旧正丸峠−関八州見晴台
- GPS
- 06:04
- 距離
- 18.7km
- 登り
- 1,111m
- 下り
- 1,192m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
登山口に駐車場はありません。尾根筋の林道「奥武蔵グリーンライン」の脇のスペースを見つけて停めている車はありました |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所は特になし。前半、虚空蔵峠までは普通の登山道、そこからは舗装された林道で所々山道が分かれる構造。「関東ふれあいの道」とかで道も指導標も整備されていますが、取り立てて眺望が良いわけでもありません。といって林道を辿ると車やオートバイ、自転車がうるさい。オフロード2輪の中には登山道に突っ込んで来る不届き者も多いようなので注意してください。 丸山〜刈場坂峠の縦走路に合流する手前の平らな所で踏み跡が薄くなり、方角も見失いがちなので注意(よく見ると、ところどころテープが木に巻いてあります)。むしろ高山不動尊一帯の道が分かりにくくて迷いました。登りで一度通っていれば大丈夫でしょうが…。 ■奥武蔵あじさい館閉館:日帰り湯に寄った「奥武蔵あじさい館」は3月30日(宿泊は29日)で営業終了とのこと。ただし、7月には買収した休暇村の宿泊施設として再出発するそうです。 |
写真
感想
正丸駅でトイレを借り、個室を見ると、なんとウオッシュレットが付いている! 妙なところに感心しながら外へ出て、ふと見るともう誰もいなかった。休みなのに仕事の電話が入り、折り返しあちこち連絡を取るうちに出遅れた。
何とかそっちにメドをつけ、相変わらずダンプの多い国道を北へ。左へそれて、小さな神社のある山間の集落を抜けると、林道が杉林の登山道に変わった。谷伝いの道には工事現場の足場のような橋が架かっている。無骨だが歩きやすい。女性2人のハイカーを抜いて、ジグザグの急坂をわずか詰めると、正丸峠に至る舗装道路に出た。
左折してほどなく車道が左カーブする所に指導標が立っていた。登山道が50mほど崩れているが、立派な迂回路ができている。支尾根に沿って登るとV字形に切れた空が見えて、あっけなく旧正丸峠に着いた。
週末好天の予報につられて思いついた山行だが、このところ持病のアレルギー性気管支炎が続いている。当初は丹沢を考えたが、あまりハードなコースは自重したい。そこで、職場の歩く会で計画しているハイキングの下見を兼ねて、関八州見晴台に至る手ごろな縦走コースを考えた。これから歩く区間の「良いとこ取り」でコースを考える目論見だ。
正丸峠を右に折れ、木段を上って標高700mほどの尾根を行く。左に二子山に続く電波塔の甲仁田山が見える。“なんちゃって岩場”を通り、左後ろ寄りに武甲山、右下に正丸駅方面の谷が見えた辺りが国道の正丸トンネル直上付近。サッキョ峠と言うらしい。
ひと歩きして少し下ると東屋のある虚空蔵峠。舗装された林道を300mほど歩くと、小さな切通しの手前に指導標が立つ。その気なら今後、ずっと林道伝いに関八州見晴台直下まで行けるが、せっかくなので左の山道に入った。急坂を100m余り登ると標高800mくらいの尾根に出た。西側、木々の枝の間に遠く両神山と長野県境の真っ白い山が見える。
867mのピークはパスして道なりに杉林の中の巻き道を行くと、小広い平地のような所で道がはっきりしなくなった。かすかな残雪がある。足跡は左の杉林の縁伝いにも伸びているが、よく見ると、平地の灌木に赤テープが巻いてある。コンパスとテープを頼りに北東に進むと道はわずかな登りとなり、やがて丸山から刈場坂峠への縦走路との分岐「牛立久保」に着いた。ここまでほとんど人影を見なかった。
車の音が聞こえる縦走路を軽く登り、右手に簡便な別荘のような家を何軒か見て進むと、広い駐車場が見えた。それが刈場坂峠だった。北の堂平山などの眺望が良く、ライダーたちが休憩している。こちらは正丸駅から車道伝いに登る道を確認し、トイレの脇を通ってツツジ山へ向かった。
