南ア南部を5泊6日でぐるっと縦走♪（畑薙〜光岳〜聖岳〜赤石岳〜荒川前岳〜塩見岳〜蝙蝠岳〜椹島）
kengamine
- GPS
- 126:05
- 距離
- 94.8km
- 登り
- 8,153m
- 下り
- 7,938m
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標高グラフを拡大コースタイム
夏期臨時駐車場5:00-畑薙第一ダム5:20-沼平5:35-畑薙大吊橋6:10-6:35ヤレヤレ峠6:40-ウソッコ沢小屋7:25-中ノ段8:05-8:35横窪沢小屋8:45-樺段10:15-10:55茶臼小屋11:15-11:50茶臼岳11:55-仁田池12:05-希望峰12:25-13:40易老岳13:50-15:55光小屋
（8月12日）
光小屋4:20-4:35イザルヶ岳5:00-5:10光小屋5:55-6:05光岳6:10-6:15光石6:25-光岳6:30-6:40光小屋7:05-易老岳8:25-9:40希望峰9:45-9:55仁田岳10:05-10:15希望峰10:25-仁田池10:45-11:00茶臼岳11:05-12:25上河内岳の肩12:30-12:35上河内岳12:40-12:45上河内岳の肩12:55-南岳13:35-14:20聖平小屋
（8月13日）
聖平小屋4:35-薊畑5:05-5:55小聖岳6:00-7:00前聖岳7:05-奥聖岳7:20-7:35前聖岳7:45-8:35聖兎のコル8:45-9:25兎岳避難小屋9:30-9:40兎岳10:00-10:35小兎岳10:40-11:25中盛丸山11:30-11:45百間洞下降点11:50-大沢岳12:05-百間洞下降点12:20-12:50百間洞山の家
（8月14日）
百間洞山の家4:00-百間平4:55-大斜面下コル5:35-6:35赤石岳6:45-小赤石岳7:10-大聖寺平8:00-8:25荒川小屋9:10-荒川前岳10:25-12:05高山裏避難小屋12:10-板屋岳12:50-小河内岳14:35-14:40小河内岳避難小屋
（8月15日）
小河内岳避難小屋5:00-前小河内岳5:30-6:00烏帽子岳6:05-6:50三伏峠小屋7:00-本谷山7:50-9:20塩見小屋9:30-塩見岳10:35-北俣岳分岐11:00-北俣岳11:15-12:25蝙蝠岳12:30-13:20ビバーク地
（8月16日）
ビバーク地4:50-徳右衛門岳5:20-7:10中部電力管理棟7:20-8:00蝙蝠岳登山口8:10-二軒小屋ロッヂ8:35-11:05椹島
| 天候 | 8/11 晴れ 8/12 晴れ 8/13 晴れ 8/14 晴れのち曇り 8/15 晴れのち曇り、午後一時雷雨 8/16 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス 自家用車
東海フォレストの送迎バスは乗車はここからだけですが、下車は沼平ゲート、畑薙第一ダムでも可能だそうです。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
南ア南部は崩壊地が多く、登山道もその縁を歩くことも多々あります。 地図上に危険マークがある箇所はもちろんですが、その他にも足場の悪い箇所があるので注意しましょう。 ＜蝙蝠尾根＞ 北俣岳分岐〜北俣岳… 距離は短いが痩せた岩尾根の通過あり。 北俣岳〜蝙蝠岳… 2758mピークまでは全体的に踏み跡は明瞭ですが広い尾根のため、ガスった時には迷う恐れあり。 2758mピークからはハイマツに覆われた道が多い。踏み跡はしっかりありますがハイマツに隠れているので、よく探すこと。 ハイマツ帯を突破したあとは、3つほどコブを越えて蝙蝠岳へ。 蝙蝠岳〜蝙蝠岳登山口… 蝙蝠岳直下はガレ場で踏み跡なし。