武川岳―二子山
- GPS
- 05:35
- 距離
- 11.8km
- 登り
- 1,049m
- 下り
- 1,079m
コースタイム
天候 | 曇り後晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年11月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
天狗岩男坂は、岩登りと呼ぶには傾斜も緩くてつかまる所だらけだが、一応岩場なので雨や下りは避けた方が無難。天狗岩手前で岩のある尾根に出るが、尾根通しで行くか植林帯の道を直進するかやや迷う。どちらも合流するようだが、尾根通しの方が本道らしい。 後半、特に蔦岩山を過ぎてからはアップダウンがかなりある。 二子山雌山は、この方向から登ると小さな巻き道に導かれ、芦ヶ久保駅裏へ直接降りる登山道に出る。左に距離わずか20mほどで頂上で、指導標が見えている。逆コースで来てこの指導標に従うと、高低差5mほどながら急な岩場に導かれるので要注意。芦ヶ久保から登った時は、上記の通り駅からの道を20m戻り、右斜めに別れる細めの踏み跡を辿ること。まもなく右上の岩場からの踏み跡?と合流する。 |
写真
感想
【独り言】
飯能駅からのバスの終点・名郷には5人ほど下車。キレイだが男女兼用が玉に瑕のトイレに寄り、天狗岩のコースを目指した。民宿西山荘の看板を目印に右へ入り、急坂を辿る。別荘なのかコテージ風の家が並んでいる。車道を階段でショートカットする所で先を行く女性に追いつきかけたが、スパッツを装着している間に再び離された。バスの車中の話から推して海外登山にも出かける健脚らしい。他に登山者の姿はない。
最後の民家の付近でモミジとコントラストをなすイチョウ?の黄葉を見た。右へヘアピンを曲がり、次の左カーブの手前で指導標に従い、林道と別れて山道へと入る。前を行く女性はどこへ行ったのか知れず、人声がしたと思ったら猟犬を訓練しているらしい男性だった。
大持山の姿を透かし見て植林帯を詰めると、730mの水準点を過ぎた辺りで勾配が緩み、ゴツゴツした岩が目立つ尾根に出た。ミニオベリスク状の岩が天狗の鼻にも見えるが、天狗岩はもう少し先。ここで尾根の少し下を平行する杉林の中の踏み跡を辿るべきか、岩の尾根を辿るべきかで少々逡巡した。林の踏み跡を辿ると100mほどで薄れたので引き返し、尾根のルートを取った。こちらには木にテープも巻いてある。ルートは間もなく杉林に戻ったので林の踏み跡でも良かったのかもしれないが、はっきりした合流点は分からなかった。
とこうするうち、はっきり「天狗岩」と記した指導標が現れた。男坂と女坂が左右に分かれていて、ここは迷わず男坂を選んで指導標の裏の岩へよじ登る。岩壁ではなく言わば岩の堆積なので、慎重に手がかりを選べば当方のような岩場の素人でも登るのは造作ない。所々のテープを頼りに尾根を外さないよう登ること10分足らずで岩場の上に着いた。
女坂らしい踏み跡を合わせて快適な尾根の道を辿ると、葉を落とした木々の向こうに武川岳らしいどっしりした山頂が見えた。ほどなく前武川岳で山伏峠からの道に合流。結局、犬の男性以降、誰にも会わずに武川岳に到着した。その頂上も無人でいささか寒々としている。汗に濡れた体を拭き、綿入れを着込んでカップラーメンの湯を沸かしていると、妻坂峠側から女性2人が到着。じきに登山口で見た健脚女性もどこからか現れた。途中で抜いていたのだろうか?
