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Yamareco

記録ID: 6735756
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
近畿

【日本三百名山】竜門岳 ~仙人も空から落ちる~

2024年05月03日(金) [日帰り]
 - 拍手
体力度
2
日帰りが可能
GPS
03:02
距離
5.4km
登り
647m
下り
628m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
2:44
休憩
0:12
合計
2:56
7:26
7:27
11
7:38
7:38
62
8:41
8:42
10
8:51
8:57
1
8:58
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44
9:42
9:42
9
9:51
9:51
5
9:56
10:01
12
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2024年05月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
<駐車場>
◆竜門岳登山口駐車場 無料
・3台ほどスペースがあり、路肩に後2台ほど停められます。
・バイオトイレが2基設置されています。
・携帯(au)は圏外です。コンパスは事前に申請を。
・近くに蛇口があり水がでます。(飲用不可)
コース状況/
危険箇所等
・危険箇所はありません。
・沢沿いの道は荒れ気味ですが、目印テープやペンキを追えば大丈夫です。
・距離は短いですが、割と急登です。
その他周辺情報 日帰り温泉は高見山に登った後に入りました。(たかすみ温泉)
駐車スペースが3台分しかない竜門岳登山口駐車場。連休中なので停められるか心配でしたが、他に車はありませんでした。
2024年05月03日 07:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:14
駐車スペースが3台分しかない竜門岳登山口駐車場。連休中なので停められるか心配でしたが、他に車はありませんでした。
ここにはバイオトイレが2基設置されています。ここまでのアクセス路はかなりの狭隘道路だったので、不思議な感じです。
2024年05月03日 07:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:14
ここにはバイオトイレが2基設置されています。ここまでのアクセス路はかなりの狭隘道路だったので、不思議な感じです。
少し先にも2台分ほど停められるスペースがあります。この先はもうUターンできません。
2024年05月03日 07:16撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:16
少し先にも2台分ほど停められるスペースがあります。この先はもうUターンできません。
ピンクと白のヒラドツツジが咲いています。ピンクの方はサツキかもしれません。
2024年05月03日 10:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:14
ピンクと白のヒラドツツジが咲いています。ピンクの方はサツキかもしれません。
少し歩くと龍門寺の下乗石があります。下乗石とは結界を示す石標で、この先は馬や輿を下りて歩く必要があります。昔、竜門岳は神仙境とされていたようです。
2024年05月03日 07:20撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:20
少し歩くと龍門寺の下乗石があります。下乗石とは結界を示す石標で、この先は馬や輿を下りて歩く必要があります。昔、竜門岳は神仙境とされていたようです。
龍門寺跡の案内看板がありました。だいたい7世紀の後半に建立された寺院で、かつては清和上皇や宇多上皇、菅原道真などが参詣したそうです。
2024年05月03日 07:22撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:22
龍門寺跡の案内看板がありました。だいたい7世紀の後半に建立された寺院で、かつては清和上皇や宇多上皇、菅原道真などが参詣したそうです。
初めのうちはなだらかですが、いつまでもこのままではありません。
2024年05月03日 07:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:25
初めのうちはなだらかですが、いつまでもこのままではありません。
すぐに淀みのない斜面になります。山頂が近付くにつれて勾配はキツくなってきます。
2024年05月03日 07:42撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:42
すぐに淀みのない斜面になります。山頂が近付くにつれて勾配はキツくなってきます。
登山者が少ないせいか、道は荒れ気味です。ただし、目印のテープやペンキはあるので、迷わずに歩くことが出来ます。
2024年05月03日 07:57撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:57
登山者が少ないせいか、道は荒れ気味です。ただし、目印のテープやペンキはあるので、迷わずに歩くことが出来ます。
道中の眺望は全くありません。地味な杉林が続きます。
2024年05月03日 08:12撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 8:12
道中の眺望は全くありません。地味な杉林が続きます。
ヤブツバキが咲いていました。ヤマツバキという言い方の方が馴染みがあります。
2024年05月03日 09:31撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:31
ヤブツバキが咲いていました。ヤマツバキという言い方の方が馴染みがあります。
写真だと分かりにくいですが、かなりの急登です。地図で見ると近いのに、なかなか山頂に近付いて来ません。
2024年05月03日 08:23撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 8:23
写真だと分かりにくいですが、かなりの急登です。地図で見ると近いのに、なかなか山頂に近付いて来ません。
竜門岳(904m)の山頂に到着しました。山頂標識は「龍門岳」なっています。
2024年05月03日 08:43撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 8:43
竜門岳(904m)の山頂に到着しました。山頂標識は「龍門岳」なっています。
山頂は高木に囲まれ、全く眺望がありません。登山者が少ないのも納得です。なお、登山口は圏外だったのに山頂は何故か電波(au)がバッチリ入りました。
2024年05月03日 08:44撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 8:44
山頂は高木に囲まれ、全く眺望がありません。登山者が少ないのも納得です。なお、登山口は圏外だったのに山頂は何故か電波(au)がバッチリ入りました。
眺望はありませんが、山頂には社が建っています。麓にある山口神社の奥社かと思っていましたが、今一つ由来がはっきりしませんでした。
2024年05月03日 08:43撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
5/3 8:43
眺望はありませんが、山頂には社が建っています。麓にある山口神社の奥社かと思っていましたが、今一つ由来がはっきりしませんでした。
少し休憩したら下山することにします。逆方向に下りると舗装路歩きが長くなるので、来た道(山口神社方面)を戻ります。
2024年05月03日 08:54撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 8:54
少し休憩したら下山することにします。逆方向に下りると舗装路歩きが長くなるので、来た道(山口神社方面)を戻ります。
だいぶ下って来ました。登りではスルーした龍門寺跡に寄ってみます。
2024年05月03日 09:50撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:50
だいぶ下って来ました。登りではスルーした龍門寺跡に寄ってみます。
龍門寺には金堂、三重塔、六角堂、僧房などがあったとされます。ここには三重塔の建物跡が残っているようです。
2024年05月03日 07:28撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:28
龍門寺には金堂、三重塔、六角堂、僧房などがあったとされます。ここには三重塔の建物跡が残っているようです。
この金網に囲まれた部分が塔の跡です。一辺が約6mなので、余り大きくありません。
2024年05月03日 09:51撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:51
この金網に囲まれた部分が塔の跡です。一辺が約6mなので、余り大きくありません。
残っているのは建物の基礎だけでした。まあ、500年以上前に戦火で焼失していますからね。
2024年05月03日 09:52撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:52
残っているのは建物の基礎だけでした。まあ、500年以上前に戦火で焼失していますからね。
石が丸くくり抜かれているので、人工物であることは分かります。しかし塔の復元図が欲しいところ。
2024年05月03日 09:52撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:52
石が丸くくり抜かれているので、人工物であることは分かります。しかし塔の復元図が欲しいところ。
他に遺構がないか付近を探してみましたが、見つかりませんでした。
2024年05月03日 09:55撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 9:55
他に遺構がないか付近を探してみましたが、見つかりませんでした。
竜門の滝にも寄ってみます。松尾芭蕉も訪れた滝です。
2024年05月03日 07:26撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 7:26
竜門の滝にも寄ってみます。松尾芭蕉も訪れた滝です。
落差は小さいですが、雰囲気の良い滝です。滝壺まで近付けるのもポイントが高い。
2024年05月03日 10:02撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:02
落差は小さいですが、雰囲気の良い滝です。滝壺まで近付けるのもポイントが高い。
松尾芭蕉は1688年にこの滝を訪れた際に「龍門の 花や上戸の 産(つと)にせん」「酒のみに 語らんかかる 滝の花」という2句を残しています。
2024年05月03日 10:01撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:01
松尾芭蕉は1688年にこの滝を訪れた際に「龍門の 花や上戸の 産(つと)にせん」「酒のみに 語らんかかる 滝の花」という2句を残しています。
滝の近くには「今昔物語」で有名な久米仙人が修行をした窟跡があります。神通飛行術を会得した久米仙人は竜門岳から葛城山まで飛行していたそうです。
2024年05月03日 10:05撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:05
滝の近くには「今昔物語」で有名な久米仙人が修行をした窟跡があります。神通飛行術を会得した久米仙人は竜門岳から葛城山まで飛行していたそうです。
窟跡といっても当時の面影は全く残っていません。1300年も昔のことですし…。
2024年05月03日 10:06撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:06
窟跡といっても当時の面影は全く残っていません。1300年も昔のことですし…。
駐車スペースに戻って来ました。まだ時間があるので、この後は高見山を目指します。
2024年05月03日 10:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:14
駐車スペースに戻って来ました。まだ時間があるので、この後は高見山を目指します。
ちなみに、駐車場の近くには蛇口があり、水が出ます。靴を洗えるのはありがたいですね。
2024年05月03日 10:13撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
5/3 10:13
ちなみに、駐車場の近くには蛇口があり、水が出ます。靴を洗えるのはありがたいですね。