基本的に尾根通しなので視界があれば問題ないが、ガスった時は注意。 ガレ場を下った先からは薄い踏み跡とケルン、赤ペイントの石を目印に歩きます。途中でハイマツ漕ぎの箇所あり。 樹林帯に入ると登山口まで意外と踏み跡は明瞭。何度か足を止めて確認するような箇所もあるが、等間隔に赤ペイントやピンクテープがあるので見逃さないようにしましょう。 トイレ… 夏期臨時駐車場、畑薙第一ダム駐車場、横窪沢避難小屋、茶臼小屋、光小屋、聖平小屋、百間洞山の家、赤石岳避難小屋、荒川小屋、高山裏避難小屋、小河内岳避難小屋、三伏峠小屋、塩見小屋、二軒小屋ロッヂ、椹島にあり。 水場… 夏期臨時駐車場…水量豊富。 ウソッコ沢小屋手前の水場…水量細い。 横窪沢小屋…水量まずまず。 茶臼小屋…水量まずまず。 静高平…涸れてます。 光小屋…（テン泊を含む）宿泊者には小屋で無料にて貰えます。小屋から下り5分、登り10分弱の水場は水量豊富。 聖平小屋…テン場と小屋入口の右脇に蛇口あり。 百間洞山の家…小屋の外に蛇口あり。小屋周辺の沢水はお勧めしないとのこと。 荒川小屋…テン場の先にあり。水量豊富。 荒川小屋から先の水場…水量かなり細い。 高山裏避難小屋手前のトラバース道の水場…水量まずまず。 小河内岳避難小屋…水場はないが宿泊者には無料で1L頂けます。 三伏峠…登山道から外れて往復10分強。水量豊富。 徳右衛門岳直下の水場…地図には迷いマークがありますが、踏み跡はかなり明瞭でテープも等間隔にあります。往復10分強。水量豊富ですが、すくう感じなのでプラティパスだと汲むのが難しい。500mlくらいのペットボトルが良い。 宿泊料… 光小屋（テント）…400円。 聖平小屋（テント）…500円。 百間洞山の家（テント）…600円。 小河内岳避難小屋（素泊まり）…4500円＋トイレ協力金100円＝4600円。 温泉… 赤石温泉「白樺荘」 500円。 http://www.city.shizuoka.jp/deps/kouiki/akaisisirakaba.html |
写真
バスを待っていたらその日にうちに光小屋まで行けないので、車道を歩いて早立ちです。20分で畑薙第一ダムに到着。堰堤の先の右奥に第一ダムの駐車場があります。
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20分で畑薙第一ダムに到着。堰堤の先の右奥に第一ダムの駐車場があります。
沼平ゲート手前の駐車場。数台分空きがありました。
帰りのバスがここで降ろしてくれることを知っていたら、こちらに止めていたのに…
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数台分空きがありました。
帰りのバスがここで降ろしてくれることを知っていたら、こちらに止めていたのに…
ヤレヤレ峠まではトラバース道だったり急登だったりします
揺れ具合は畑薙大吊橋以上でした
昨日ここに泊まって光小屋へ向かった人もいたようです
石鹸とたわしが置いてありましたが、ホースから直接水を取ることもできます
こういうのは嬉しいですね＾＾
テン場はここの小屋下と小屋脇の2箇所あります
たぶん池口岳あたりかと思いますが…
あちらには行けません
このまま稜線伝いかと思いきや…
チングルマお花を撮るとしゃがんだり息を止めたりで苦しいので今回は殆んど撮らなかったのですが、好きな花だとついつい…（＾＾；）
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お花を撮るとしゃがんだり息を止めたりで苦しいので今回は殆んど撮らなかったのですが、好きな花だとついつい…（＾＾；）
こちらは通過後に振り返って撮ったものです
久々の果物、みかんがウマ〜ッ！
左に中盛丸山、大沢岳、右には赤石岳も見えます
ここも何も書かれていない棒が立っているだけでしたが…
