今年の締めに鳳凰三山リベンジ


- GPS
- 16:02
- 距離
- 25.0km
- 登り
- 2,371m
- 下り
- 2,373m
コースタイム
- 山行
- 4:32
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 4:55
- 山行
- 7:50
- 休憩
- 3:09
- 合計
- 10:59
天候 | 1日目 晴れ 2日目 もっと晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
|
コース状況/ 危険箇所等 |
雪はあれどトレースがしっかりしておりおおむね問題なし 砂払〜薬師小屋は岩で夜間はルート不明瞭 観音〜地蔵はトレース少なめ ややアップダウン 慣れた人ならアイゼン無くてもいけるレベルだが31日の降雪次第 |
写真
感想
今年最後の山行は4月に甘い見通しで途中撤退した鳳凰三山に(4月撤退の時点で)決定。
前回の敗因を帰りの芦安温泉につかりながら考えた結果、当日自宅発の一泊二日というのがまずかったと言う結論に至りました。
というわけで甲府前泊、二泊三日で予定を立てていざリベンジ。
結果としては一泊二日でいけました。
1日目
朝一タクシーで夜叉神ゲートへ。お高いがリベンジのためには必要経費と割り切る。
ゲートでは山梨県警の人らが遭難防止啓発キャンペーンやってました。あと山梨県庁の人?が山梨の登山届け義務化条例のアンケートやってました。
アンケートに答えたのちに行動開始。雪山二泊三日の装備が重い。
年末だからとご飯を少し奮発しコーヒーもワインも持ち込んだのが主要因。後から考えれば三泊くらいできる食料でした(だが一泊二日で切り上げ)。
夜叉神峠小屋で一息ついて杖立方面の登りへ。峠を越えた辺りから積雪も雪山らしさを見せるように。4月も感じましたが、ここは始めの急登がなかなかきつい。
そして急登の後のダラダラ登りも長くて辛い。南アルプスらしく序盤の風景も微妙で、飽きてくるんすよね…
1時間弱歩くとちょうど良いところにベンチが有り一息。その後歩くと程なくして杖立到着。
前回は湿り雪でザックが凍ってトレースもほぼ無しでぐぇ〜だったけど今回はトレースごちになりました。さくさく登れて前回よりも大幅に時短。
杖立から先は雪も多くなるもののトレースバッチリなのでつぼ足で問題なし。つぼ足ダブルストックでさくっと火事場平へ。
ここら辺から風が強くなり足下も雪で隠れやすくなる。少しだけ寒さ対策をしてスパッツ装着。引き続きつぼ足ダブルストック。
このあたりで「そう言えば…」と辺りを見回すとありました。前回のビバーク地点と木。南御室まであと60分なんだから気合い入れろよ!と前回の自分に言いたい。なお前回のコンディション考えるとここから90分くらいだったでしょう。
生涯忘れない場所です。
苺平を過ぎると南御室までは下り基調な道になります。雪道で滑らないよう注意。
南御室到着でまずはテント受付。小屋番さん曰く「会計は一泊ずつ」とのこと。とりあえず一泊で受付。
久しぶりの雪テント設営ですが、整地済みの場所を借りて楽します。設営後は毎度お楽しみのコーヒータイム。晩御飯までは時間があるので明日の登り口チェックしたり体操したり過去の記録帳見返したり。6月のタイトルは「谷川馬蹄の悪夢」 読み返して一人で爆笑。
晩御飯は普段持ってこないレトルトのチキンステーキでちょっと豪華な年末のテント飯。冬山じゃないと肉類持ってきたく無いんです。お腹弱いので。
食事後はお湯で戻したドラフルに、ショウガとゆず皮の細切れ、ジャムを入れた即席ホットサングリアをちびちびやりながら夜も更ける。
2日目
酒が入ると眠りが浅くなる体質で、浅い眠りを繰り返しつつ3時過ぎ起床。いつも通りに20分くらいシュラフでぼーっと過ごす。朝食はゆで餅。丸美屋の「おもちとからめて」シリーズが最近のお気に入り。粉末を水に溶かすと餅のたれが出来るという優れもの。山の朝に似合わないずんだ餅臭が胃袋を刺激します。
