燕岳〜大天井岳〜常念岳〜蝶ヶ岳
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- GPS
- 52:16
- 距離
- 33.0km
- 登り
- 2,870m
- 下り
- 2,815m
コースタイム
<着・(目的地)・発>
6:00(中房温泉)6:13
6:42(第1ベンチ)6:48
7:14(第2ベンチ)7:14
7:36(第3ベンチ)7:42
8:10(富士見ベンチ)8:18
8:52(合戦小屋)9:07
10:12(燕山荘)10:35
11:05(燕岳)11:09
11:35(燕山荘)12:35
13:23(大下りの頭)13:23
15:35(大天荘)
【8月18日(土)】
<着・(目的地)・発>
(大天荘)4:15
6:45(常念小屋)7:20
8:35(常念岳)8:50
14:00(蝶ヶ岳ヒュッテ)
【8月19日(日)】
(蝶ヶ岳ヒュッテ)6:30
7:00(長塀山)7:02
8:50(徳沢園)9:00
10:30(上高地)
天候 | 8/17(金):曇り のち 雨 8/18(土):晴れ のち 曇り(周辺で雷雨) 8/19(日):晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
上高地バスターミナル〜新島々〜松本・・・バス・電車セットで2,500円 |
コース状況/ 危険箇所等 |
メジャーなコースなので割愛。 クサリ場はトータルで2ヶ所。 燕山荘の手前と、燕山荘〜大天井の間で、大天井の登りに入る直前。 どちらもそんなに危険な感じではないです。 |
予約できる山小屋 |
蝶ヶ岳ヒュッテ
|
写真
でも、デカいの(800円)は食べられんので、ハーフサイズ500円也。
ちょっとかじった後に写真を撮り忘れたことに気づく。
ようやく晴れたのは大天荘についてからしばらくして。
大きな虹が出てました。
(この手前でも虹が出ていたものの、撮る余裕なし)
感想
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まず、8/18の落雷で亡くなった方のご冥福と、
怪我をされた方の1日も早い回復を
お祈り申し上げます。
下山後にニュースで知りましたが(山行中も噂話は聞きましたが)
まさかこんな事故が、しかも1日の間に、山・平地問わず、関西・中部の複数の場所で起きてしまうとは、と本当に驚いています。
と、同時に、雷(+積乱雲)の恐ろしさを再確認しました。
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1泊2日で燕〜大天井〜常念〜蝶を縦走して上高地に降りるコース。
タクシーを使う必要がなく、小屋泊しても1万円ちょっとあれば行ける!
・・・はずだったんですが、途中でバテバテになって2泊3日の普通な山行になっちゃいました。
しょぼいなー、俺。鍛えよう。
■1日目
【中房温泉〜燕山荘】
今回の山行で、一番きれいだと感じたコースはここ。とっても歩きやすいです。
北アルプスで子供つれてどこ歩く?と聞かれれば、間違いなく燕のピストンを推しますね。
ベンチの間隔も適度に取られてるし、補給できる合戦小屋の存在は大きいし、何より、危険を感じることが殆どないから。
【燕山荘〜燕岳】
後になって若干後悔しましたが、過去に何度も行ってる燕の山頂に無理して行かなくても良かったなぁ、と。。。
結果的に、ここで体力と時間を奪われてしまった。
でもイルカが見たかったし、イルカだけじゃお腹いっぱいにならないから仕方なかったんです。。。ということにしておこう。
【燕山荘〜大天荘】
燕山荘で昼食を取ってから、出発。
・・・直後に、雨降り出す。(これが後悔。上述。)
おまけに、白馬岳あたりかな?北の方角で積乱雲が成長し始めているのが見えたので、遠くでゴロっと音がする度にビクビク。
大天井まで稜線で、隠れるところがどこにもないし。。。
「できるだけ低いところに下って」と教科書的に言われてるけど、崖からダイブするしか下る方法はなく。
「木の下には入らないで」と教科書的に言われてるけど、そもそも木がない。
ということで、雨とガスと雷の恐怖感で、稜線歩きをまったく楽しむことができず。
また、ちょっとバテていたので、大天井の最後の登りが相当堪えました。
きつかった・・・まじで。
本当は大天荘から10分かけて大天井岳に登頂する予定でしたが、