確かに少し離れてますね
私は小屋から離れた一番上になりました（＞＜）
この日のお楽しみは小屋のトンカツ♪山で揚げたてのトンカツを食べられるなんて！
明日へのパワーをもらいました！
お椀のそばも美味しかった〜
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山で揚げたてのトンカツを食べられるなんて！
明日へのパワーをもらいました！
お椀のそばも美味しかった〜
ご飯との相性抜群！
百間平で夜が明けた
荒川小屋の名物「荒川カレー」朝はパンをかじっただけだったので美味かった〜！
隣のお兄さんが食べてた荒川丼も美味しそうでした（笑）
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朝はパンをかじっただけだったので美味かった〜！
隣のお兄さんが食べてた荒川丼も美味しそうでした（笑）
右に小屋が見えますが分かるかな？
ガスの切れ間からうっすらと左に塩見岳、右に蝙蝠岳が見えました
でもキミと会うと天気が崩れるって言うし…
その手前の岩峰の通過が痩せた尾根です
北荒川岳からは結構人が登ってきていましたが、皆さん塩見の方へ向かわれました
天気の心配がなかったらノンビリと歩きたい！
ここが2758mピークのようです
見た目は凄そうですが、踏み跡はしっかりとしてました
まず1つ目
蝙蝠岳から先の尾根道この下りのガレ場は踏み跡なしです
真ん中に見える窪地を挟んでどちらからでも行けそうなので、右側から行ってみることに
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この下りのガレ場は踏み跡なしです
真ん中に見える窪地を挟んでどちらからでも行けそうなので、右側から行ってみることに
この蝙蝠岳からの下りはガスっていたら道迷いの可能性大でしょうね
そこへ至る手前にはハイマツ帯が見えます（＾＾；）
ここもひどい藪こぎではなかったです
樹林帯を30分歩いてきましたが、雷の鳴る間隔が短くなってきましたちょうどこの倒木を挟んで1張りずつの幕営スペースがあったので暫し様子見
ちょうどこの倒木を挟んで1張りずつの幕営スペースがあったので暫し様子見
そのうち雨も降ってくるだろうと思い設営を始めたところ、ポツポツと降ってきました結局設営後、しばらくすると激しい雷雨となりました
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結局設営後、しばらくすると激しい雷雨となりました
標識に山名は書いてありませんでした
二軒小屋方向へ少し下るとある水場への下降点木に赤ペンキで水と書かれていたりピンクテープも数本巻かれてましたので、すぐ分かりました
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木に赤ペンキで水と書かれていたりピンクテープも数本巻かれてましたので、すぐ分かりました
水の落ち口がないのですくう感じ
なので、大きいペットボトルとかでは汲むのは難しいでしょう
ここまで来れば管理棟まであと少し
私のような身分にはロッヂというより高原ホテル
この先も泊まることはないでしょう（笑）
感想
数年前の秋、台風の影響により中途半端に終わった南ア南部縦走。
考えている行程では5日間が必要なのでなかなかその後実行に移せなかったが、今年はお盆に休みが取れ、しかも思いのほか休めそうだったので考えていたプランにいくつか上乗せして計画してみた。
今回の縦走での目的は以下の通り。
�〜芦鹵杷阿靴身�薙から光岳〜聖岳〜赤石岳をつなぐこと。
��百間洞山の家のトンカツを食べること。
��これまた未踏の三伏峠から荒川前岳を歩くこと。
�ら�蝠尾根を歩くこと。
（8月11日）