さて、先に立った女性たちに続いて頂上を去ろうとすると、また女性二人組が名栗げんきプラザ方向から到着した。いやに陽気なので「どちらへ?」と声を掛けると、「ここが目的地なんですけど・・・どうやって来たのかしら、私たち」と妙なことを言ってケラケラ笑っている。「山伏峠ってどこだろ?」「それよりどうやって帰るのよ?」などと話しているので不安になり、「どのルートで来たんですか?」と尋ねると、「それが分からないの」
要するにげんきプラザに車を止め、かつて山伏峠経由で登頂したことのある一方のリードで登り始めたは良いが、誤ってオーグリ入の沢伝いの道を辿ってしまったらしい。地図は持っていない、どころか「地図が読めたらいいのにねえ」と声を合わせるお二人さんには呆れ果ててしまうよりなかった。正直なところ、こんな方たちは絶対山に来て欲しくはないが、遭難されても寝覚めが悪いので丁寧に山伏峠のルートを教え、頂上を辞した。
気を取り直して冬枯れの尾根を歩く。ここからは下り基調なので気は楽だ。昼が近づき、7、8人のパーティーをはじめ次々と登山者に行き会ったが、そのほとんどが女性なのには驚く。少し登り返して蔦岩山。東斜面が緑と白の模様で彩られているので何かと思って目を凝らすと、針葉樹の幼木とススキの穂がコントラストを成していたのだった。
右斜め後方、見晴台の向こうに顔を覗かせた伊豆ヶ岳に背を向けると、急勾配で一気に150mほど下る。右に林道が現れた。100mほど先に軽トラックが止まっていて、登山口近くで会った男性と同じような服装の人が犬を何匹か連れている。狩猟をしに来たらしく、後で遠くからバーンという銃声らしい音が聞こえた時は少し緊張した。鹿でも撃っているのだろうか。この山でも檜の皮が無残にむかれているなど鹿の害が目立つので、駆除には大賛成だが間違って撃たれたくはない。
30分ほど歩き、ぴたり寄り添っていた林道が右に離れていくと標高差60mほどの胸突き八丁を経て焼山着。昼時に先発した女性2人に追いついた。頭にわずか雲のかかる武甲山が西に大迫力で聳え立つ。下には石灰石採掘場があり、堰き止め湖の青緑がかった水が美しかった。
夕方から雨の予報だったのに、いつの間にか晴れている。しばし秩父盆地の絶景を楽しんだ後、女性たちに続いて出発した。いきなり急坂で、恐る恐る降りる2人を抜き去り、小さなアップダウンを繰り返しながら二子山雄山を目指す。最後に100mほど登り返すと頂上で、関西弁の混じる男性4人のパーティーが景色を楽しんでいた。南西の武甲山はシルエットとなり、北に秩父市街と富士浅間神社に至る尾根が見える。
出発に手間取っている4人より一足先に出発し、目と鼻の先の雌山へ。以前、逆コースを辿った時、高さ5mほどの岩壁の上に導かれておやおや?となったことを思い出す。下には登山道が見えていて、戻るのも面倒なので(かつそれほど危ないわけでもないので)強引に降りてしまった。そんなこともあって注意しながら行くと、それらしい「岩場」を発見。そこには取り付かずまっすぐ巻き道を辿ると、踏み跡は反時計回りに曲がって苦もなく頂上近くで芦ヶ久保駅からのルートと合流した。頂上の指導標が示す「二子山雄山」方向への踏み跡を辿ると、やはり「岩場」に出る様子。それとも、どこか別の巻き道があるのだろうか。
眺望の効かない雌山は早々に辞して先を急いだ。時々現れる紅葉のモミジを楽しみながら快調に尾根を下れば、約30分で富士浅間神社。この少し先で尾根を左に外れ、浅い谷をジグザグに下っていく。電車の音が聞こえて、小さな鳥居に至れば登山道はおしまい。西武線の地下道をくぐり、右へ国道299号を芦ヶ久保駅へ向かった。
にぎわう道の駅の駐車場から階段で駅前広場に出ると、売店や食堂は営業中だったものの、打って変わって人影は少ない。ホームで電車を待っていると、今どき珍しい暴走族!のオートバイが何十台も集まって道の駅を一周、けたたましく国道を走り去っていった。
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