秋の気配を求め ! 八ヶ岳(阿弥陀岳・南稜-赤岳-阿弥陀岳・中央稜)
- GPS
- 12:00
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 2,057m
- 下り
- 2,057m
コースタイム
5:40船山十字路(駐車場)-6:20南稜への分岐(林道)-7:40立場岳-7:54青ナギ
-09:10 P3ルンゼ取り付き部-10:25阿弥陀岳-12:25赤岳-12:55赤岳天望荘(泊)
9月20日
6:10赤岳天望荘-08:00阿弥陀岳-08:10中央稜下山開始-10:20船山十字路(駐車場)
天候 | 9/19 曇りのち晴れ 9/20 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2010年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■船山十字路駐車場 約10台程の駐車が可能。阿弥陀岳南稜、中央稜、御小屋尾根から登る方は便利 (無料)。 ■阿弥陀岳南稜(船山十字路駐車場〜旭小屋分岐点) 船山十字路駐車場からゲートを抜け、広河原橋まではアスファルトや整備された 砂利道を歩く。広河原橋を通過してすぐに阿弥陀岳の案内板があり、その方向に 歩くと広河原沢にぶつかる。沢を渡り、堰を通過するとまた阿弥陀岳の標識があ る。ここから尾根まで急登となり、尾根上に出て阿弥陀岳方向を少し歩くと旭小 屋の分岐点に着く。登山道は特に問題ない。 ※南稜は一般登山道ではありません。自己責任において登攀お願いします。 ■旭小屋分岐点〜立場岳(2,370m) 旭小屋分岐点よりP1までの尾根は、展望もなくだらだらとした登りが延々と続く。 まるで、裏妙義の谷急山の登りのようだった。立場岳(2370m)のピークも林の中 で展望なし。尚、登山道にはコース誘導用の赤テープもあるので迷うことはない。 ■立場岳〜青ナギ〜P1 立場岳をさらに歩くと、青ナギという南斜面が斜めに切り取られたような展望 が開けた場所に出る。ここは焚き火の跡などがあり、テントを設営し宿泊される 方がいるようだ。またここから先は、これから行く南稜P1〜P4と阿弥陀岳山頂を 望むことができる場所が多くなる。青ナギを通過し、いくつかのピークを過ぎる と岩場のピークが現れる。南稜の岩尾根の始まりだ。 ■南稜P1〜P4および阿弥陀岳山頂 P1は特に問題なく通過できる。どこにでもある岩場の登り。岩質は表妙義と似 ている。次にP2、直登するには少し危ない。ここは左側の踏み跡を歩き巻いて 通過。 そして次がいよいよP3。P3の通過には、これも左側の踏み跡を歩き巻いて通過 するコースと巻き道の直下より右斜面の岩場を直登するコースがある。今回は 右斜面の岩場を直登するコースを選択。P3基部から岩場を見上げるとフリーで 登れるように感じるが、登ってみるとやっぱりロープでの確保が必要と感じる といった中途半端なレベルである。まずは私がフリーで登り状態を確認。結果、 ロープを使用し2ピッチで登ることとした。P3クリア後のP4〜阿弥陀岳頂上まで は、特に問題ない岩場を山頂にむかってひたすら登っていく。 ■阿弥陀岳山頂〜赤岳(2,899m) 有名なルートなので説明省略。 ■阿弥陀岳中央稜(下山コース) 阿弥陀岳山頂より西ノ肩(摩利支天)の方向に歩き、御小屋尾根と中央稜との分岐 点にでる。分岐点までは岩場やはしごなどがあるが、問題なく通過することがで きる。尚、中央稜の下り始めには、20m程度切れ落ちた斜面が2箇所程度あるが、 慎重に歩くことで特に問題なし。また、中央稜の始まりはハイマツの中を歩き、 そのうちに林の中に突入。踏み跡も明確で迷うこともない。下りも終盤になると 広河原沢に出る。ここにくると踏み跡も不明瞭な箇所が多く、もし迷った思われ た方は、沢沿いをそのまま下ることで最終的には正しい登山道にでることができ る。 ※中央稜は一般登山道ではありません。自己責任においてお願いします。 ■日帰り温泉 もみの湯/500円 |
ファイル |
計画書
(更新時刻:2010/09/25 18:20) |
写真
感想