土曜の夜に自宅を出発。畑薙の夏期臨時駐車場には朝3時頃着いたが、さすがにもういっぱい。それでもなんとか駐車スペースを見つけられた。
今回は茶臼岳から入るので本当なら沼平に駐車したほうがいいのだが、帰りの送迎バスが沼平で降車できるのか分からなかったので、仕方なく臨時駐車場に止めることに。（後で分かったことですが、帰りは沼平で下車できるとのことで失敗でした。）
行きはバスを待っていたらその日のうちに光小屋へ着くのは厳しいので、歩いて行くことにしました。
畑薙大吊橋は思ったほど怖くもなく楽しかった。むしろヤレヤレ峠の先に架かる4つの吊り橋の方が短い割に結構揺れて歩き難かった。
ウソッコ沢小屋までは快調なペースだったのに、その先は急な登りが多くなり次第に速度が落ちる。茶臼小屋に着いた頃にはもうヘロヘロ。もうここにテント張っちゃおうかと思ったくらい（笑）
それでも稜線まで上がると大パノラマの絶景が広がってテンションも上がる。喜望峰までは開けた稜線歩きで楽しかったが、その後は徐々に鬱蒼とした樹林帯となってまたテンションも下がってきた。喜望峰から易老岳もダラダラと長いし…
最後の静高平へのゴーロの登りも想像以上に長く感じ、足が前に進まない。
小屋に到着してテントを張ると、光岳まで行ってみようなんて気も失せたので明日行くことに…
（8月12日）
4時に起床。360度の大展望とのことでイザルヶ岳で朝を迎えようと勇んでいったのに、山頂に着くとガッスガス。小屋を出発する時には富士山もクッキリ見えていたのに、急激にガスが流れてきてしまったようです。結局日の出の時刻であろう5時まで粘ってみましたが、ガスを取れず徒労に終わった。
その後光岳をピストンして帰ってくる頃には、すっかりと青空がのぞいてきた。
昨日ウンザリしながら歩いた道で喜望峰まで戻ってきた。ここで仁田岳を往復したが気持ちの良い道でした。やっぱり山は展望のある稜線歩きが一番好きだ。
茶臼小屋への分岐を過ぎて、ここからが昨日とは違う道。遠目にはなだらかな稜線漫歩に見えたのに実際にはそこそこアップダウンもあって、またしてもすぐにへばる（＾＾；）
絶望的に見えた上河内岳の肩へ登りもなんとかこなし、肩からは意外とラクに山頂へのピストン。南岳への登りもそれほどキツくなくなかったが、その後のガレの下りは歩き難く、更には樹林帯に入ると延々と単調なトラバースが聖平まで続き、やっぱり最後は疲れました。
この日隣にテントを張った方は、なんと広島から遠征してきたとのこと。レコ友さんにも広島出身の方が多いし、なにかと縁があるのでしょうか＾＾
（8月13日）
今日は百間洞山の家まで。地図で見ると距離的には大したこと無さそうなのに、CTは8時間強。それだけ厳しい行程なんでしょう。
事実、小聖岳からは急登が続きキツかった。それでも昨日までとは違ってゆっくりゆっくりと登っていったのが良かったのか、疲れはしたがグッタリ感はなかった。これって、疲れないように登るコツを掴んだってことでしょうか？（笑）
加えてこの日はずーっと展望の良い稜線歩きなのもワクワクする。これなら精神的な疲労はなさそうだ。
聖岳からの下りは凄く急です。すれ違う登ってくる人たちは一様に苦悶の表情。
反対に兎岳への登りは私たちの方が苦悶の表情（＞＜） この兎岳にしても、その先の中盛丸山にしてもデカイ！ 見る分には圧巻なんですが、いざそれを登るとなると大変です。
まぁ〜この日も小屋に着く頃にはやっぱり疲れまして、テン場から小屋へも少し歩かなければならないのでテント設営後はひたすら仮眠して、小屋名物のトンカツを食べに小屋まで行った時にトイレやら水汲みなんかを全て済ませました。
そのトンカツですが評判通りの美味しさでした！ ご飯は炊き立てでおかわり自由。明日以降へのパワーをもらったんですが、同時に早く下山してまたこんな旨いモノが食べたいな〜とも思ってしまいました（笑）
（8月14日）
