編笠山、ギボシ、権現岳、西岳、富士見高原ルート周遊


- GPS
- 07:25
- 距離
- 12.6km
- 登り
- 1,509m
- 下り
- 1,508m
コースタイム
8:38登山口発-11:00編笠山11:12-11:27青年小屋11:30-11:55ノロシ場-12:12西ギボシ-12:28東ギボシ-12:43権現岳-13:08権現小屋-13:41青年小屋-14:22西岳14:29-15:04第3林道15:20-15:32第2林道-15:40第1林道-15:45清水不動-16:03富士見高原ゴルフ場駐車場(16:10富士見高原ゴルフ場駐車場-16:30自宅着)
山と高原地図コースタイム
ゴルフ場-4:15-編笠山-1:50-権現岳-2:10-西岳-2:30-ゴルフ場、合計10:45
天候 | 薄曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に問題となるところはありませんでした。雪は編笠山から青年小屋に降りるところにところどころ、さらにそれが溶けて水浸しポイントが数箇所あり。青年小屋からノロシ場へ行く途中もすこしあるが邪魔にはならない。青年小屋から西岳はまったくありませんでした。 あと道迷いリスクを以下にまとめます。 ・ 富士見の編笠山登りは、去年夏に初めて行った時、盃流しを渡ったすぐあと、坂の登りを左の山方向が急なので、右の緩い麓方向への踏み跡あるほうにいったら、道を失い5分ほど迷いました。急でも左に行きましょう。あと山の途中でたまに踏み跡を見失います。今回も。そんな時は立ち止まってまわりをみると、必ずテープや本来の踏み跡がみつかります。 ・ 編笠山から青年小屋、青年小屋からギボシ&権現、青年小屋から西岳、西岳の富士見への下り、は踏み跡しっかりした一本道。迷う余地はないでしょう。 |
写真
感想
今回の登山は、以下目的がありました。
1)編笠山の標識にある山頂までの時間(標識タイム)で歩けるかタイムアタックしてみる。
2-1)東ギボシと権現岳に初めて行ってみる。
2-2)単独行で初めて初級以上の山を登ってみる。
2-3)日帰りで10時間以上のコースタイムを歩く。
(いままで8時間までしか経験なし、なおコースタイムは山と高原地図を基本としてます))
昨日土曜日が天気がよかったのですが田植えがあり一日つぶれたため日曜になりました。本日は朝7時より8時まで地区のごみ拾い清掃があり早くでれなかったのと、曇りで自宅より八ヶ岳がまったく見えなかったので、あまり気乗りがしなかたのですが、結局タイムアタックから権現&ギボシ行きまでフルに実施しました。
■駐車場
西岳、編笠山に行く際、私は殆ど富士見高原ゴルフ場よりスタートします。家から20分でいけるのと、いつ行ってもとまれる(連休でも昼間に行っても)大きな無料駐車場が登山口近くにあり、アクセス道路も舗装2車線で気楽にいけるからです。駐車場と登山口は写真参照。
■編笠山標識タイムアタック
登山口より8:38にスタートします。今日は標識タイムに対しタイムアタックをするための心拍計と高度計をつけています。1)の件はあまりにマニアックな記録なので最後にまとめ、通常の山行記録部をまず書きます。写真最後にあるように(写真のタイプの)全標識の写真を撮りながら登ります。ちなみに標識は全部で17本でした。心拍数は140から145。最後の岩登りは150まで上げてラストスパート。目標はコースタイムの6割切の2時間半でしたが、大きくクリアする2時間22分、コースタイム4時間15分の56%のタイムでした。標識タイムとの比較は後ほど。
なお薄曇りのため、麓はちょっとだけ見えますが、遠景はまったく見えず。でも、近くの西岳、阿弥陀、赤岳、キボシ、権現は、かすれながらも見えています。湿度は60%で蒸してはいません。赤岳がみえており眺望はありそうなのと、時間的にもいけるかと思い(編笠山山頂で現在11時、権現下山開始は13時から遅くても13時半前とし、駐車場17時前着は余裕でいけると判断)、ギボシ、権現岳行きを決定。おにぎりを2個食べ、双眼鏡でノロシ場や西ギボシまでの登りと東ギボシ右のトラバースルートの状況を確認し15分程度の休憩で青年小屋へ下る。青年小屋へは15分で到着。ここで水が残りわずかなので、5分程度の乙女の水に寄ろうか迷うが時間と体力の消耗は避けたいので寄らずにゆく。(権現小屋で雨水を沸かしたお湯をいただきました。)
