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Yamareco

記録ID: 1716565
全員に公開
雪山ハイキング
志賀・草津・四阿山・浅間

四阿山〜朝焼けと北アルプスの眺望、新雪ラッセルで山頂へ

2019年01月28日(月) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 群馬県 長野県
 - 拍手
体力度
3
日帰りが可能
GPS
07:16
距離
11.2km
登り
915m
下り
900m
歩くペース
ゆっくり
1.21.3
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
6:59
休憩
0:17
合計
7:16
距離 11.2km 登り 915m 下り 915m
8:48
115
10:43
10:45
23
11:08
11:09
37
11:46
12:00
20
12:29
42
13:11
61
14:12
ゴール地点
ノートレースの新雪ラッセルで遅延しています。
天候 くもりのち雪
過去天気図(気象庁) 2019年01月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
あずまや高原ホテル登山者専用駐車場。
コース状況/
危険箇所等
BCのスキートラックはあるが締まっておらず、また前夜の降雪によりほぼラッセル。腰まで踏み抜くことも多かった。牧場内から山頂間までスノーシュー。この条件だとアイゼンでは厳しいと判断。装備をしたが使えなかった。
気温、早朝−8℃、下山時−2℃、四阿山山頂−15℃。
早朝6時の鳥居峠と浅間山。中層雲がいい感じに上空を覆っており、湿度が高い。赤く燃え上がる朝焼けのチャンス到来。
2019年01月28日 06:08撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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早朝6時の鳥居峠と浅間山。中層雲がいい感じに上空を覆っており、湿度が高い。赤く燃え上がる朝焼けのチャンス到来。
待つこと30分、美しい朝焼け。オーロラのように空を赤く染める。
2019年01月28日 06:41撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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待つこと30分、美しい朝焼け。オーロラのように空を赤く染める。
浅間山と朝焼け。北斎の浮世絵のように艶やか。
2019年01月28日 06:42撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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浅間山と朝焼け。北斎の浮世絵のように艶やか。
あずまや高原ホテル登山者専用駐車場に停めた。誰もいない。気温−8℃。
2019年01月28日 06:57撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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あずまや高原ホテル登山者専用駐車場に停めた。誰もいない。気温−8℃。
登山口からスキートラックがあり、良かったと安堵したのは牧場手前までだった。
2019年01月28日 06:58撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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登山口からスキートラックがあり、良かったと安堵したのは牧場手前までだった。
着雪した樹林帯内を歩んでいく。
2019年01月28日 07:23撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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着雪した樹林帯内を歩んでいく。
菅平牧場に出る。四阿山、中四阿、根子岳。天候は良くないが中上層雲のため、景色は見られる。
2019年01月28日 07:37撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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菅平牧場に出る。四阿山、中四阿、根子岳。天候は良くないが中上層雲のため、景色は見られる。
新雪と積雪の多さからスノーシューを履く。アイゼンはザックに入れ放しでトレーニング用の重りとなった。
2019年01月28日 07:37撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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新雪と積雪の多さからスノーシューを履く。アイゼンはザックに入れ放しでトレーニング用の重りとなった。
菅平牧場から北アルプス。登頂時ではガスがかかり見ることが出来ないと思い撮影する。
2019年01月28日 07:54撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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菅平牧場から北アルプス。登頂時ではガスがかかり見ることが出来ないと思い撮影する。
穂高岳、槍ヶ岳。
2019年01月28日 07:40撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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穂高岳、槍ヶ岳。
穂高岳。奥穂から前穂にかけてガスが漂っている。
2019年01月28日 07:45撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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穂高岳。奥穂から前穂にかけてガスが漂っている。
槍ヶ岳。北鎌尾根に地吹雪。
2019年01月28日 07:45撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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槍ヶ岳。北鎌尾根に地吹雪。
鹿島槍ヶ岳。左奥には剱岳。
2019年01月28日 07:46撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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鹿島槍ヶ岳。左奥には剱岳。
五竜岳。武田菱が見える。手前に遠見尾根、白岳。
2019年01月28日 07:46撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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五竜岳。武田菱が見える。手前に遠見尾根、白岳。
蓮華岳、大雪渓、針ノ木岳、スバリ岳。
2019年01月28日 07:46撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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蓮華岳、大雪渓、針ノ木岳、スバリ岳。
八方尾根、唐松岳、不帰嶮、白馬鑓ヶ岳。