ご飯食べたら行動準備。久々の雪山装備でちょいと時間を食う。全装備OKで5時前にスタート。砂払の森林限界まで歩いたら強風の稜線歩きモードにレイヤーを変更。ヘルメットon。
鳳凰三山はメットいらないような気もしますが雪山だし地蔵まで行くしでかぶりました。実際、何回か耐風姿勢に近い姿勢を強いる突風もあったので、舐めた考えは禁物です。
砂払から薬師小屋までは雪のないゴーロの岩で日の出前はトレース分かりづらいです。岩のマーキングと砂に残ってる見えづらい足跡が目安。明るいとすぐに分かるんですけどね。
薬師小屋を通過しさくっと薬師岳へ。ほの赤く染まる夜空が綺麗。ここから稜線歩きで風も強い。強風が吹くたびに「おらワクワクすっぞ!」な気分で笑いが出てくる。
観音岳到着で日の出を待つ。白根三山、甲斐駒、仙丈のモルゲンロートが見たかった。べらぼうに寒かった。
日の出後は地蔵に向けて装備を確認。遠目に稜線を見た限りだと雪は少なそうで岩のアップダウンがあるのでつぼ足ピッケルという折衷案で行動再開。
結果としてはつぼ足ダブルストックでもいけますが、1か所、鳳凰小屋側の木立の中の傾斜をトラバース気味に上下するポイントが危なかった。
トレースが強風と雪の吹きだまりで消されており目印テープを頼りに歩きますが、膝上ラッセル気味でピッケルかアイゼンがないと滑落の危険を感じました。
31日-1日は人が多いからトレースできてると思いますが降雪次第。
吹きだまりの傾斜を下り小ピークを登り返すとオベリスクが眼前に登場。4-5年ぶりのオベリスクは何度見ても不思議でカッコいい奇岩。風が来ない位置でちょっと休憩。
地蔵岳のお地蔵様たちは甲斐駒が見えるから置き場所選ばれたんでしょうかね。などと山岳信仰に思いをはせたり。
地蔵から再び観音薬師を通ってテント場に戻ります。しばらくはアイゼンあった方が安全なのでアイゼンピッケルスタイルに変更。
木立の吹きだまりは下りより登りの方が辛かった。興味本位で少し稜線を外れてトラバースを続けてみたらモナカ雪の腰ラッセルになりました。今冬の間にラッセル訓練しよう…
こりゃ無理だと斜め上に稜線まで這い上がる。ムダに体力を使って観音への登り返し。コル部から先はつぼ足ダブルストックの方が安全なので再度変更。
観音下のコル部は北岳がバッチリ見えるポイントで、ここまで歩きに来てる人も多いようです。
観音岳到着で少々休憩し、薬師へ。薬師岳の標識は強風で折れたか何かあったようで鉄パイプのケルンに立てかけられてました。
薬師から先は特に問題なく南御室へ到着。当初朝を早めたことも有り、予定より2時間ほど早く戻れたのでそのまま下山準備へ。
観音までの二山なら楽々一泊二日ですが地蔵を含めるとちょっとタイトな一泊二日。そんな鳳凰三山。
装備を片付けて下山開始。南御室から苺平までは登り基調なので辛い。苺平から先は基本下りなので楽。と思いきや火事場平通過辺りで足首が痛くなる。重装備が効いたのか、テーピングしてないのが悪いのか、新しい雪靴の歩き初めだったのがいけないのか。
写真撮る余裕も無くなり、杖立と夜叉神峠の登り返しに悪態をつきながら歩きます。夜叉神峠でどっと疲れて長めの休憩。鱗雲が強風で高速移動するし飛行機雲もえらく長いので31日は荒れるだろうなと考えごと。
気を取り直して最後の下りを下りきると夜叉神ゲート到着。リベンジ完了。
振り返ると今年は道迷いが多かったのが反省点です。雪道のホワイトアウト(2月武尊)、残雪の道の雨とガス(6月谷川、7月スゴ乗越)、単調だからと先を見ないで登って獣道へ(11月網笠)。無事故とは言え事故一歩手前だったことに反省しきり。
来年は道迷いのない登山をやらねばと誓いつつ、今年も一年ちゃんと下山できておつかれちゃんでした。
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