狭い頂上だが、杉の木が疎抜きで伐採してあり、見晴しは悪くない。西の武甲山も幹と幹の間にくっきり見える。ここで昼食の大休止とした。三々五々とハイカーが登ってきたが、だれも止まって弁当を使う人はいない。頂上を独占して食事をしていると、突然、けたたましい爆音が近づき、オフロード用のバイクが登ってきた。ハイカーの多い首都圏の登山道にバイクなんて、冗談じゃない! 注意しようと立ち上がりかけたが、向こうは停まりもせずに行ってしまった。
30分ほど休んで出発した。両側を鹿除け?ネットに囲われた道を漫然と下り始めたが、何か変だ。コンパスを見ると南に向かっている。本来は東でなくてはいけない。あわてて頂上へ引き返すと、ちゃんと指導標に行き先が表示されていた。
正しい縦走路をしばらく下ると、先ほどの林道に合流した。仕方なく車とバイクの行き交う道を辿り、時折現れる指導標に従って山道に入る。要はショートカットか尾根通しの道であり、電波中継塔があるので眺望を期待した飯盛山も実態は杉林の中のサミットだった。
だんだん飽きてきた。これ以上は林道を通ってしまおうと思い始めたころ、ようやく左に「関八州見晴台」の指導標が見つかった。向こうに高いアンテナの立つ家が見える。空き家らしいその家を通り過ぎ、もうひと歩きすると東屋の立つ頂上に辿り着いた。
明るい広場に大勢が休憩している。そして、「見晴台」の名は伊達ではなかった。春霞で見通し距離は限られるが、ぐるりと東の関東平野から西の奥武蔵、奥多摩の山地が一望できる。各方角ごとに山名を記した案内板が立てられているのも、何やら誇らしげだ。北は日光から南はスカイツリー、そして富士山までが望める…らしいが、今日は奥多摩の大岳山、御前山辺りまでが限界だった。
ゆっくりしたかったが、この後高山不動尊と不動三滝を見学して「奥武蔵あじさい館」へ向かうつもりなので、10分程度で頂上を後にした。高山不動方面の道はすぐ幾筋かに分かれるが、間もなく合流して林道に出る。その林道をすぐ左にそれて真っ直ぐ下ると、迂回してきた林道に再び出合う。
合流直前に道が左右に分かれたので、何となく右に下りて道路を渡り、茶屋の右下に伸びる細いコンクリート舗装路を下り始めて、様子がおかしいのに気づいた。南へ向かうはずが西に向かっている。またやってしまった。登りなおして車道を辿り、道路標識を確認して高山不動尊へ向かった。簡便な案内看板に従って右折すると、間もなく本堂に到着。三大不動と称する割には質素なたたずまいで好感が持てた。ただし、正面の石段は段の奥行きが狭くて急で110段以上もあり、下るには少々勇気が必要だ。
恐る恐る下って、さて、下山しようとしたが、道や指導標が貧弱なので目指すルートなのか確信が持てず、しばし逡巡してしまった。地形図で確認し、歩きだしてみると、わずかながら登り返す区間があって、なかなか下り坂にならない。標識のない道を1本右に分け、どんどん先を急いでいくと、あれ? 石地蔵がある…。これは萩ノ平茶屋を通るルート上の分岐のはず。どうやら、先ほどの分岐が不動三滝を通るコースだったらしい。
“間違いだらけの道選び”に悄然としつつ、ここまで来てしまったので名前につられて「パノラマコース」を辿ることにした。なかなかそのパノラマが見られなかったが、確かに後半に視界の開ける区間はあった。ただ、どの辺の山が見えているのかは定かでない。
ついに民家と西武線の線路が見えて登山道終点に到着。左に折れて南東に歩きかけたが、「この先私道」という看板に気づいて踵を返した。少し戻って橋を渡り、あとはひたすら車道歩き。西吾野駅のそばを通って国道に入り、あじさい館へと急いだ。
日帰り入浴は4時までなので、1時間前の3時には到着したい。西武線をくぐる辺りで川向こうにその建物が見えたが、橋はカーブを回り込んだ先にある。ようやく辿り着いてから地図を確認すると、西武線をくぐった所で右に行けば人道橋でショートカットできたらしい。最後まで道選びでしくじり、反省しきりの山行となってしまった。
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