秩父札所(3)三峰口駅から札所31〜34番+宝登山と長瀞岩畳・上長瀞駅
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- GPS
- 15:40
- 距離
- 65.1km
- 登り
- 1,432m
- 下り
- 1,594m
コースタイム
16日 皆野駅6:25発. 前原不整合6:40. 根古屋橋7:14. 34番水潜寺7:50/8:00.秩父華厳滝8:15/30. 水潜寺8:50. 根古屋橋9:25. 西光寺登山口9:47. 宝登山10:25. 長瀞駅11:07. 上長瀞駅11:40着.
天候 | 15日は時折寒風も吹くが16日は良く晴れて暖かい ※前回13番〜30番はhttp://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-414767.html 日本橋〜鴻巣→http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-425029.html |
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過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
※寄居駅の宿まで15日は皆野駅18:53→寄居駅19:20 16日朝・寄居5:56→皆野6:22 ○16日(復路)上長瀞着11:40/発11:54. お花畑12:17.西武秩父12:25(特急)池袋13:44着 秩父巡礼古道の紹介はhttp://navi.city.chichibu.lg.jp/walk/jyunrei/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
○贄川沿いの巡礼古道は増水時は渡渉不能・大指集落まで16分と短いがなかなか楽しめる ○小鹿野警察署から小森川を渡った小判沢集会所からの沢沿いは残雪と倒木で分かりにくくルートを失った・峠の西の489mピーク付近の三角点伐採地に出てから大日峠に下った ○法性寺のお船岩へは残雪と倒木のため通行禁止 ○34番に山越えするのに最短の札立峠は積雪で無理と考えて野巻林道(高橋沢)から風戸を目指すがここも残雪と倒木に阻まれて50分登って350m地点まで行ったが撤退した ○西から宝登山に登るには根古屋橋から22分行った西光寺の対岸にある標識から入り山頂まで38分・一部残雪あるが歩きやすい。 ※皆野から長瀞まで歩くとすると皆野駅(49分)根古屋橋(22)登山口(38)宝登山(42)長瀞駅まで151分 |
写真
感想
札所巡りの3日目は三峰口8:15から31番観音院をめざす。32番法性寺・33番菊水寺を経て山越えで34番水潜寺を目指して高橋沢を登るが倒木と雪に阻まれて撤退し皆野駅18:40が終点。予約しておいた寄居のビジネスホテルでくつろいで2日目は皆野駅6:15から車道を行って34番水潜寺で終了。朝早くてお堂が暗いので少し上の秩父華厳滝に寄って9:00に再び水潜寺に寄れば格子の先に照明が点いていて千手観音を拝むことができた。
あとはおまけの宝登山に西光寺の登山口から登り、ついでに長瀞から上長瀞まで岩畳の地質観察をして特急でゆったり戻って来た。
雪のない季節なら札立峠を越えて1日で34番まで行けるだろうが今回は予備日を使うこととなった。一泊して風呂とサウナでくつろぐのもたまには良いものだ。
3日半で回った秩父路は地質的には随所に見どころがあり、特に31番のクロスラミナ・32番のフローマークをはじめ若御子断層・藤六のスランプ構造・前原の不整合・華厳滝のメランジュ・長尾根の河岸段丘・長瀞岩畳などなど、さすが「地球の窓」といわれることはある。
【紀行的に】
電車利用で三峰口までは池袋5:39発・西武秩父7:19着でお花畑発7:51発まで30分ほどあるので13番慈眼寺に寄りお花畑駅のかきあげうどん300円をいただくのが時間の無駄がない。8:13に着いた三峰口駅が前回3/10との接続点で、白川橋を渡り秩父往還の宿場・贄川宿から県道37号を小鹿野町へ北上するつもりが新道に合流したすぐに「→巡礼古道」の標識を見て(8:40)小道を下って雪がらみの道を贄川沿いに何回か渡渉してゆるく登れば8:56神社らしき建物を見て、大指集落から一車線の舗装路を行けば37号に合流する。双神トンネルを通る山道よりも徒歩では最短のルートだったのだろう。
道の駅薬師(9:35)でつぶあん饅頭五個500円を購入してくつろぐが車も人も急に増え、薬師堂から四阿屋山に向かうハイカーの姿も多いが道は雪がらみなので花はどうでしょうか。31番観音院へは標識にそって郵便局を左折し県道279号を右折して峠を越えて国道299号からの分岐を岩殿沢沿いに3kmほどで駐車場に着く。仁王門をくぐって290段の石段を登った観音院の裏の崖には見事な斜交葉理があり、15mほどの滝もあるので修行の霊場としては最高の立地である(11:10着)。