■ギボシと権現、初登頂
青年小屋でも3分程度の休憩でさっそくギボシ&権現へ向かう。まず心拍数や稼げる高度があきらかにダウンしていることに気づきました。心拍数を150に維持しても+400-450m/h程度の高度スピードしかでません。通常の心拍数130相当程度。ただ150でも通常よりは苦しくない感じ。通常の140程度。権現までコースタイム1時間半のところ1時間13分。東キボシへ寄ったとかあるが、あきらかに登りのスピードが大幅ダウンしてます。これが10時間以上のコースの厳しさか。ノロシ場につく。西ギボシまで左側に立場川の源流の深い渓谷がたまにみえる。高度感があり怖い。冬に、川をさかのぼり凍った滝を登り最後はギボシまで登る強兵がいると本で読んだが、それはすごいと実感。たまに怖い渓谷が見えるが、殆どはハイマツが両側をガードしてくれているので問題なし。ハイマツさんありがとう。
ガレ場を登ると西ギボシに到着。忘れないように山頂の写真を撮る。さらに進むと、いよいよ、東ギボシの南面のトラバースエリアにさしかかる。いよいよ、ここが今日の核心部だ。小休止し心拍数を落とし気合をいれなおし進む。くさりにつかまりながら歩くが、くさりにはあまり頼らず歩ける。唯一、大きな1枚岩の登りのみ、鎖に頼り3m程度登る(帰りに鎖にたよらない迂回ルート見つけた)。鎖場が終わったところで、数10m稜線沿いに戻り東ギボシに上る。両側とも高度感があり。高所恐怖症の私は立つと怖い。ここが今日一番の恐怖ポイント。でも、阿弥陀、赤岳が、かすみながらもよく見える。赤岳の小天狗、大天狗、(仮称)中天狗も、なんとか見える。いつかは日帰りでキレットを超え天狗尾根を近くに見にいきたいと思います。(天狗岩については6/3の日記参照)
東ギボシから通常の登山道に戻りすこし歩くと権現小屋。権現小屋からすべりやすい道をあがると赤岳へのキレットとの分岐路があり、そこから少しで権現岳。怖くないレベルで岩に登ろうと思ったが、登り口が何箇所もある。手前から3番目の口を登ると権現岳の表示にたどり着く。休むところもなく怖いので写真を撮ったらさっさと戻る。
途中、赤岳への分岐を10m程度進むと、赤岳とハシゴも見える。あれがうわさの61段の源治梯子か! 空中に浮いているように見える、怖そう。権現小屋により700円のおでんをいただく。卵、昆布、こんにゃく、あと3種ぐらいの具がはいっていたが、注文して窓をみていたら、どんどん雲が増えてきて、そこいらの山頂が隠れだしている。これはやばいとあせり、おでんをかきこみ権現小屋を出発。
東ギボシの鎖場は、行きより落ち着いて通過。ほとんど鎖に頼らず、(危険そうな一部除き)持たず。お化け屋敷は1回目は怖いが2回目は慣れるのと一緒か?と感じました。降りていく最中、阿弥陀、赤岳はまったく見えなくなり、権現、東ギボシ、西ギボシの山頂も雲で見え隠れしています。青年小屋まで33分で到着。
■西岳経由で、駐車場へ
青年小屋からは、編笠経由でも西岳経由でも駐車場へのコースタイムは一緒。西岳経由で下る。西岳への道は1ヶ月前は雪が深く難渋しコースタイム以下でしか歩けなかったのでちょっと心配だったが今回は雪もなく問題なし。ただ細かいup、downがあり消耗する。西岳につくとさっきまで歩いてきた稜線の赤岳側が完全に雲のなか。湿度も80%弱。午後は雲が出やすいのか?やはり、早出、早帰りが山の基本と実感。編笠山以外の展望もなく休憩もほどほどに下山。