感想

竜門山地の盟主である竜門岳(904m)。日本三百名山の一座ですが、登山者の少ない地味な山です。
不人気の理由は、駐車場に恵まれないとか、山中も山頂も眺望がないとか、竜門山地自体がマイナーで縦走や周回コースが組みにくいとか、傾斜が急で割とキツイとか、色々と挙げられるので、不思議ではありません。

ところが、昔はこの山は神仙境の地とされ、麓に建立された「龍門寺」には清和上皇や宇多上皇、菅原道真なども参詣したという歴史のある山だったりします。他にも、今昔物語で有名な久米仙人が修行をしたとか、楠木正成の妻の弁ノ内待が隠匿生活を送ったなどの逸話があります。
7世紀に建立されたとされる龍門寺ですが、応仁の乱やその後の混乱で焼き討ちにされ、16世紀初頭には廃寺になってしまったようです。900年もの歴史のあった寺院ですが、当時の面影はすっかり失われています。せめて塔の復元図や当時の伽藍の配置図でもあれば、もう少しイメージ出来るんですけどね。

なお、竜門の滝の近くに居を構えて修行をしていた久米仙人ですが、神通飛行術を会得しており、竜門岳の山頂から葛城山までよく飛行していたそうです。
ところが、ある日、飛行中に近くの川で洗濯をしていた若い女性の白い太腿(「ふくらはぎ」とも)に見とれてしまい、神通力を失って墜落してしまいます。この時、久米仙人は150歳くらいで、長年厳しい修行をしていたハズですが、煩悩は払い切れていなかったようです…。
神通力を失った久米仙人は普通の人間として、その女性と暮らしていたそうですが、聖武天皇の遷都の際には修行によって神通力を回復させ、吉野山から切り出した材木を空中に浮かせて運搬し、聖武天皇から感謝されたそうです。(この功績によって橿原に久米寺を建立)

竜門岳は、登山目的だと面白味に欠けますが、史跡・遺構に興味のある人は、一度登ってみる価値はあると思います。

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体力レベル
2/5

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