今回は、プチバリエーションルートである阿弥陀岳/南稜と中央稜に挑戦。南稜
はP3を除き特に問題なく通過。P3は下から見上げるとフリーで登れる程度の岩場
に見えましたが、いざ登るとその斜面が覆いかぶさってくるかのように感じたた
め、yuが登るときにはロープをだして確保。1ピッチ目の終了点には古びた残置
ハーケンしかありませんでしたので、強度を確認後、自己責任でセルフを取り、
次にピナクルに支点ビレーを取ってyuを確保。すんなりクリア。
次に2ピッチ目。終了点にはリングボルトが3つあり、セルフと確保用のビレーを
流動分散で設置。少し心配でしたので、ピナクルに予備のセルフを取りました。
ここも問題なくクリア。
P3はガバホールドもたくさんあり登り自体は問題ないと感じましたが、高さや
もろい岩質が核心だと感じました。やはり、ロープ確保での登攀が必須です。
そして帰りの中央稜。雨が降りそうな中を朝6時に赤岳天望荘を出発。
※朝食のバイキングで欲張りすぎて、おなかがいっぱい。ちょっと食べ過ぎた
かな (^^;
中央稜は南稜と比べて岩場がほとんどなく、草付の急斜面を延々と下っていく。
踏み跡も明確で迷うことはありませんでしたが、急斜面を踏ん張って下ったせ
いか、ものすご〜くつま先が痛くなり何度も立ち止まって休憩。急斜面を下り
終えたところに沢が現れ、やっとつま先の痛さからも開放されたと思った瞬間、
目に飛び込んできたのは、獣の姿。
えっ!! 熊!?
でもよく見ると日本カモシカではありませんか! 突然の遭遇に時が止まったよ
うに立ちすくんでしまいました。カモシカさんもこちらの様子をうがっており、
その間、約20秒ほどにらめっこ。距離にして約7〜8m。すかさず、ポケットから
カメラを取り出し写真撮影。カモシカさんは、そのまま沢をゆっくりと下って行かれ
ました。私とyuは、興奮冷めやらぬまま、再び下山道へ。
本当にびっくり。でも、熊じゃなくてよかった。
その後、天気もよくなり、下山道を駐車場まで歩く。風も冷たく、赤とんぼも飛
んでおり、少し早いですがなんとなく秋の気配を感じることができた山行でした。
次回は、「急登ふたたび! 黒戸尾根より甲斐駒ケ岳」です。晴れるといいな。
コメント
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お疲れ様でした。
無雪期の八ヶ岳は、岩質が脆いんで怖いでしょうな〜。
阿弥陀南稜は、オイラ厳冬期にTRYしたことありますが、ラッセルとパーティーの足が揃わず、時間切れ敗退した思い出があります。
P3あたりだったでしょうか・・・
これからアルパインクライミングに挑戦するんだったら、乾徳山のバリエーションなんかもいいですよ〜。
ダブルロープでハーケン(オイラの残置があるかも・・)やカム持ってった方がいいですが・・・
from marcy
marcyさん、こんにちは。
今年の冬は、アルパインクライミングの集中特訓です。ロープワーク
もムーブも現状ではイマイチ。もっと経験が必要と感じつつも、実
フィールドに挑戦しております。本当に怖い話ですが。
冬の特訓は、やはり神奈川中心になるでしょう。湯河原幕岩、広沢寺、
それと、もっと上手くなったらmarcyさんご推薦の「乾徳山のバリエー
ション」にも挑戦したいと思います。
tayukayuさん、yu(7)さんこんにちは。
プチバリエーションルートお疲れ様でした。
全然プチじゃないですけど…
同じ山でもコースでこんなにも違うものかと
改めて気づかされました。
それにしてもまた黒戸ですか
好きですね〜(笑)
黒戸LOVEな私(&もちろんto4もです)
としてはニヤリとしてしまします
楽しんできてください
erikkoさん、こんにちは。
P3の直登を除けば、剱より楽に阿弥陀まで登頂できますよ。またP3
も阿弥陀岳山頂に向かって左側面をトラバースすることで、難なくクリア
できると思います。楽しいですよ、岩登り。
それと次回の黒戸ですが、かわうそ山岳会の山友達と1泊で予定して
います。山小屋泊まりになるかな。小屋からの満天の星空とまぶしい
朝日、それと甲斐駒からの360度の展望を楽しみたいと思います。
いい天気になりますように!
