新日陰沢新道(?)を辿って大室山に


- GPS
- 08:42
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 1,142m
- 下り
- 1,124m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
林道ゲートの直前はUターンスペース。橋とゲートの間に縦列駐車で数台のスペース。橋の手前にも数台のスペースが有るが、路面にはザレ石が転がっている。多分落石であろうからここは使いたくない。神之川ヒュッテの駐車場も1日300円で使用できるらしい。ヒュッテの玄関付近には入山ポストあり。 県道76号に入ってからはコンビニは無かった模様。 青根集落に入ってからは早朝からお年寄りの姿を見かけるので運転注意。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
普通の実線ルートと思えるのは大室山と犬越路の間のみ。犬越路から神之川ヒュッテに至る道は台風12号の影響だろうか路面が非常に荒れており、崩落個所も多々あるので修復されるまでは初心者は歩かない方が良い。特に下山路として使うことはお薦めできない。今回登りに使った神之川ヒュッテから県界尾根(大室山と鐘撞山を結ぶ尾根)に至る道は、元々破線ルート或いは地図に無い道なので初心者は元々使わないであろう。 |
写真
感想
昭文社の地図を見ると大室山と鐘撞山を結ぶ尾根(甲相国境となるので県界尾根と言うらしい。)上の分岐不明瞭となっているポイントから破線ルートで神之川ヒュッテまでを結ぶ道(日陰沢新道)が有る。
この日陰沢新道の少し西側に北丹沢山岳耐久レースで使用されたルート(便宜上このレポでは新日陰沢新道と表記することにする。)があり参加選手のGPS軌跡ログを入手することができた。昭文社の地図でいえば、先程の分岐不明瞭としたポイントから県界尾根沿いに凡そ500mほど西に移動した「展望よい」とあるポイントから南南東に伸びる尾根を下るルートとなっている。
山岳耐久レースで使用されるルートならば、当然それなりの整備もされているであろうから、このルートを使って大室山に登り、時間が有れば檜洞に足を伸ばしヤタ尾根で下りてこようという計画を立てた。軌跡ログをカシミールに落とし、カシミール上で登山コースとし書き直し、ガーミンにアップロードとマップ印刷をして山に挑んだ。
結局は計画倒れに終わり、犬越路から神之川ヒュッテに降りる短縮山行になってしまった。
田舎のお年寄りは朝が早い、集落沿いでは早朝から歩行者があり、クネクネ道を飛ばすことはできない。神之川ヒュッテまで思いの外時間がかかってしまい、6時半の到着となった。
さて山に登るためには登山口を探さなければならない。周囲にいる登山者に声を掛けてみたが誰も知らない。当然であろう。日陰沢新道は破線ルート、新日陰沢新道に至っては登山地図にも地形図にも載っていないルートである。知っている人間がいる筈がない。
GPSを見ながら神之川ヒュッテの周辺をうろついた結果、多分ここがスタート地点であろうという場所を見つけるのに30分を要した。この時点で檜洞は半ば諦めかけている。
歩きだした登山道は登山道と木こり道の間の様な道で余り歩き易い道とは言えない。特に登山靴の着地面が常に傾斜面となり地下足袋やトレランシューズの様に足首の自由度が高ければそれ程負担ではないのかも知れないが足首の堅い登山靴では足首周りの負担が大きい。特に標高900m辺りまでは、ウッカリ荷物を転がしたらどこまで転がるか判らない様な急登でザックも降ろしにくい。
900mを過ぎた辺りで漸く傾斜も緩み多少歩きやすくなった。シャリバテ防止に調理パンを1個かじった。その内GPS上に引いた新日陰沢新道から外れていった。しかし明らかに登山道らしい所を歩いており、道はどうも旧日陰沢新道の方に向かっている。(小生のGPSには念のため旧日陰沢新道ルートもアップロードしておいた。)
その内丸太階段の道が出現し、この階段道は県界尾根に向かっている。