32番法性寺へは国道299号から小鹿野町の市街を町役場を(12:30)経て警察の先を右折して小森川を渡って小判沢集会所(12:50)から左の雪道に入って大日峠を目指す。標識は少なく雪と倒木で歩きにくく前の人のトレースを安易に追った結果は右の枝沢に入ったらしく、ともかく急崖をよじ登って尾根に出て13:35に伐採された地籍図根三角点に出て一休み。ここから東に尾根筋ですぐに大日峠13:46から南に下れば車道に出て32番法性寺は近い(14:05)。観音堂は砂岩の崖下に立地し、靴を脱いで聖観音像を身近に拝観し、裏の崖の流痕を観察したあと「お船岩」を探すが雪と倒木で立入禁止のため断念し、再訪を誓って住職が描いた「南無ちゃんバッグ」と「お船観音てぬぐい」を購入した。
33番菊水寺へは車道を下り気味に松井田・赤平橋を渡り化石館からヨーバケの単斜を遠望し、名倉橋を渡ったすぐの藤六のスランプ構造を観察して進めば法性寺から90分で着く(15:40)。
ここから桜井橋・番戸大橋を経て奈良川橋を渡った北詰・馬頭尊(16:22)で「→破風山コース1.2km」・「→巡拝古道1.9km」の標識を見て、16:30水抜で頼母沢から札立峠への道を分け、16:40椋宮橋で破風山コースを分け、16:50高橋沢右岸の野巻林道に入って風戸集落を目指すが杉の倒木が多く、また残雪もあって17:40に350m地点で撤退を決める。あとは分岐に18:10に戻り、業平橋・皆野橋を渡って皆野駅に18:40に着いて終点とし、18:53発で寄居駅のビジネスホテルに入り5500円でサウナと風呂に浸かってくつろいだ。北口に店は少ないが終夜営業の「すきや」が夕食と早朝の食事に便利である。テレビは木村拓哉の「宮本武蔵」が面白かったけど途中で消して寝た。吉川英治原作には三峰神社で宍戸梅軒と闘ったり正丸峠越えで帰る場面を思い出した。
2日目は5時に起きてすきやの朝定食を食べて5:56発→前日の接続点の皆野駅6:23着から出発。前原の不整合に6:40に寄って国神信号から県道44号を進み根古屋橋(7:14)から県道284号をさらに行けば満願の湯・地蔵寺を経て7:50に34番水潜寺に着くがお堂の扉の中は真っ暗なので少し登って秩父華厳滝を見物して8:50に再び戻れば格子の奥に照明が点いていて千手観音像を遥かに拝んで34カ所巡礼の終了を実感した。札立峠への道は雪があって、締まった雪道はアイゼンあれば快適だろうがスニーカーでは厳しそうだ。
時間もあるので宝登山に寄ることにして、根古屋橋に9:25戻って県道44号を北に進めば9:47西光寺対岸に標識を見てゆるく200mほど登れば40分ほどで山頂に着く(10:25)。ロウバイ園・梅林をへてジグザグに砂利道を下って秩父神社を過ぎれば長瀞駅(11:07)まで約40分で下り、11:10発もあるけどせっかくだから岩畳を歩いて虎岩に寄って11:37上長瀞に着く。ここで長瀞11:37発のSLを期待して待ったが運行は3月の末からということで空振り。ということで11:54発でお花畑12:17着・西武線の時刻表を探して12:25特急があるので酒やつまみも買う暇もなくあわただしく乗りこむこととなった。
1日目に10時間、2日目に5時間の計15時間で65km歩けば疲れもあるが、映画「ある兵士の賭け」では厚木から別府まで2週間で1400km歩いた例もあるのでこの程度で弱音は吐けないし、古人の足跡に思いを馳せて、ゆっくり時間を取って芭蕉や水戸黄門のような徒歩旅行をしたいものだとも思った秩父路の旅であった。
コメント
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本当に徒歩で順番どおりに巡りきりましたね。
地元の人でも中々出来ないことです。
正直、驚きました。
suge-gasaさんこんにちは。応援とアドバイスを頂き、和銅黒谷駅から西武秩父駅・三峰口駅・皆野駅を区切り点として3日半で回ることができました。残課題は32番への大日峠越えと法性寺のお船岩を見ること・34番水潜寺への札立峠越えと野巻林道から風戸ルートです。雪が消えて道が良くなったら歩いてみたいと思います。
十分な時間が取れたら浅草の観音様から秩父往還を通って江戸時代のように歩きたいものですし、また、昔は満願後に信濃の善光寺まで足を延ばしたそうなのですがそれは夢のまた夢という感じです。
レコを拝見すると、2日合計で60km超、しかも2日間ながらあっさりクリアーされています。
健脚っぷりがとてもうらやましいです。
写真を拝見すると、長く大変なコースならが地層観察もされるあたり、とても良いです。
lesbourgeonsさん、こんにちは。奥多摩や鎌倉を元気に歩かれているようで何よりです。
私はアイゼン故障で雪道は足が向きませんが鎌倉へは四月にお花見に行くつもりです。
秩父は3月1日の総開帳に合わせて歩いてきました。信仰心というよりも昔の人たちがどんな気持ちであるいたのか、跡を辿るという気持ちの方が強いようです。暇ができたら川越街道から秩父往還を三峰神社まで参詣した古人の道を辿りたいとも思っています。
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