雨山峠−鍋割山−大倉尾根
zaoluck
その他1人 - GPS
- 08:19
- 距離
- 16.6km
- 登り
- 1,372m
- 下り
- 1,371m
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| 天候 | 晴れ時々曇り |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
寄沢を辿る道は相変わらず雨による？土砂崩れで渡渉地点の様子が変わっていますが、通過は問題なし。茅ノ木棚沢ノ頭前後の鎖場は整備し直したようで鎖がピカピカでした。 先週、先々週と天候に恵まれなかったせいか、この日は人出が凄くて下りの大倉尾根は人間渋滞ができていました。 |
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感想
人生の多くの時間を�狠安�圏内”で過ごしながら、中学以来35年このかた登っていないというDr.エモンを丹沢山行にご案内した。向かうは近年はやりの鍋焼き山、もとい「鍋割山with鍋焼きうどん」である。
7時55分の寄行きバスは立ち客もびっしりの盛況だった。先週は暴風、先々週は季節が戻ったような寒波だったから、好天を待ちわびた週末ハイカーがどっと繰り出したのだろう。かく言う我々もご同様ということになるが…。
バス停でモタモタ支度をしているうちに、他の皆さんは早々に出発して行った。寄沢沿いの直線道路を見通しても、あまり人影は見えない。「みんなどこへ行ったんだ？」とDr.。恐らく大半は栗ノ木洞経由で鍋割山を目指したのだろう。ルートは違っても行先は同じということだから、昼の頂上の賑わいぶりが想像できる。
道路わきに鮮やかな黄色のヤマブキが咲き、向こうの山裾は若葉の濃淡が美しい。水源林管理棟で登山計画を投函し、ほどなく林道終点の登山口に着いた。先客2人がちょうど出発するところだ。杉林をジグザグに登って第一の渡渉点に着くと、その2人がまさに渡るところだった。このところ雨が降るので水量はある。彼らの見つけたポイントを利用させていただき、後を追った。
堰堤を越えてすぐ第2の渡渉で2人を抜き、左岸の森の中を行く。さらに前を行く3人が道をそれていくのでバリエーションに向かうのかと思ったら、すぐこちらを追ってきた。リーダーが踏み跡を間違えたらしい。このルートは漫然と歩いていると、この手のミスを犯しやすい。何度も来て何度もハマっていると、さすがに当方も心得てくる。
第3の渡渉も慎重に場所を選んでクリア。トレラン2人組を先に通して難なく第4の渡渉を終え、Dr.に「これで渡渉らしい渡渉はおしまい」と伝えた。左岸の鹿柵に沿って時々ジグザグに折れながら高度を稼いで行くと、先行したトレランが立ち止まっていて、「雨山峠はこちらでいいのですか？」と尋ねてきた。踏み跡がやや細く、雑木の枝がかぶさるように伸びているので、不安になったのだという。正しいルートであることを告げ、「でも、この道の整備は終始この程度ですよ」と教えてあげた。
流れはほんの一跨ぎながら、渡ると小さな鎖場のある第5の渡渉点で小休止。周辺ではミツバツツジらしいピンクの花が、まだ枯れ枝の目立つ林に彩を添えている。鎖場の先は昨秋と比べても一段と崩壊が進んだようで、桟道が作り直してあった。
しばらく植林帯を登って寄コシバ沢を横切り、やがて道はごろごろ岩の転がる沢底と一体化した。水はほとんどない。少し行くと急な鉄階段があり、一つ西の沢へ乗り越す。鍋割以西に目立つ石英閃緑岩が細かい砂利状になり、足元の道を滑りやすくしている。斜面をトラバースしていく登山道も崩れやすいようで、ところどころ非常に幅が狭くなっていたが、昨秋以来の山行というDr.の足運びは快調だ。「これでも我々は北アに通う身だからな」「でも、落ちたらシャレじゃ済まないよ」「結構怖いぞ、ここ…」。
沢に下りて一息つき、今度は一転してナメのように一枚岩で歩きやすい沢底を辿る。水深は1センチほどで全く気にならない。二つ目の急階段で気持ち良い川床と別れを告げ、雨山峠に到着した。
峠には昼寝中の男性1人と、雨山、檜岳方面に向かう女性1人が休んでいた。初めてらしいので、注意個所を教えてあげた。Dr.に「ここからの富士はきれいだよ」と前宣伝しておいたのだが、あいにく頭と下半身は雲に覆われていた。
休憩の後、ひと登りで稜線へ。葉を落としている樹間から、檜洞丸、蛭ヶ岳、丹沢山などの主稜が一望のもとに見渡せる。「あれが神奈川最高峰の蛭か。登ってみたいな」とDr.。「今度行くか？」「行きたいね」と話が進み、ひょっとしたら次は丹沢主稜縦走の記録をアップすることになるかもしれない。
さて、茅ノ木棚沢ノ頭付近で、丹沢一般ルートでは1，2を争うであろう厳しい鎖場をクリアし、最後に150mほど登り返して鍋割山到着。振り向くと、富士はあいにく雲の中に隠れてしまっていた。もっともDr.は「富士山なんてしょっちゅう見えているから」と、気にする様子はない。
それにしても、広い山頂広場一杯に登山者が座って弁当を楽しんでいる。「こんなに混んでる山は北ア以外では初めてだ」とDr.。ともあれ、まずは腹ごしらえをと鍋割山荘を目指すと、戸口の外まで注文者の列がはみ出していた。念のためカップ麺は持参しているが、Dr.に聞くと「せっかくだから時間がかかっても鍋焼きうどん」がご所望とのこと。結局、45分ほど待たされてようやくありついた。大変おいしゅうございました。
なんだかんだで1時間20分余も長居してしまったので、食後の休憩もそこそこに山頂を辞す。右に相模湾、左に丹沢主稜という大パノラマを楽しみながら、大勢が行きかう鍋割山稜を一路東へ。本日最高標高点の大丸が近づいた辺りで左後方の雲が厚くなり、蛭ヶ岳がガスに隠れ始めた。大山も山頂に雲がかかろうとしている。雨には降られたくないものだ。
金冷シの分岐で息を整えながら見ると、塔ノ岳もすっかり雲の中だった。ただし、これから下る南の下界は日が差している。さあ、あとはひたすら大倉尾根を辿るのみ。本当に凄い人出で、すれ違いも追い抜きもかなり気を使う。遅い人のペースでリズムが狂ってしまうのは、仕方ないとはいえ困ったものだ。
途中、花立で一休みし、さて、おなじみの堀山の家を見ると、ここも周囲は市を為す賑わいよう。鍋割山で時間を使い過ぎたのでパスと決めたが、扉の前を通過する時、ひょっこりmarukinさんが顔を出した。相変わらず週末は通い詰めているようだ。先を急ぐ旨を告げてお別れし、すいていた駒止茶屋前で一休み。
同じ丹沢ながら、こちらではツツジではなくマメザクラが満開に咲いている。前を行く女性が声を上げたので目を向けると、雌鹿2頭が尾根から少し下りた斜面でお食事中だった。
見晴茶屋でトイレを借りて最後の休憩とし、日の傾いた午後4時半過ぎに人里に辿り着いた。大倉のバス停は案の定長蛇の列。停車中の1台は積み残しを出して出発してしまったが、われわれは次のバスで首尾よく座ることができた。この後、2人で鶴巻温泉に途中下車し、温泉＆反省会に臨んだことは言うまでもない。
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