どこかで新日陰沢新道から旧日陰沢新道に迷い込んでしまった様だ。台風12号の影響か路面がかなり荒れており、当たりを見まわしながら道らしい所を繋ぎながら歩いた結果だと思う。いずれにしても明らかに県界尾根に向かう丸太の階段道にでたので、そのまま旧日陰沢新道を登ることにした。旧日陰沢新道はこの地点ではトラバース道になっており、暫く進むと大きな崩落地点に出くわし、それ以上進むことができなくなった。従って、昭文社の地図で破線ルートで描かれている(旧)日陰沢新道は現時点ではまともには歩けない。特に下山ルートに使うことは止めた方が良い。しかたないので、丸太道を暫く引き返すと、このレポの初めの方で触れた県界尾根から南南東に伸びる尾根道が見渡せるポイントまで戻った。
実はこのポイントは登ってくる途中で「此処からあの尾根に直登した方が楽ではないか。」と思いつつも、折角丸太階段が有るのだからと直登を止めにしたポイントである。此処から尾根を見渡す限りでは、歩き憎いこともなさそうであるし、崩落の心配もなさそうであるので、取り敢えず向かって見た。大正解で新日陰沢新道に戻ることができた。
県界尾根到達10:10、予定よりも2:20も遅い。スタートが1:20も遅れたし、ルートファインディングをしながらの登りだけに、これも仕方が無い。しかしそれなりに面白くはあった。只、檜洞は完全に無くなった。後は安心してノンビリモードだ。
県界尾根に乗ると大室山がハッキリと見渡せる。かなり幅の広い尾根だ。登山道は尾根の南斜面に付けられている。台風の影響か至るところで大木が北側に向かってなぎ倒されている。崩落の影響で高巻しなければならない所もあった。安心するのが早かった様だ。山頂に近付くのに従い道も安定してきた。ただかなり広い尾根なので視界が悪い時は注意が必要だ。山頂は地味なものであった。登山口を発見してからこの日初めて人に出会った。北丹沢レースの時にはもっと整備されていたのだろう。少なくとも今日の状態ではレースなど出来る訳が無い。
山頂を過ぎるとやっとまともな登山道になった。白石峠方面との分岐にテーブルが有ったので調理パンでエネルギー補充をして犬越路に向かう。歩き易い道だ。途中鎖もあったが、有っても無くても良い様な鎖だ。犬越路では腹も減って無いが残りの調理パンを片づけた。立派な避難小屋だ。トイレもきちんとしている。これで水場が有れば言うことが無い。
さて下りるかと思ったら厭な看板が。この先落石注意、崩落注意。
下山を始めると一面がザレている。台風12号では集中豪雨に見舞われたと聞く。表面土壌は全て流されてしまったのだろうか。
この道は東海自然歩道の一部となっている。自然探勝路を歩くつもりで来たらエライ目に合うだろう。下り始めて暫くすると堰堤の左岸に行き当たった。右岸を見ると赤テープが有った。右岸に渡ってみると堰堤の下が大きく崩落しており、崩落個所をまたいでロープが渡してある。ロープを手掛かりに崩落個所をこなすと道が有った。赤テープを辿って左岸を歩いていると再び堰堤に着き当たった。とても降りられる高さではない。見まわすと堰堤の真上に張り出した枝に赤テープがある。
先程と同じかと右岸に渡ると、ここならば降りられる。堰堤をおり、なぎ倒された大木を乗り越えて暫く進んだが、どうも様子がおかしい。とても東海自然歩道とは思えない。これ以上進んだら完全に沢歩きになってしまうだろう。
引き返して堰堤を登り返した。暫く辺りを見回すと堰堤の左岸を遥かに高巻した所に木製の道標を発見。道標に向かって直登し、登山道に復帰した。後はそのまま下るのみ。しかし堰堤の真上に付けられた赤テープは何だったのだろうか?
悪戯ならばかなり悪質だ。それとも沢登の連中が勝手に付けて回収しなかったのだろうか。だとすればかなり無責任だ。しかも相当高い位置に付けた有った。
神之川ヒュッテに帰って取り敢えず一服。今日はコースが短かったので体力的にはかなり楽な山行だったが、精神的には決して楽な山行では無かった。取り敢えず無事に下山で来て良かった。
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