2019年01月28日 07:46撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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八方尾根、唐松岳、不帰嶮、白馬鑓ヶ岳。
蓼科山。奥には甲斐駒ヶ岳。
2019年01月28日 07:47撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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蓼科山。奥には甲斐駒ヶ岳。
浅間山。外輪山鋸岳、バカ尾根。
2019年01月28日 07:47撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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浅間山。外輪山鋸岳、バカ尾根。
飯縄山、高妻山、戸隠山。
2019年01月28日 07:54撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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飯縄山、高妻山、戸隠山。
幻想的な朝日。雪原とダケカンバ。
2019年01月28日 07:55撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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幻想的な朝日。雪原とダケカンバ。
スキートラックは消え去りノートレースの牧場を歩んでいく。締まっておらず結構沈む。
2019年01月28日 07:55撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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スキートラックは消え去りノートレースの牧場を歩んでいく。締まっておらず結構沈む。
私のトレース。新雪と吹き溜まりで10〜30cmは沈む。
2019年01月28日 08:01撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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私のトレース。新雪と吹き溜まりで10〜30cmは沈む。
先行者はウサギ。
2019年01月28日 08:01撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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先行者はウサギ。
カモシカに変わった。
2019年01月28日 08:21撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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カモシカに変わった。
四阿山が開山1300年を迎え、山頂には山家神社の奥宮がある。信州祠。
2019年01月28日 08:54撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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四阿山が開山1300年を迎え、山頂には山家神社の奥宮がある。信州祠。
青空が見えてきた。例年雪庇が出来るはずが全くない根子岳。
2019年01月28日 09:06撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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青空が見えてきた。例年雪庇が出来るはずが全くない根子岳。
再びスキートラックが現れるが、滑走のシュプールに翻弄されて遠回り。
2019年01月28日 09:58撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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再びスキートラックが現れるが、滑走のシュプールに翻弄されて遠回り。
シラビソ帯は積雪が多くラッセルして行く。多い所は股下、踏み抜くと腰まである。アニマルトラックが多い。
2019年01月28日 09:59撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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シラビソ帯は積雪が多くラッセルして行く。多い所は股下、踏み抜くと腰まである。アニマルトラックが多い。
スノーモンスターは今年出来るのだろうか?暖冬と雪不足を懸念。
2019年01月28日 10:01撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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スノーモンスターは今年出来るのだろうか?暖冬と雪不足を懸念。
富士山。
2019年01月28日 10:24撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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富士山。
岩稜帯は雪が付かないのでラッセルを一息つける。
2019年01月28日 10:29撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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岩稜帯は雪が付かないのでラッセルを一息つける。
四阿山山頂が右奥に見える。どんより曇り空だがラッセルに気合が入る。
2019年01月28日 10:47撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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1/28 10:47
四阿山山頂が右奥に見える。どんより曇り空だがラッセルに気合が入る。
根子岳分岐、シラビソ帯のラッセルで遅延し、ここまで4時間費やした。それでも例年に比べ積雪が少ない。1月下旬とは思えない。
2019年01月28日 11:08撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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根子岳分岐、シラビソ帯のラッセルで遅延し、ここまで4時間費やした。それでも例年に比べ積雪が少ない。1月下旬とは思えない。
中途半端なスノーモンスター。気温が高い日が続くと着いた雪がすべて下に落ちてしまう。2月に期待。
2019年01月28日 11:18撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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1/28 11:18
中途半端なスノーモンスター。気温が高い日が続くと着いた雪がすべて下に落ちてしまう。2月に期待。
スキートラックは道標のようなもので、雪は全く締っていない。スノーシューでも踏み抜きを連発し腰まで埋まった。
2019年01月28日 11:20撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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スキートラックは道標のようなもので、雪は全く締っていない。スノーシューでも踏み抜きを連発し腰まで埋まった。