バテバテなのと、大天荘到着直後に雷雨がやってきて、登頂はあきらめました。
すぐそこに見えているぐらいなんで、良いよね。ということにしておこう。
■2日目
【大天荘〜常念小屋】
朝4時に出発・・・の予定だったけど、ちょっと寝坊してしまい、4時過ぎに出発。
まだ暗い中、ヘッドライトの明かりだけを頼りに進みます。
こんな時間には誰も常念岳方面に向かう人がおらず(槍方面には何人か行っていた)一人で若干心細い中、下り始めました。
空が明るくなり始めると、初日はまったく楽しめなかったキレイな稜線が見えてきました。
こういうのです、期待していたのは。
嬉しくなって写真撮ったりしていたら、予定から20分遅れで常念小屋に到着。
でも、この時はまだ元気だったんです。。。
【常念小屋〜常念岳】
常念岳の登頂目指して出発!・・・した直後から、早くもバテ始め。
ガイド地図にはコースタイム1時間って書いてるけど、ここ1時間じゃキツいでしょう〜。(あくまで目安なんだろうけど)
ということで更に15分ほど遅れて到着。
何度も安曇野の町から眺めてて、個人的には槍ヶ岳や剣岳以上に憧れが強かった常念岳に登頂できたことは本当に嬉しかった
んですが・・・。
ここで失ったものは体力と、トレッキングポールの先っぽのゴムカバー。
浮石の中にいつの間にか吸い込まれ、気が付いたら石突がむき出しの状態。
しかも2本とも。
カバーの代えは持ってった方が良いですね。。。
【常念岳〜蝶槍】
バテから、足に思うように力が入らず、常念からの下りが怖いこと怖いこと。
休んでもあまり回復しないので、恐る恐る進んでこまめに休憩を取っていきました。
そんな状態だったこともあり、蝶までが長い長い・・・。
途中、樹林帯まで下り森林限界までまた登り、を2度もする必要があり、そのアップダウンで心を折られかけ。。。
そんなとき。
きた。
雷雲。
ガスが濃く、雷雲の正体(恐らく積乱雲だろうけど)や稲妻は見えなかったんですが、音の方角とたまたま光が見えたときに時間を数えてみたところ、20秒弱(6kmちょっと)ってところだったので、槍のあたりだってのは分かりました。
恐ろしすぎます。
初日よりも明らかに近く・音も大きく、そんな中、またしても隠れるところがどこにもない状況に立ってる。
でも、危ないと分かってても、体が重くて動かない。全然先に進めない。
10mぐらい進んでは止まって休み、を繰り返す有様で、ダメダメでした。
ただ、蝶の稜線上では東から(安曇野側から)の風が強く、この風が西の方角からやって来る恐ろしいものを押し返してくれるんじゃないか、とか妄想してました。
その妄想だけを心の支えに、まだ大丈夫だからとっとと小屋まで行ってしまおう、と、気力だけで進んでました。
【蝶槍〜蝶ヶ岳ヒュッテ】
昼過ぎに蝶ヶ岳ヒュッテに到着。
計画ではここから下山することになってましたが、
予定時間よりもかなり遅れていて、バテバテで、しかもゴロゴロいってるこんな状況下で下山しようとは微塵も思えず、追加で一泊することを決断しました。
■3日目
【蝶ヶ岳ヒュッテ〜蝶ヶ岳山頂〜長塀山〜徳沢〜上高地】
2日目の有様ではわずか数分で着く山頂にも行くことができず。
3日目にして登頂しましたー。
で、下山。
下山するだけ、という心の持ち方のせいなのか、思いの外、体が軽かったので、コースタイムよりも1時間以上早く上高地に到着しました。
■全体を通して
今回は、たまたま、自分の頭上に雷雲がなかった、というだけであって、稜線上で危険な状況に陥っても、それを回避するだけのスキルも体力も持ち合わせていないことを痛感しました。
で、反省点を・・・
・そもそも計画が無謀すぎる。誰かが同じような日程で実行した記録があったとしても、それをやりきるだけのスキル・体力が自分にはない。
⇒1日6時間以上は歩かないような余裕を持った計画にする。計画できなければ行かない。
・山行前の体力向上を怠り過ぎ。ロクに運動もせず、怠けきった状態で山に入ってしまった。
⇒少なくとも前2週間程度は運動しよう。効果あるかどうかわからんけど。
・単独山行は控える。北アルプスなどの高山では特に。
⇒単独になるなら、せめて低山の、しかも安全な、登山客の多いルートにする。
楽しいけれども、辛さも恐怖感も味わった、とても勉強になった山行でした。
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