この日の行程は高山裏避難小屋まで。時間に余裕があれば小河内岳避難小屋まで行きたいところ。どのみち長い行程なので夜明け前にスタート。
百間平で夜明けを迎えた。ここはもっと明るい時間にノンビリと歩いてみたいと思わせる素敵な場所。
昨日コツを掴んだゆっくりペースの登りで、ほぼワンピッチで赤石岳へ。ここでもノンビリとしたいところだがそうもいかず、すぐに先へと歩き出す。
大聖寺平を経て荒川小屋へ。今日はここで名物の荒川カレーを食べるべく、出発時には軽くパンをかじっただけだったのです。
でも隣でお兄さんが食べてた荒川丼も凄く旨そうでした。しばらく悩んだくらいですもん。もちろん荒川カレーは美味しかったですよ。
カレーで元気をつけて再スタート。急登をこなして稜線に出る。ここから右に行けば中岳、悪沢岳ですが過去に登頂済みだし、まだ先も長いのでパス。左へ向かって前岳だけ山頂を踏む。
前岳からは初めて歩く道なのでワクワク♪ この辺りは大崩壊地の縁を歩くわけですが、その荒々しさ景観に目を奪われる。
その縁を離れると、一気に下へとガレ場の急下降。その後は苦手な（笑）樹林帯のトラバースが続いて高山裏避難小屋に到着。まだ時間に余裕もあり、小河内岳避難小屋まで行けそうだ。
それにしても、ここの小屋主さんはとても面白い方でした。失礼ながらおじいちゃんといった感じだがとてもユーモラスがあり、今度はこの人に会いに再訪してみたいと思わせた。
高山裏からはガレの縁を通ったり、樹林帯のダラダラとしたトラバースだったりしながらの歩き。昼過ぎから雲が広がってきたので心配になって少しペースを上げたが、結局この日も降られることはなかった。
この日の宿泊地である小河内岳避難小屋も味のある小屋主さんでした。ご夫婦で切り盛りされていて、とてもアットホーム。普段は泊まる人は殆んどいないらしく、この日の宿泊者8名でも戸惑っていました（笑）
ちなみに、ここで素泊まりしたことで帰りの送迎バスに乗車できるようになりました＾＾
（8月15日）
今日も行程は長い。蝙蝠尾根でのビバークも視野に入れつつ、できれば二軒小屋まで下りてしまいたい。
小屋から快調に歩いて三伏峠に到着。これで北岳から光岳までつながった♪ いずれ仙塩尾根も歩いて鳳凰三山とも繋げなくちゃな！
朝方かかっていたガスは切れたが、今日はどうもスッキリしない空模様。塩見小屋に着く頃には早くも曇ってきた。南アは今の時期の午後は、いつ雷雨になってもおかしくないとのこと。そう考えると昨日まではたまたまで、今日は分かったものじゃない。いずれにしても先を急ごう。
小屋から標高差にして300mの登りを必死に登り、塩見岳山頂に到着。証拠写真だけ撮って、さっさと先へと向かう。
蝙蝠尾根は見たとおりの素晴らしい尾根。ゆっくりと堪能しながら歩きたい。でも天気が心配。とにかく2721mピークの先にある樹林帯までは天気がもってほしい。
ルートミスも頭にあったが、幸いにして踏み跡は思ったよりしっかりとしていた。心配していたハイマツの藪こぎもルート上に覆い被さってはいたが、押し戻されるほどの強さはなかった。
そんな順調さも重なって蝙蝠岳には予想よりも早く着けた。山頂から一段下の幕営スペースには、三伏からやって来たというカップルがテントを張っていた。
私も憧れの山頂で達成感に浸りたいところだが、今はとてもそんな気にはなれない。ここにはまた天候の安定した時に再訪しなくては！
蝙蝠岳からの下りは地図に記載のある通り、踏み跡のないガレ場。今はガスってなかったので進むべき方向が分かって苦労しなかったが、ひとたびガスったら怖いでしょうね。
なんとかその先の樹林帯に逃げ込むことができた。時間は13時。ここから二軒小屋まで5時間弱。下るだけなら時間は詰められる。
歩いてみると道はしっかりとしている。これなら行ける！と思った矢先、突然雷が鳴った。一瞬足が止まったが、また歩き出す。