もう2時過ぎで、どう見ても西岳のラストの下山者なので怪我をして動けなくならないように注意しながら下る。とはいっても、第3林道1920m地点まで35分で下ったのでコースタイムの半分程度。疲れていても下りは結構スピード出せる。第3林道は真冬の夕方も含め1人で何度も来ている所なので、ほっと安心。そこでおにぎりとつまみを食べ、15分休憩しできるだけ疲れをとりスタート、駐車場まで43分で到着。途中、鹿が3匹白い尻をみせて、逃げてゆきました。また、人には会わないと思っていたのですが、5差路の下、駐車場へ近いところで、犬と男女ペアに会いました。こんな4時近くどこへ行くのでしょう。
■まとめ
総計10時間45分のコース(山と高原地図より)を歩けました。休憩込みで7時間18分。ただ休憩は最小で。権現は中級者向けと思いますが鎖場は2度目は慣れました。ただ東ギボシのてっぺんが怖い。やっぱ高度感は苦手です。下りは疲れていてもそこそこのスピードで下れるが、登りは2時間半でスタミナ使い果たした感じです(タイムアタックしましたので)。次回長時間コースにトライする時は登りのスピードが持続できるようなペース配分を考えたいです。なお翌日、腿に軽い筋肉痛あったがすぐ解消、他は良行。今後は中級レベルの山(近場では阿弥陀岳、横岳)にも行けるかなと思いました。
■その他1、エネルギー補給
編笠山へ歩き出して30分で足が重くなりました。朝1時間近くごみ拾いで歩いたのでそのせいか?と思いましたが、40分で休憩とり板チョコレートを半個食べたら元通り。エネルギー切れだったようです。いつも歩き始めて1時間後ぐらいに現れるのですが、今日はごみ拾いの分だけ30分早く現れた模様。エネルギー切れしないための補給はとても重要です。
■その他2、登山者
今日は、曇りのせいか人が少なかったです。編笠山へ登る際すれ違ったのは2人組のみ。編笠山山頂は人いましたが3-4人程度。青年小屋への下りでのすれ違いは0人。青年小屋にいたのは2人。青年小屋から権現まですれ違ったのは1人。権現山頂は0人。権現から青年小屋まで2人とすれ違い。青年小屋で2人。青年小屋から西岳は0人。西岳頂上0人。西岳下りは0人。ただ駐車場まじかで男女ペア+犬とすれ違いました。山に行く時間とは思えないので散策か? 人がいなくさみしいので、ずっと熊鈴を鳴らして歩きました。
■その他3、頭痛
2000mを超える登山をすると2-3回に1回は頭痛が起きます。初めての登山の赤岳(約2900m)は行者小屋から頭痛発生。冬含め5回以上行った西岳(約2400m)でも3回に1回発生。今回(ギボシ&権現、約2700m)も青年小屋付近から頭痛が始まりました。守屋山(約1650m)、入笠山(約1950m)では、なったことがないです。多分軽い高山病なのでしょう。前晩眠れなかったり、今回のように天気が不安定で圧力変動が激しいとき(私はこんなときは耳も聞こえが悪くなる)は、起こりやすいです。下山して一晩寝ると直るのですが、結構うっとうしいです。
■標識タイムへのタイムアタック
去年夏初めて編笠山を登った際、地図上では結構時間かかるはずなのに標識では短い時間が表示されていました。このぐらいでのぼれるんだ、と期待して登りましたがまったくそんな時間では登れません。頭が混乱しペースが崩れました。あとで調べると、この標識の時間は、参考にならない等、評判はかんばしくありません。でも、編笠山は私のホームマウンテンの1つですし、この標識(総計17本)を大変な思いをして設置された方々に敬意を表して、この標識のタイムで歩いてみようじゃないか、と考えてタイムアタックしました。ただ、このタイムは気合でクリアできるようなものではないのは明白なので、去年の年末からプランし、心拍計を買い、暇がある限り冬山も登り、日々プチトレーニング(5/28の日記参照)を行ってきました。(このためだけではないですが)
判定○:標識クリア、判定△:プラス10分以内、判定×:プラス11分以上
登山口、1350mぐらい、私のスタートは8:38
標識の高度と時間表示 私の通過時間と判定
1: 1400m、山頂まで2:25、 通過は08:41、山頂まで2:19、時間差 -6分、判定○
2: 1510m、山頂まで2:15、 通過は08:56、山頂まで2:04、時間差-11分、判定○
