紅葉始まる日光五山略式秋峯(男体・女峰・小真子・大真子・太郎山)
やっさん
- GPS
- 18:45
- 距離
- 34.1km
- 登り
- 3,416m
- 下り
- 3,295m
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9日・小屋4:50.女峰山5:40.帝釈山6:10/15.富士見峠6:55/7:05.小真名子山7:55.鷹巣8:15/20.大真名子山9:10/20.志津10:05.太郎山登山口10:50/55.太郎山13:05/20.登山口14:30.三本松15:45/52発バス→東武日光18:20着
| 天候 | さわやかな晴れ。歩いていると汗はかくけど風が涼しいので二日間着替えなくても大丈夫。でも夜は寒いのでシュラフ(ISUKA280)とカバーの上にツェルトかけてぬくぬく。ブレスサーモ上下は夜から富士見峠まで着用。薄い手袋も有効だし男体山や太郎山の山頂は寒いのでマフラーを首に巻く。前日の7日は白根山は吹雪だったそうだし男体山には雪や霜柱も残っていた。この時期は防寒に注意しましょうね。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2011年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
東武日光往復運賃と四日間バス乗り放題。電車1320×2=2640円とバスで中禅寺湖1100×2でも割安。湯元へ行くならもっとお得ですね。自販機でも買えるけど北千住の旅行センターで買うと時刻表がもらえる。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
特に危険個所はないが五つとも火山なので急なガレ場や沢のトラバース・岩場はあちこちにある。 男体山北側に濡れて湿ったいやらしいトラバース一カ所。女峰〜帝釈は細く、専女山頂東側に小さいがいやな岩場。小真名子東面のガレ場は長くて気を抜けない。大真名子山頂南面の梯子も慎重に。太郎山の新薙手前に何本かトラロープの急な岩場。でも今回のコース以外の唐沢小屋の東にある前女峰沢のトラバースほどではない。 |
写真
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右から太郎・小真名子・大真名子
感想
かつて古峯と中禅寺湖を結ぶ禅頂行者みちを歩いた時の調べによると、この道は冬の修行コースであって、他の季節には男体山をはじめとする五山巡拝が正式な修行道なのだ、みたいなことが書いてあった。その時から五山回りは懸案であった。また、7日に改修工事中の日光輪王寺の三仏堂を見学したときに阿弥陀如来は女峰山、千手観音は男体山、馬頭観音は太郎山に関係するとか何とか書いてあった。・・あと、そけいヘルニアの手術から二か月は激しい運動禁止だよっていう運動制限も解除されたし・・ということで、2日で回れる自信もないのでこの三連休で五山回りにでかけることとした。
※池田正夫氏の「日光修験」(随想社)によると、�―佞硫擽（�は古峯〜薬師・歌浜・馬返、��夏峯は三ノ宿・歌浜・黒檜岳・千手浜・宿堂坊・錫・白根・温泉・於呂倶羅・太郎・寒沢宿・大真子・男体・寒沢宿・小真子・女峰・黒岩尾根、��秋の五禅頂は黒岩尾根・女峰・小真子・寒沢宿・太郎・大真子・男体・馬返、�づ瀛�は古峯・薬師岳・三ノ宿尾根などのコースがあったそうだ。
コース取りは輪王寺を起点とするなら黒岩尾根から女峰・小真名子・大真名子・太郎山・3日目に志津から男体山往復で荒沢出合から寂光滝であろうがこれだと唐沢小屋と志津小屋に二泊必要なので中禅寺湖の中宮祠を起点として一日目に男体山を越えて唐沢小屋に上がり、2日目にどこまで行けるか。帰れなければ光徳か三本松あたりで夜明かしというつもりでテントは省き、マット、シュラフ、シュラフカバー、ツェルト程度に簡略化することにした。
寝坊して北千住5:15を逃して6:32に出れば東武日光8:26着、8:36のバスは増発二台目で中禅寺温泉9:20着。トイレに寄って9:30発、20分歩いて二荒山神社中宮祠で500円払ってお守りもらい9:50に入山。がしがし登って中禅寺湖を見下ろしながら2時間50分で山頂に着き30分ほどくつろいで見晴らしを楽しむ。志津への下りは2回目だが雪溶けで濡れている場所でまた右内側広筋が攣って芍薬甘草湯の顆粒を二包投入。志津小屋は随分きれいになっていたが水場はたまり水という感じ。林道を馬立まで行き荒沢出合まで下る。ここからの登りがきつく、ばてばてだったが何とか標準どおりの100分で17:20に唐沢小屋に到着。水場は水量豊富で2リットル汲んで料理用と翌日の水分とする。小屋には20人ほど。皆節度をもって8時には静寂になる。
4時に起きて食事をして4:30に外に出る。空は満天の星空であるが樹林もあって空の面積は広くはない。4:50にヘッデンつけて出発するがガレ場あたりから明るくなって東の朝焼けを楽しみながら5:40に女峰山頂に立つ。女峰山はお気に入りで14回目。まわりの山はまだ暗い。細尾根を慎重に歩いて専女山あたりからの女峰山の姿が良く、帝釈山で日の出を見る。これから向かう三山にも日が当たってなかなかいい眺めだ。小真名子・大真名子を慎重に通って志津には10:05着。このコースは2004年のクリスマスイブに三本松から歩いているが逆コースだと新鮮である。→http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-25752.html
さて最後の五つ目の太郎山はかなりきつい。以前に一度登った時とは違って相当ばてているので登り700mは慎重に無理せず一歩一歩のろりのろりと登るしかない。それでも標準を10分短縮して2時間10分で13:05に山頂に立つ。・・五山巡りを完了した達成感がじわりとこみ上げた。あとは70分で下り、登山口から三本松まで標準110分を早歩き75分で15:45に着き15:51バスに乗った。このバスは駅に16:55に着いて16:59の電車に乗るつもりだったのだが、中禅寺湖まで大渋滞で東武日光駅に着いたのは18:20で、18:48発、新栃木・南栗橋乗り継ぎで21:20北千住着となった。中禅寺湖バス停は17:30ころだったが200人ほど乗れずにいたので、あの人たちは増発バスが来なければ日光泊まりかもしれない・・。紅葉の時期の日光はそれはそれは大変な混雑なのでありました。
五つの山を家族と見做すという発想は何なんでしょうねぇ。一山一山に人格を与えて富士山と八ヶ岳が喧嘩したとか赤城山と男体山が戦争したとかの競い合いの話はあるけれども、この五山は何か一体感があるんでしょうねぇ。うちにも子供が三人いるんですけど家族みんなが健康で・・などと願いながら歩いたものでした。距離34km、登り累計3300mという長いコースでしたけど歩き通した達成感はなかなかのものでした。あっそれと、小真名子・大真名子あたりにずいぶんシャクナゲの蕾があったので来年の六月ころかな、期待できるかも。(終わり)
※最近は太郎山を除いて四山に省略して惣禅頂の名前で復活しているようだが、室町時代の秋峯は小真子から西に寒沢宿に下り、翌日に太郎往復後にタカノス沢を切って大真子北面を登ったそうだ。今は寒沢宿の水は枯れているようだしこの領域はヤマレコにも記録がない。今年はもう無理なのでこの部分は来年の課題である。
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