しばらく歩くとまた雷鳴が轟いた。また歩き出すと、みたび雷鳴。その間隔は短くなってきている。
ちょうど運良く平坦地に着いた。雷は確実に近付いている。そのうち雨も降ってくるだろう。今いる場所にはテントを張れる。いくら樹林帯とはいえ雨には濡れるだろうし、だったらここでビバークしてやり過ごすのが賢明だろう。
実際テントを張り終えると程なくしてザーッと雨は降ってきたし、雷も激しくなった。ただ樹林帯に逃げ込んだとはいえ雷が落ちないという保証もなく、ただただ過ぎ去ってくれることを願い続けた。
雷雨は結局16時頃には過ぎ去ったが、その頃には再び歩き出す気力もあるわけがなく、そのまま一夜を過ごすことに…
（8月16日）
いよいよ縦走最終日。正直初日を終えた頃から下山のことばかり考えていたが、いざ最終日になると、ふと寂しさも。反面、早くお風呂に入ったり美味しいものを食べたり布団でゆっくり寝たいとも願ってしまう（＾＾；）
今日の歩き出しは暗いうちだとやや不安があったので、明るくなりかけてからのスタート。30分ほどで徳右衛門岳に到着。ここからは高低差を感じさせないダラダラとした長〜い道が続いた。
いつまで続くんだろうと思わせるほど変化に乏しい長い道のり。唯一、途中で単独男性とすれ違ったことがくらいが特記事項か（笑）
やがて尾根上に岩が露出してきた。地図を見ると中部電力管理棟が近いことが分かり、ようやく気がラクになってきた。
管理棟に着くと行程もほぼ終わり。ダラダラと最後の下りをこなして登山口の林道に下り立った。
ここから椹島まではまだ長い林道歩きは残っているものの、核心部である蝙蝠尾根は終えたのでホッとした。
結局、椹島には早く着いたのでテントを干したり昼食を食べたり。ここのテン場は気持ちイイですね〜！
また、駐車場まで戻ってから入った6日ぶりのお風呂はホントに気持ち良かったなぁぁ〜＾＾
ということで無事に予定した行程で歩けたわけですが、結構時間に追われたことも多々あり、どこでもあまりゆっくりできずに、ただ歩いただけの思いもある。
達成感は残ったけど基本的には山頂では時間を取りたいタイプなので、今度長期縦走する時には余裕をもった行程にしてノンビリと楽しみたいと思った次第です。
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目標達成おめでとうございます＆お疲れさまでした
今回は連日の好天にお互い助けられましたね。
まさに山は展望あってこそ！でした（笑）
自分も歩きたかったコースなので羨ましいなぁーと
未踏の荒川前岳〜三伏峠小屋、塩見岳〜二軒小屋の記録
参考にさせていただきます。
kengamineさん
お疲れ様でした。8/12聖平ではお世話になりました。
雷になったものの、無事予定通り、蝙蝠尾根を踏破されたんですね。
他のレコードも見させてもらいましたが、本当に精力的で凄いですね。私も負けずに、投稿してみますので、今後ともよろしくお願いします。またどこかでお会いしましょうーね！
音沙汰ないなぁとおもったら南アルプスにこもってましたかぁ。
本来なら北にいそうなのに・・・(^_^)
荒川から塩見、さらに蝙蝠から二軒小屋・・・歩きたかったのに先にいかれちゃったなぁ（笑）
今度会った時にまた、情報くださいね。
6日ぶりのお風呂はさぞ気持ちよかったでしょう。
ケンさん、おはようございます。
５泊６日ですか！
この暑い時期に６日お風呂はいらないとなると、どんな状態になるんですかね。笑（５日は体験済）
盆は西穂奥穂行ってるのかなと勝手に思ってましたが、こちらにはいつ行くんだろ？
南アルプス・・・私も行きたいんですがこの調子じゃあ数年先になりそうです＾＾；
蝙蝠尾根での、雷回避のビバーク、、、流石ですね。一手先を読んでます。
え〜と、次は仙塩尾根と白峰南嶺をつないでください（笑。
いいレコです、ホント。
kenさん、こんにちは。
南南ア大縦走、お疲れ様でした。