3: 1590m、山頂まで2:10、 通過は09:02、山頂まで1:58、時間差-12分、判定○
4: 1640m、山頂まで1:45、 通過は09:07、山頂まで1:53、時間差 +8分、判定△
5: 1755m、山頂まで1:40、 通過は09:16、山頂まで1:44、時間差 +4分、判定△
6: 1800m、山頂まで1:30、 通過は09:26、山頂まで1:34、時間差 +4分、判定△
7: 1900m、山頂まで1:20、 通過は09:35、山頂まで1:25、時間差 +5分、判定△
8: 2000m、山頂まで1:10、 通過は09:44、山頂まで1:16、時間差 +6分、判定△
9: 2100m、山頂まで0:55、 通過は10:00、山頂まで1:00、時間差 +5分、判定△
10: 2200m、山頂まで0:45、 通過は10:16、山頂まで0:44、時間差 -1分、判定○
11: 2300m、山頂まで0:40、 通過は10:24、山頂まで0:36、時間差 -4分、判定○
12: 2200m、山頂まで0:20、 通過は10:44、山頂まで0:16、時間差 -4分、判定○
13,14: 頑張って という表示が2本
15,16: もうそこだ! という表示が2本
17: 最後だダッシュ! という表示
山頂、2524m到着は、11:00ちょうど。上記時間はデジカメ写真の時間より。
○6個、△6個、×はなし、概ね標識タイムに沿って歩けたと考える。
なお、標識1-3はコースタイムの60%のスピード相当。
標識4-9はコースタイムの50%のスピード相当。
標識10-12はコースタイムの60%のスピード相当。
本標識は17本もあり複数の人で担ぎ上げしたと推測するが、標識タイムも複数の人のものが混じっているのでは、と感じる。コースタイムの50%程度の猛者と思われるものも多くあり、私のプチトレーニング程度では、とても全クリアできるとは思えない。クリアするには50%切り必須。今回はコースタイムの56%(1-3分x3回の休憩込み)という十分な結果がでたので、標識トライは終了としたい。
■6/11(土)追記
今回振り返って、余裕がなくやや無理があった点として、
○天候は悪化方向にあったのに対し13:10の権現の折り返し時間が遅い。夕方17時までに下山できればOKと判断したが、天候の悪化を読めず。ぎりぎり(10分違い程度で)ガスに巻かれずに済んだのはラッキーだった。ガスが来てあせりも生んだ。ガスに巻かれてもたぶん迷うポイントはありませんでしたが、冷静さをさらに失いそうでリスクは増大する。
○もともと西岳は人が少ないが、単独の疲れた状態でラストの下山者というのはリスクあり。
○月曜は休養したが筋肉痛もほとんどなく、火曜からはプチトレーニング再開したが早すぎた。会社からの坂道を早歩きで登っている最中に、右ひざに違和感を感じた。1週間ストレッチだけにして事無きを得たが、コースタイム10時間オーバーはひざへの負担はかなり高そう。いまままでの3-6時間程度のコースではなかったが10時間オーバーそのものがリスクあり。ひざを痛めると1-2ヶ月山に行けなくなる。
日帰り単独登山にあたり、リスクは最小化したいので以下方針でリスクを最小化し、今後は余裕を持った登山を心がけたいと思います。
●10時間を越えるロングコースはここ一番というときだけ。当面8-10時間のセミロング程度に抑え様子を見る。
●天気がよい日を選んでゆく。ロング・セミロングコースでは必須。
●12時には折り返す。ロング・セミロングコースでは必須。
●朝は早出で。家を5-7時にはでる。ロング・セミロングコースでは必須。なお寝不足は軽い高山病で頭痛につながるので4時起きより前倒しはしない。
●ロング・セミロングコースのあとは、3日以上は足(特に膝)をやすませる。ストレッチはするが。
反省点はあるが、初ギボシ&権現、初単独中級、初ロングコース、編笠山タイムアタック成功?、の楽しい登山でした。
以上
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