新雪の吹き溜り箇所が多く、踏み抜きに苦労しながら登る。
2019年01月28日 11:20撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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新雪の吹き溜り箇所が多く、踏み抜きに苦労しながら登る。
ビクトリーロードを登って行く。ここも雪深くスノーシューでのラッセル。根子岳分岐から山頂まで通常の約倍、50分かかった。
2019年01月28日 11:28撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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ビクトリーロードを登って行く。ここも雪深くスノーシューでのラッセル。根子岳分岐から山頂まで通常の約倍、50分かかった。
ミニモンスターが見られる。
2019年01月28日 11:28撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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ミニモンスターが見られる。
埋没している信州祠。稜線を直登して山頂へ。
2019年01月28日 11:41撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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埋没している信州祠。稜線を直登して山頂へ。
四阿山山頂。ラッセルと踏み抜きにより5時間での登頂。CTは3時間45分。気温−15℃、南西からの強風。三脚が倒れないように雪に突き差した。
2019年01月28日 11:53撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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四阿山山頂。ラッセルと踏み抜きにより5時間での登頂。CTは3時間45分。気温−15℃、南西からの強風。三脚が倒れないように雪に突き差した。
浦倉山方面。谷川岳はガスガスだが、天神尾根に登られているkijimunaさんに手を振る。
2019年01月28日 11:59撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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浦倉山方面。谷川岳はガスガスだが、天神尾根に登られているkijimunaさんに手を振る。
ガスが襲来してくるので早々と下山。根子岳。
2019年01月28日 12:09撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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ガスが襲来してくるので早々と下山。根子岳。
浅間山、外輪山、篭の登山、湯の丸山、烏帽子岳。
2019年01月28日 12:21撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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浅間山、外輪山、篭の登山、湯の丸山、烏帽子岳。
15m/s以上の風が吹き付ける。その影響で自ら付けたトレースが消え去っている。
2019年01月28日 12:29撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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15m/s以上の風が吹き付ける。その影響で自ら付けたトレースが消え去っている。
下山は適当に直下して行く。里見分岐から中四阿分岐は道迷いしやすいので注意。広い雪原だが目印が少ない。
2019年01月28日 12:29撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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下山は適当に直下して行く。里見分岐から中四阿分岐は道迷いしやすいので注意。広い雪原だが目印が少ない。
西は青空が見える。
2019年01月28日 13:26撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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西は青空が見える。
上田市、真田町は晴れている。
2019年01月28日 13:40撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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上田市、真田町は晴れている。
予想通り四阿山はガスの中。早く下りてきて良かった。
2019年01月28日 13:41撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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予想通り四阿山はガスの中。早く下りてきて良かった。
雪庇とダケカンバと青空。
2019年01月28日 13:43撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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雪庇とダケカンバと青空。
さらば菅平牧場。
2019年01月28日 13:53撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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さらば菅平牧場。
車が増えている。すれ違った登山者は5名。除け者のようにポツンとパジェロ。雪が降ってきた。登りで5時間かけて下山は2時間で下りてきた虚しさ。
2019年01月28日 14:12撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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車が増えている。すれ違った登山者は5名。除け者のようにポツンとパジェロ。雪が降ってきた。登りで5時間かけて下山は2時間で下りてきた虚しさ。
強風と天候を鑑みて昼食は駐車場で。今日はかしわ天、かぼちゃ天のソバ。ただ気温が−2℃、この時期にしては暖かい。
2019年01月28日 14:29撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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強風と天候を鑑みて昼食は駐車場で。今日はかしわ天、かぼちゃ天のソバ。ただ気温が−2℃、この時期にしては暖かい。
帰路の途中で夕暮れ。奥に荒船山、妙義山を従えた群馬県庁に日が沈む。
2019年01月28日 16:50撮影 by  NIKON D850, NIKON CORPORATION
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帰路の途中で夕暮れ。奥に荒船山、妙義山を従えた群馬県庁に日が沈む。
撮影機器:

