 危険箇所等 |
鳴沢峰の尾根に出るしばらく前に、補助ロープの連続する急斜面があった。斜面は雪の付き方が薄くとても滑りやすかった。危険ではないと思うが、足場確保に少々手こずる。乾いていたら問題はないだろう。 |
写真
装備
個人装備 |
一般ザック
軽量ダブルストック
暖性冬ズボン
冬長袖シャツ
サングラス
フェイスマスク
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感想
山がもっとも輝くとき、菅名岳では、それは小山田の桜が満開のときだと勝手に決めこんでいた。その時期には同時に山頂から雪の残る青い山々が鮮明に見渡せるに違いなく、また雪解けの愛らしい花も見られるだろうからと。長年、その日を狙っていたが、なかなか訪れる機会に恵まれなかった。今回は宿望が叶っただろうか。
山道に巨木のヒガンザクラの立ち並ぶ姿は他所では見られぬ光景で、唯一ここ小山田に限られるという貴重な場所だ。ソメイヨシノが続く山道とは、まったく違った趣で、華やかではないが、しっとりと落ち着いた雰囲気である。古木、喬木ならではの懐の深さが感じられ、抱かれるとはこんなことを言うのだろう。
鳴沢峰から菅名岳までの稜線歩きでは、周囲の残雪の山々がすばらしい展望を約束してくれるだろうとの予想は的中したようだ。さらに、ここ数日雪が降り、白さが増したようだ。運がよかったかもしれない。飯豊の白銀、日本平の紺白、川内の青白と、三様の山塊が見るものを魅了してやまない。ただ青空を垣間見ることのなかったのは少々残念だったが。
下山時、椿平なる地に降り立つと、せせらぎが聞こえてきた。まさかアニメでもあるまいが、この森には見えない美神が隠れているようで、誘いの触手を伸ばしてきた感が否めない。その陥穽にまんまと嵌まり、いつのまにやら道を違えたという違和感の残滓が消えない。だが、雪解け水の流れる清流沢は、これまでの山歩きとはまったく異なった趣を呈し、心地よさはこの上ない。谷底の沢で春風に吹かれながらの漫歩がこんなにも気持ちがいいとは、まさしく新発見だ。
その後、車道に降りたつ下り階段の途中で、足を止めない者はなかろう、杉林の緑の中に小山田のヒガンザクラが薄桃の彩りを放つ鳥瞰遠望はすばらしい眺めで、そんな風景が最後を飾った。
桜の時節、菅名岳がもっとも輝くときを狙ったつもりだったが、輝きを受容したという方が妥当なような気がした。ならば、今度は本然と山自体が輝く滴るときを、再度狙おうと。
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