tayukayuさん、yu7さん、こんにちは
阿弥陀岳南稜バリルートお疲れ様です。
このルートは私も今年行こうと思っていたルートの最後の一つですので、とても興味深く拝見しました。
天気も良く、楽しい山行になったようで良かったですね。タイトルにあった秋の気配を感じられたのではないでしょうか。
それにしても今回のルートといい、表妙義、奥穂〜西穂など私の今年の計画はtayukayuさんととても似ていました。
でも、tayukayuさんがレポにも書かれているとおり阿弥陀岳のバリルートは脆岩なので、ソロの私は自粛しようかなと考えています。
(たぶん行ったらP3をフリーで直登せずにはいられなくなるので)
これから雪山の季節に入っていきますので、冬の間は丹沢や高尾周辺でトレランかロングコースハイキングでもしようかなと考えています。
Araさん、こんにちは。
今年の夏山も残りあとわずか。山々は秋の装いも見せ始めており、
何故か少し寂しい気がします。でもこれに負けず、秋山を存分に
楽しみたいと思います。
来年の夏は、どこかのバリルートでご一緒させてください。それ
では2011夏山に向けて、この冬はしっかりとしたトレーニングで
次のステージに立てるようがんばりたいと思います。
こんにちは
なるほどなるほど、素晴らしいコースですね!
う〜んでも写真を見ちゃうと怖いですね
でも羨ましいい
う〜んこういうアプローチ良いなぁ〜
駄目だ駄目だ
あぶないあぶない
↑意味不明ですね
日本カモシカをでっかい犬と間違えて
逃げた事があります・・・
to4さん、こんにちは。
それではご希望にお答えしまして、まずはロープ、ハーネスが不要
な穂高連峰岩稜帯・完全縦走をプランニングしますよ。
基礎体力、登攀技術ともに全く問題ありませんね。あとは、広い
大海原に飛び出すだけです。←悪魔のささやき
冗談はここまでとし、来年は皆さんと1つの山を目標にがんばって
いきたいですね。
これを達成できれば、私はヤマレコ卒業となるかもしれません。
がんばりましょう。
tayukayuさん こんばんは
岩場を精力的にこなされていますね。私は写真だけで目がくらみます 高度感が凄いですね。
>>本当にびっくり。でも、熊じゃなくてよかった。
7−8mで熊だったらあせりますよね。私も丹沢・奥秩父のナイトハイクで鹿には驚かされます。でもカモシカを至近距離でみれたのはラッキーですね
shira-gaさん、ありがとうございます。
本当にクマでなくてよかったです。初めは真っ黒の動物が目に入った
ため一瞬、クマだ!どうしよう!と頭の中を駆け巡りました。
でもよく見ると、表情の可愛いニホンカモシカだったので、少し落ち
着いて対応することができました。本当に大自然の中での突然の訪問
者には驚かされます。
・・・人間のほうが突然の訪問者かもしれませんね。
天候も良くていいお山行きでしたね。
初めて見ました。阿弥陀の南稜登山
やっぱりたゆかゆさんは、すごい人と実感!
どんな山もお庭のように登ってしまう凄すぎです。笑
玄人好みコースは、アルパインの注目の的ですね。
今後も安全第一に岩稜 踏破してくださいね。
asayuさん、こんにちは。
岩稜登攀ですが、実をいうとものすごい緊張感や怖さを常に感じています。
でも今後、この緊張感や怖さを忘れるようなことが続けば、その時は安全に
岩稜登攀をやることができない状態になっていると思いますので、やめる
時期なのかもしれません。
楽しく読ませていただきました。10月に行きましたが、どこでピッチきるかを迷い、ザイルも20mで不安だったためルンゼ側を巻きました。
tayukayuさんは何mを持っていきましたか?
stkさん、こんにちは。
南稜P3直登しましたよ。
ロープは、9.9mm×50mで十分でした。できれば、ダブルロープが
よいでしょう。
但し、支点が十分ではないので、必ず強度を確認してセルフを取っ
てください。
では、ご安全に。
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