感想

 平野部も曇る予想の月曜日。上中層雲が天空を覆い、月すら見えない。
早朝4時に前橋市を出発。一昨日の積雪から融けて路面凍結を懸念する国道145号。
鳥居峠付近は融雪剤が散布されていたが凍結していた。帰りは溶けて泥水だった。泥酔は・・・。

 あずまや高原ホテルへの道へ差し掛かり、浅間山を眺める。中層雲が良い感じに天空を覆い、市街地方面は晴れている。湿度も高い早朝は真っ赤に燃え上がる朝焼けが見られるチャンス。登山の出発を遅らせて、その場で待機。

 待つこと30分、東の空が明るくなってきた。鳥居峠の稜線から日の出。東の空を真っ赤に染め上げる。浅間山の背景が薄紅色。まるで北斎の浮世絵のように艶やかだった。

 あずまや高原ホテル下の登山者専用駐車場に駐車。誰もいない。強風が吹くので東向きに車を停める。気温−8℃、ラッセルを想定してフル装備で出発。ホテル前のエントランスは除雪され、車寄せもきれいになっている。

 登山道入り口は除雪された雪が盛られている。樹林帯内はスキーのトラックがあり、ピステンされ歩きやすくなっていた。ただ安堵したのは牧場手前までだった。

 視界が開けると雪原の菅平牧場。どんよりした曇り空だが、中層雲のため四阿山や根子岳は見えていた。新雪と積雪から判断してスノーシューを選択。アイゼンのツボ足では踏み抜き地獄が予想される約0.1tの重量級。アイゼンはトレーニング用の重りとして、ザックに入れっぱなしとなった。

 ノートレースの広い雪原を歩んでいく。25インチ装着で踏み抜くほどではないが10〜30cmは沈む。クラストしていない雪原。吹き溜まりには股下まで積雪があった。

 里宮分岐まではCT通りに行けたが、ここから先がラッセルとなり大幅に遅延することとなる。またスキートラックとシュプールに翻弄され一部遠回りしてしまった。

 シラビソ帯は落雪と吹き溜まりで積雪が多く、膝から股下ラッセル踏み抜くと腰まで埋まった。緩斜面でありスノーシューの有利さを生かして、踏み固めながら着実に歩を進めていく。南西からの風が強くなりラッセルした体を冷やしてくれる。

 里宮分岐から根子岳分岐までは、広い尾根と似たような景色で、目印のリボンが少なく道迷いしやすい。なるべく中央を歩んでいけば岩稜帯となり、そこから上はシラビソの中央を通っていくと根子岳との分岐に導かれる。視界不良時は十分に注意。

 根子岳分岐を過ぎると再びスノートトラックが現れる。ただ全く締まっておらず、ラッセルすることには変わらない。スキー板の浮力に羨ましさを感じるが、私のような重量級で日頃の悪行が祟っているモノは、何を履いても踏み抜くことに決まっているのだ。

 的岩分岐標や木階段は雪で埋没していた。そのビクトリーロードをラッセルして行く。南斜面の夏道は雪崩の恐れがあるので行かず、冬道の稜線を直登していく。埋まった信州祠の前を通ながら参拝し山頂へ。

 標準CT3時間45分を5時間かけての登頂。遠回りとシラビソ帯の踏み抜きで遅延。新しくなった群馬祠も雪で埋没していた。気温−15℃、風速10〜15m/sの強風で三脚が倒れそうになり雪に突き刺して記念撮影。天空はどんよりした中層雲が覆う。

 浦倉山方面へ少し行き景色を観賞。谷川岳はガスに覆われていた。天神尾根にいるkijimunaさんに手を振る。北アルプスや頸城方面は予想通りガスの中。周辺の浅間山や根子岳しか見られなかった。