ルートの計画性や、実際の出発／到着時刻、雷雨でのビバークの判断等含め、念入りに準備されたことがよくわかり、また歩きたかった思い(やり遂げたいという意思)もストレートに伝わってきて、感動しました。
私自身が好きな山域ということを割り引いても、このルートを歩こうとするすべての人に読んでいただきたいレコだと思います。
私もヘルニアなんぞにとらわれず、5日でも1週間でも縦走できるよう頑張りたいと、、、。
本当にウラヤマシイです。
お疲れさまでした。
あ、次回は沼平に車停めてくださいね。
最高だったに違いないでしょうね。
塩見、蝙蝠までとはなんとも羨ましいルート。
私も入るなら、あの吊り橋から入りたいです。
でも一日で光小屋までとは凄いですね。
参考にしたいような、したくないような（笑）
聖平小屋のフルーツポンチ
百間洞のトンカツ
荒川小屋のカレー
この3つはしっかりチェックさせていただきました。
ヒルは大丈夫でした？
当初の計画通りにことが進んで満足感はバッチリです
でもいかせんせん、今回はせわしなかった気がして…
今度はもう少し南ア南部の厳しさをじっくりと味わいたいかと
今回も休みの日にちが合えば、ご一緒したかったんですけどね〜
お〜っ！よくぞ見つけてくださいました
ホントこちらこそお世話になりました！
実のところ、聖平に着いた時には途中で下山したいな〜と何度も思ってました
精力的といえば、広島から遠征されること自体がかなり精力的だと思いますけど〜
またどこかでお会いできたらイイですね！
それから、あの親子さんも蝙蝠に行かれたんでしょうかね？
はい、南に引きこもってました
北はどこも混んでそうでしたので
荒川〜塩見と蝙蝠はアプローチの関係から、なかなか行きづらいですからね。
今回は長い休みが取れたおかげで、一気につなげることができました
6日ぶりのお風呂では、当然ながら頭は二度洗いです
奥穂の件からだいぶ立ち直ったようで良かったです
ず〜っとお風呂に入らないと、当然ですが臭いますよ
テントだからまだいいんでしょうけど、小屋泊だったら気を遣うでしょうね
特に臭う箇所は肩とお尻でした
着替えも1回分持って行きましたが、結局シャツを替えただけでパンツは履きっぱなしでした
当然ながら、その臭いといったら…
西穂〜奥穂は月末かと
蝙蝠尾根ではjpさんが残置して下さったテープに助けられた部分もあると思います。
ありがとうございました！
仙塩尾根は歩き難いだとか、つまらないだとか、あまり良い評判を聞かないので優先順位は低いですが、白峰南嶺は去年から行きたいと思っているんです
なんとか秋までにはと思っていますので、その際にはレコを参考にさせていただきます！
いえいえ、lonさんこそヘルニアを感じさせないガッツリとした歩きをしているではありませんか
lonさんが南ア南部を大変好きなことはよく知っていたので、レコ中に「樹林帯で飽きてくる」とか書いて仕舞ったので、怒られるかとチョット思ってしまいました
lonさんもjpさんの頑張り次第で
事実、南ア全山縦走を妄想してらっしゃるし
はい
ただ現在は南ア南部の大きさを実際に肌で感じて、おののいている状態なので、再訪はいつになるやらです
rokuさんも笊とは、ニアミスだったね
あの吊橋も今回も主目的の1つだったんだけど、そんなでもなかったよ
レコに書き忘れたけど、三伏から本谷山辺りにもヒルがいるらしいから、ぬかるみを見た時はドキッとして足早に駆け抜けたよ
＞聖平小屋のフルーツポンチ
百間洞のトンカツ
荒川小屋のカレー
この3つはしっかりチェックさせていただきました。
さすがは食いしん坊！
蝙蝠行けて羨ましいです。自分の時は雨でさんざんだったのでまた近いうちチャレンジしたいです。
5泊6日の山行、天気にも恵まれましてなによりです
全部ではないですが昨年の夏、2回に分けて歩いたルートでしたので
