金松寺山 雪が降り出し天狗岩は断念


- GPS
- --:--
- 距離
- 9.4km
- 登り
- 956m
- 下り
- 940m
コースタイム
10:10林道終点登山口10:20
11:35金松寺山山頂11:40
12:05金松寺山分岐12:20
13:35駐車場
歩行時間3時間30分
天候 | 晴れ後雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
金松寺を左に見ながら林道を谷に入る(800m) 林道ゲート前の脇に数台の駐車スペース |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所は特にありません。 ゲートより未舗装の林道歩き、林道終点に登山口あり 金松寺山登山口との標識はない 鉄塔の管理道を示す黄色の標識のみを頼りに歩く 道はしっかりしているので迷う心配はない 檜の植林帯は急坂のつづれ織り 途中から雪の量も増え凍結あり、アイゼンを付けた方が安心 植林帯を抜け、東側のトラバース道は、雪は多いが凍結はなし |
写真
感想
数年前、五月の連休に初めて金松寺(きんしょうじ)山、天狗岩に。
天狗岩は、松本市街地を広く見渡せる岩場で、
連休だった為か家族連れの登山者で賑わっていました。
今回も天狗岩まで足を伸ばす積りだったのですが…
金松寺は、背後の見事に手入れされた檜林を
明治時代まで所有(今は国有林)していたそうです。
周囲をリンゴ畑に囲まれ、まどろんでいるようなのどかな感じの寺。
ゲート前まで舗装の林道は、寺からの距離は短いけれども細く、すれ違い不能。
勝手ながら多分こんな時期に登山者はいないと思って車を走らせます。
駐車スペースには一台も車なし。
全く人影なく、一瞬心細さがよぎります。二回目なので様子は分かっていますが。
ゲートに差す明るい日差しにも励まされて林道へ。
この林道歩きがなかなか長く感じられて億劫だったのでした。
今回もそれは同じで、雪の上についた車の跡を見て
車で登山口まで入れたら…とつい思ってしまいます。
多分、鉄塔の見廻りの関係者の車でしょう。
登山口から長いジグザグ急坂が続いて、おかげで寒さを忘れます。
背の高い檜の林は薄暗く、凍結箇所あり、慎重に。
鹿よけの柵に付けられた木戸を何回もくぐり、その都度かんぬきを閉めます。
中には金網が無くなっていて用をなさない木戸もありました。
林の中を延々と柵は延びて林を保護しているのだと思いますが
果たして、労力の成果はあるのでしょうか?
兎でしょうか、狐の足跡でしょうか、いつのまにか一緒に道を歩いています。
なんだかとても楽しくなってきます。
彼らも毎日この道を使って歩いている、その姿を想像すると
モノトーンの風景が、色彩豊かな日常の風景に見えてきます。
今、ここで目にしていない別世界。
「大切なものは目に見えないんだよ」星の王子様の言葉が思い浮かびます。
余談ですが、家の二階の窓から眺められる里山があります。
月夜など、その山頂で狐が「コーン!」と月を見て鳴くのでは…
と想像すると、そのシルエットに寂しいような、楽しいような複雑な気持ちになり
心がほっこりとするのです。
遂に造林帯を抜け、見通しのきく雑木林、唐松の林に入ります。
足下右側に松本市の北部田園地帯の広がり。
この山が急斜面を持っていることがその角度で見て取れます。
雪はもっと多くなりますが、凍結していないので安心して歩けました。
金松寺山には残念ながら、山名の標識はありません。
「主三角点」と彫られた三角点があるのみ。
木製のベンチとテーブルには雪が厚く積もって寂しげです。
ここまでは数日前と思われるトレースがかすかに残っていましたが、
そこから先の天狗岩に向かう道には全く踏み跡はありませんでした。
やはり予報通り天気は下り坂、風が強まり、雪が舞ってきました。
天狗岩と金松寺山をトラバースする道の合流地点迄歩き、下山開始です。
昼食も風のない所でと思い、休憩なしで先を急ぎます。
山頂北側のトラバース道は、カモシカさん達の表銀座でした。
人間の使っている登山道は元々動物たちの道を拝借しているのかも?
点々と続く足跡を追いかけて行くのが面白くて時を忘れます。
おや、足跡だけじゃなくて、ひっくり返ってるような跡も?
何をしているんでしょうね?愉快ですね!
目前に彼らの遊んでいる姿が浮かんできます。
根子岳でカモシカさんに初めて会った時、
彼はしばらくじっと動かないで私を凝視していました。
私も動かず、見詰め合っていました。
時折、そのカモシカさんが思い出されて
マイナス27度まで下がる、冬の厳しい菅平に暮らす彼らが可愛そうな気がしたのですが
彼らは分厚い毛皮のコートを着ているのですから
冬の方が却って彼らには楽しい季節なのかもしれず
余計な心配をしたものだと今は思います。
空腹に気付き、とりあえず食事。
立ったままカップヌードル、冷えた胃が温まり次第すぐ出発。
吹雪が迫っています。一刻も早く下がらないと不安です。
檜林に入って安心しました。雪も風も背の高い檜が守ってくれます。
登山口までは一気に駆け下った感じでした。
林道終点に新しい靴跡を発見。
登山口まで来た靴跡は、引き返していました。
天気が悪くなってきたので諦めて戻ったようです。
今日のような天候では、それが大正解かと思います。
決して無理はしない、それがこの時期の鉄則と言い聞かせながら
再び長い林道を歩きです。
豊科ICに向かって走る車からちらりと振り返った
金松寺山一帯は、既に雪にかき消されていました。
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