 悪天候と強風で早々と下山。的岩分岐前ですれ違った二番手の方と会話。アイゼンで踏み抜き苦労したと言っていた。その方はファンスキーで下りていた。その後の登山者はワカンだったが、それでも踏み抜いていた。25インチの絶大な威力を改めて思う。

 下山は自らのトレースを無視して新雪をめがけて直下していく。やはりパウダースノーの下りは楽しい。あっという間に菅平牧場へ。西は青空が見えるが、四阿山方面はガスに覆われすでに見えない。

 樹林帯を抜けてあずまや高原ホテルへ。雪が降ってきた。無事に駐車場へ。登りで5時間かけて下山は2時間で下りてきた虚しさ。

 悪天候と強風で遅らせていた昼食を駐車場でとる。かしわ天、かぼちゃ天の暖かいソバを食べる。冷えた体が温まる。ただ気温が−2℃でこの時期にしては暖かい。

 着替えて帰路へ。ツルツルの道を下り鳥居峠へ。融雪剤と気温で路面は泥水。汚い車がさらに汚くなり雪国仕様のハクが付く。私もその水で顔を洗ったほうが良いのかもしれない。日焼けし寒さに強いツラを泥パック。塩カルで顔が錆びるかも・・・。

 帰路の上部国道脇から夕焼け。荒船山、妙義山を背景に群馬県庁に日が沈むところだった。振り返るとガスガスの上越山稜。四阿山方面を眺めて、今日の雪遊びを思い返していた。
 

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コメント

厳しい寒さの中行きましたね四阿山!
growmonoさん
こんにちは
厳しい寒さの中行きましたね四阿山!
朝焼けの浅間山綺麗ですね。
いよいよ厳しい冬山になりましたね。
これからが雪山が楽しいですね。
明日は我々も武尊山を目指します。
モンスターが見えると嬉しいです。
2019/1/29 13:20
くもり
 こんにちは、iiyuさん。
寒気は去りましたが、新雪の置き土産です。シラビソ帯はスノーシューかワカンでないと厳しかったです。ツボ足ラッセルでは限界があります。

 朝焼けは、中層雲と朝の空気に湿気が多いなと思いましたので、手前で待機しました。湿度が高く太陽高度が低いと赤色が反射されやすいのです。朝焼けは天気の下り坂と言われる所以です。

 全国的な兆候で四阿山も積雪が少なく、例年あるスノーモンスターは山頂の一部だけです。そうは言いましても、新雪のラッセルと踏み抜きは苦労しました。もう少し締まってくると歩きやすくなると思います。

 明日の上州武尊山はくもりですが、午前中までは上層雲のみですので、眺望はあります。強風や降雪はないと思いますが、今日深夜まで降る雪に多少苦労するかもしれません。無事な山行とご健闘を祈ります。
2019/1/29 13:44
スキートラックの主です(たぶん)
登頂おめでとうございます。

26日にスキーで登りました。
スキーでもラッセルを強いられ、一部膝まで潜りながらでした。

山頂直前の吹き溜まりがものすごく、時には数メートルの高さの吹き溜まりを突破しつつ進みましたが、敢え無くタイムアウト撤退しました。あと数百メートルだったのに、、、

もしかしたらいいルートを見つけられなかったのかもしれませんが。視界不良で何も見えなかったことを言い訳にします(笑)



なんにせよ、登頂写真を拝見し羨ましい限りです。
2019/1/29 18:23
道標に感謝
 こんばんは、mashaさん。
コメントお寄せ頂きありがとうございます。
牧場の雪原では少なくとも3本スキートラックはありました。シールハイクアップのトラックであり滑走のシュプールとは異なるものです。日曜の悪天候でも行かれた方がいらっしゃるようです。

 根子岳分岐から山頂までは、はっきりとスキートラックがあり助かりました。行くべき道が示されておりました。ただし全く締まっておらずラッセルでしたね。2日後ですが現場にいた者として当日の猛ラッセルは想像できます。お疲れさまでした。