懐かしく写真を拝見しました。
でもさすがにお腹いっぱいになりますね。というか圧倒されて
しまうというか・・・
広島関係者とは相変わらず縁がありますね。
いつかは宮島・弥山に連行します
ところで荒川丼はなにが入っているのでしょうか
天気にも恵まれて、南南アいいとこ取りのレコですネ
じっくりと拝見させて頂きました
これだけ写真が豊富で、しかもきれいに撮れていると、なにやら行った気分になってしまいます
本当にお疲れ様でした
百�里離謄鵐半譴�21に幕営しました。
お見事ですね。もっと経験を積んで来年チャレンジしてみたいです。もちろんレコを参考にさせていただきま
す。でも蝙蝠尾根でビバークはできないかな。
もう少し話をしたかったのですが、またどこかで会う事があったらよろしくお願いします。
boneさん、はじめまして！コメントありがとうございます！
雨の蝙蝠ですか〜
それはキツイ山行だったでしょう。
私はどんより曇りでも残念だと思ったくらいですから
次回行かれる際には、晴れることを願っています！
この辺り歩かれてましたね、去年の夏に
その時は羨ましくレコを拝見してましたが、まさか1年後に私も歩くことになるとは
でも茶碗大盛りご飯のような山ばかりだったのでもうお腹いっぱい、しばらくは箸がすすまないかも？です
広島連行、美味しいお好み焼きをご馳走して頂けるなら…
荒川丼は、どんぶり飯の上にスパイシーな豚肉と目玉焼きが乗っかったガッツリ系のメシです！
縦走中や下山後は、肉が無性に食べたくなります
ホント、我ながらイイとこ取りだと思います
でも、あえて贅沢というかもうひとつ付け足すなら、二軒小屋から笊に登り返して椹島に下山というプランもあったんです
それは初日から疲れきって、すぐに諦めましたけど
hottenさんもあの雷には肝を冷やされたようですね
ご無事の下山でなりよりでした
お〜っ！あの時のお方ですか！
南ア南部は行きやすい環境のようですから、来年にでもぜひ
別に蝙蝠でビバークしなくてもkenkunさんはかなりの健脚でしたから、三伏峠泊から翌朝早く出発すればその日のうちに下山できますよ
またどこかでお会いできればいいですね！
5泊6日お疲れさまです。
私もこの夏、同じコースを想定して南アに入ったのですが、
初日の茶臼小屋で早くも予定変更w
荒川〜塩見〜蝙蝠をつなぐことが出来ませんでした。
南アは雄大な山域ですね！
病み付きになりそうです。
kiyokiyoさん、こんばんは！コメントありがとうございます！
えっ！私と全く同じ行程を予定されていたんですか？
でも茶臼小屋はあの登りで心が折れそうになるちょうどのタイミングで建ってますから、誘惑に負けちゃいますよね
私の場合はちょうど光小屋へ行かれる人がいたので頑張れましたが、その方がいなかったら私も初日は茶臼小屋で撃沈していたかも…
kiyokiyoさんも次回は荒川〜塩見、そして蝙蝠へと歩いてみてください！
そして、できれば二軒小屋から笊にも…
自分は8/15は二軒小屋で野営でニアミスでした！
この日は14：00〜雷が轟き伝付峠で本降り＆頭上に雷ドドーン！で樹林帯にもかかわらず生きた心地がしませんでした＾＾
kengamineさんは昼過ぎにテン場の蝙蝠岳付近から伝付峠上の雷雲を見て「あらあら〜」と眺めていたと思いますが、自分は雷雲の下で喘いでおりました
それにしても超久ロングコースの完歩、やりましたね
私が順調に下山できていれば、二軒小屋でお会いできたんですね〜
あの日の雷はゴロゴロというよりドドーン！ってな感じでしたから、迫力ありすぎでした
しかしKURIRINさんといえば奥多摩や秩父のイメージしか浮かんでこないので、南アとは意外でした
とはいっても、コース取りはいつものマニアックルートのようですが…
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