 的岩分岐周辺は北西からの風の通り道で、例年巨大な雪庇と雪壁が現れます。スキーでもひざまで潜るとなると、逆に足さばきが多少良いスノーシューの方が正解だったかもしれません。

 視界不良で里宮分岐からは方向を迷われたかと思います。東側はシラビソが少なく開けてますので、どうしてもそちらへ行きたがる傾向にあります。本来は西側寄りに行くと中四阿分岐へのアプローチがしやすくなります。ただ中央を歩いて行けば嫌でも岩稜帯に当り、そのままシラビソ帯を突っ切ると根子岳分岐の広い所に到達できます。

 次は晴天の時に目指してください。北アルプスを見ながら広大な菅平高原を滑るなんて最高ですね。
2019/1/29 21:08
月曜日男の本領
growmono さん こんばんは。
四阿山も深雪となっていましたか・・・降雪後だもの当たり前ですね。
これを狙って行ったのではないのですか?
モンスター軍が少ないですね、
しかし終止ラッセル、まさに雪山ひとり旅で男の本領を貫きましたね。
四阿山、根子岳のモンスター今年狙っていますけど(根子岳)
どうなるのでしょうね、今週の降雪次第かな?
2019/1/29 22:02
今日は小春日和
 こんにちは、yasioさん。
今日はやや霞んでますが、上越の山々が白く神々しいですね。
iiyuさんが武尊山へ行かれているので、羨ましい限りです。

 谷川は元旦に素晴らしい天候と眺望だったので、無理に行きませんでした。
四阿山は前日から予定しておりましたので、変更なく行きました。

 新雪ラッセルは予想してましたし、山頂手前以外は緩斜面ばかりですので、一人でも行けるだろうと。一昨年も里宮からフルラッセルで5時間でしたので、同じくらいかなと思っておりました。

 根子岳も積雪少ないです。スノーモンスターどころか、南東に張り出す雪庇すらありません。あれではスノーキャットが動かないのでは?と思ってしまいます。例年通り2月中旬に大寒気団が居座ると期待できますね。
2019/1/30 13:49
自分にラッセルは無理!
growmonoさん こんばんは

いつもパワフルなgrowmonoさんですが、今回のレコは特に
凄くて感心しました。時には腰まで埋まりながらのラッセル
を5時間も…この時期に自分が行くことは無いですが、想像
しただけで遭難しそうです。妻が四阿山に行きたいと言って
いますが、雪が溶けてからにします。
                      埼玉のchii
2019/1/30 19:56
獣道が出来てから
 こんばんは、chiiさん。
前日の赤城山に比べれば多少雪山登山らしいことをしてきました。
他に登山者がいれば交代できるのですが、誰もいませんでしたからね。
阿弥陀岳でもそうでしたが、一人静かに燃える山行です。

 私の冬靴ガルモントガイドプロは両脚で1980gあり、ライトニングアッセント25インチは1880gあります。片脚に約2kgづつ4kgの重りを付けて約11kmを歩いたこととなります。しかも雪の中をかき分けて。日常生活で同じ重さを付けて11kmを歩くとなると良いトレーニングですね。

 3月上旬になれば雪も締まり歩きやすくなっています。登山者も増えますからね。踏み固められます。その時期の好天でしたら安心して行けると思いますよ。北アをはじめ360度の眺望も素晴らしいですからね。
2019/1/30 23:00
遅コメント失礼します
growmonoさん こんにちは ケダマと申します
勝手ながらフォロー&いつも参考にさせて頂いています

当日朝、すっきりと晴れた四阿山と根子岳の麓をドライブしながら
何度「今日登れば良かった」と口にしかけたことでしょう…

レコを拝見するに大変なラッセルだったようで、
もし僕が登っていたとしてもただのトレース泥棒になった気がしますが…
積雪期の四阿山はかれこれ15年以上、登っていませんので
できれば今期中にレコ参考にしてチャレンジしたいと思います

群馬愛の感じられるレコ、今後も楽しみにしております
2019/2/1 14:19
誇れる故郷
 こんばんは、kedama_hさん。
いつも閲覧拍手、フォローして下さり、またコメントお寄せ頂きありがとうございます。
時間が経ってからのコメントでも励みになります。送ってくださり感謝です。

 奥様リクエストのレコがとてもいいです。愛妻家でらっしゃる。身近な方でも優しく思いやる気持ちが大切だと常々思っています。敬愛の心が写真に現れてますね。ネコのプロフ写真も良いですね。白くて可愛らしいです。

 四阿山は26日〜28日深夜にかけて降雪しました。BCの方が26、27日と何名かハイクアップし滑られたようです。そのトラックがありましたが、全く締っておらずスノーシューでラッセルでした。

 レコにも書きましたが、シラビソ帯付近と根子岳分岐から山頂までの積雪は1m近い吹き溜まりで苦労しました。まだ多少景観がありましたので、北アルプスと浅間山に気力をもらいましたね。ただ山頂は強風で天気がさらに崩れるので早々と下りました。

 2月下旬から3月上旬になれば、雪も締まり登山者も増えますので、歩きやすくなると思います。北アルプスの白屏風を見ながらの雪原歩き、山頂からの雄大な360度の眺望は素晴らしいの一言に尽きます。6月のツツジ時期にも訪れる好きな山です。
2019/2/1 21:07
ソロでラッセルして四阿山登頂、どうもお疲れ様でした。
growmonoさん、今晩は。
前日の1/27(日)にかなり強者のBCスキーヤー、asanofumioさんが四阿山に登頂を断念していたので、きっと相当のラッセルがあったと思いました。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1716108.html
それでもその翌日に見事に登頂され、さすがはgrowmonoさんですね!
当日にBCスキーヤーも登頂できなかった四阿山に5時間かけてスノーシューで登頂はお見事というしかありません。どうもお疲れ様でした。
hareharawaiより
2019/2/3 17:53
先人の導きあっての登頂
 こんばんは、harewarawaiさん。
プロフの写真を変えられましたね。hareharawaiさんらしいダイナミックな滑走が描写されていて素晴らしいです。私もこういう格好良い写真に憧れます、羨望。自分のは唐松岳山頂で北西の爆風に必死に耐えて案内標に掴まっている図です。凍傷になる訳ですよ。

 レコでは2名アップされてらっしゃいましたが、スキートラックは3本ありましたね。あの悪天の日曜によく行ったなと雪原で感心してしまいました。特にシラビソ帯と根子岳分岐から山頂までの深雪は1m近くありました。

 そこはスキーで踏まれていましたが、全く締っておらずラッセルでしたね。土曜に訪れたmashaさんも書かれているように、スキーでもひざまで潜る深雪で撤退したようです。木々も多い場所でしたので、取り回しと足さばきが良いスノーシューの方がそこでは有利かと思います。
 
 全くのノートレースでしたらもう少し時間がかかったと思います。その覚悟はしてましたので、撤退など全く考えませんでした。逆に一人楽しくラッセル祭りでしたね。北アと浅間山に応援してもらいました。忘れてはならないのは、日曜のBCの方々のトラックが山頂まで導いてくれたことですね。
2019/2/3 20:52
Re: 先人の導きあっての登頂
growmonoさん、おはようございます。

プロフィール写真お褒め頂き、お恥ずかしい限りです。

ところで、1/27(日)は四阿山頂上直下で撤退されたasanofumioさんですが、早速2/2(土)に菅平牧場〜根子岳〜四阿山〜菅平牧場の周回コースでリベンジを果たしていました。やはり只者ではなかったです。
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1719229.html

hareharawaiより
2019/2/4 4:22
プロフィール画像
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積雪期ピークハント/縦走 志賀・草津・四阿山・浅間 [日帰り]
技術レベル
3/5
体力レベル
3/5

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